バターの風味としっとりした食感で人気の、ヤマザキ「ロイヤルブレッド」。生でもトーストでもおいしい定番の食パンとして、毎朝食べている家庭も多いでしょう。
一方で、「ロイヤルブレッドの原材料にはマーガリンが入っていて体に悪い」「添加物の入った食パンはやめたほうがいい」という声を耳にして、原材料が気になっている方もいるのではないでしょうか。
- 原材料のマーガリンが不安
- 「バター入り小麦粉調製品」が何か分からない
- 添加物のない食パンに替えるべきか迷う
- ほかの食パンとどう違うか知りたい
そこで、山崎製パン公式の商品情報とパッケージの原材料表示をもとに、ロイヤルブレッドと、添加物を使っていないPascoの「超熟」を6枚切り1枚で並べてみました。
結果、マーガリンを避けて超熟にしても、超熟にも「バター入りマーガリン」が入っていることが分かりました。
添加物がない食パンなら、マーガリンも入っていないと思っていました……。
添加物とマーガリンは別のものなんです。原材料の欄を順番に読んでいきましょう。
- 原材料と栄養成分
- 超熟・ダブルソフトとの比較
- 添加物3つの役目
- 朝食での食べ方
使う数字は、メーカーの公式表示と国の資料に限りました。まずは、原材料のどこが気にされているのかから見ていきます。
ロイヤルブレッドの原材料が気にされる理由


ロイヤルブレッドは、2012年に発売された山崎製パンの食パンです。公式のブランドサイトによると、上級小麦粉とバターを使い、バターの風味としっとりした食感が特徴です。
原材料が気にされる理由をたどると、3つに分かれました。名前から来る不安と、表示の読み違いから来る不安が混ざっています。
「ロイヤル」という名前だから、特別な材料なのかと思っていました。
名前のイメージより、原材料の欄を見るのが確実です。1つずつ見ていきましょう。
マーガリンが入っている
原材料にはマーガリンが書かれています。マーガリンと聞くと、トランス脂肪酸が心配という人も多いでしょう。
山崎製パンの栄養成分表では、ロイヤルブレッドのトランス脂肪酸は1枚0gと表示されています。マーガリンが入っていても、表示上は0gです。
マーガリン入りなのに、0gなんですね。
食品表示では、ごく少ない量は0gと書けるルールもあります。とはいえ、1枚あたりではとても少ない量と考えてよいでしょう。
「バター入り小麦粉調製品」が分からない
原材料の3番目には、「バター入り小麦粉調製品」という見慣れない名前があります。何が混ざっているのか分からず、不安に感じる人もいるようです。
これは、小麦粉にバターを混ぜた材料のことです。バターをそのまま使うより、パンの生地に均一に混ぜやすくするための形と考えられます。くわしくは2章で見ます。
名前が長いと、何か怪しいものに見えますね。
名前は長いですが、中身は小麦粉とバターです。表示のルールで、こういう名前になるんですよ。
添加物が入っている
原材料の「/」より後ろには、乳化剤・イーストフード・V.Cの3つが書かれています。「添加物不使用」をうたう食パンもあるので、比べて気になる人もいるでしょう。
それぞれの役目は4章で確かめます。先に言っておくと、保存料や着色料は使われていません。
保存料は入っていないんですね。
食パンは消費期限が短い食品なので、保存料に頼っていないんです。
ロイヤルブレッドの原材料と栄養成分


ここからは、山崎製パン公式の商品情報とパッケージの原材料表示で、ロイヤルブレッド(6枚スライス)の中身を見ていきます。
結果、1枚169kcalで、バターとマーガリンの両方が使われていることが分かりました。


バターとマーガリン、両方入っているんですね。
バターで風味を出しつつ、マーガリンで生地を扱いやすくしていると考えられます。
原材料は小麦粉と糖類が先頭
| 項目 | ロイヤルブレッド(6枚スライス) |
|---|---|
| 原材料 | 小麦粉(国内製造)、糖類、バター入り小麦粉調製品、マーガリン、パン酵母、発酵種、食塩、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、乳たん白 |
| 添加物 | 乳化剤、イーストフード、V.C |
| エネルギー | 169kcal |
| たんぱく質 | 5.9g |
| 脂質 | 2.9g(飽和脂肪酸1.1g・トランス脂肪酸0g) |
| 炭水化物 | 29.8g |
| 食塩相当量 | 0.8g |
原材料は使った重さの多い順に書かれています。小麦粉が先頭、糖類が2番目、バター入り小麦粉調製品が3番目でした。アレルギーの表示は乳成分・小麦・大豆で、ダブルソフトと違い卵は使われていません。
バター入り小麦粉調製品とは
「調製品」は、いくつかの材料をあらかじめ混ぜた原材料のことです。バター入り小麦粉調製品は、小麦粉にバターを混ぜたものです。
公式のブランドサイトでも、「良質な上級小麦粉とバターを使用」と説明されています。バターの風味は、この調製品から来ていると考えられます。
怪しいものではなく、バターなんですね。
そうなんです。原材料の名前は、ルールに沿って長くなることがあるんですよ。
食塩は1枚0.8g
食塩相当量は1枚0.8gです。厚生労働省の食事摂取基準(2025年版)では、食塩の1日の目標量は成人男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。
2枚食べると1.6gで、女性の目標量の約4分の1になります。参考記事では「1日の目標量の約10%程度」と書かれていましたが、女性の目標量で計算すると1枚で約12%です。
パンにも、思ったより塩が入っているんですね。
生地には食塩が欠かせません。ハムやチーズをのせる日は、塩分が重なる点に気をつけましょう。
マーガリンを避けて超熟にすると


「マーガリンや添加物が気になるなら、添加物を使っていない食パンにすればいい」と考える人も多いでしょう。そこで、Pascoの「超熟」と原材料を比べてみました。
結果、超熟にも原材料に「バター入りマーガリン」が入っていることが分かりました。添加物は使われていませんが、マーガリンはどちらにも入っています。


超熟にもマーガリンが入っているなんて、知りませんでした。
「添加物不使用」と「マーガリン不使用」は別の話なんです。原材料の欄を見比べてみましょう。
超熟にもマーガリンが入っている
| 6枚切り1枚 | ロイヤルブレッド | 超熟 |
|---|---|---|
| 原材料にある油脂 | バター入り小麦粉調製品・マーガリン | バター入りマーガリン |
| 添加物 | 乳化剤・イーストフード・V.C | なし |
| 脂質 | 2.9g | 2.5g |
| トランス脂肪酸 | 0g | 0g |
超熟の原材料は「小麦粉、砂糖、バター入りマーガリン、パン酵母、食塩、米粉、醸造酢」です。マーガリンを避けて超熟にしても、マーガリンは避けられません。トランス脂肪酸はどちらも1枚0gです。
違いは添加物とたんぱく質


ロイヤルブレッドと超熟の大きな違いは、添加物の有無と、たんぱく質(5.9gと4.9g)です。ロイヤルブレッドには脱脂粉乳や乳たん白が入っているぶん、たんぱく質が1g多くなっています。
エネルギーはロイヤルブレッド169kcal、超熟164kcalで、ほとんど同じです。同じヤマザキの食パンの比べ方は、ダブルソフトの記事でもくわしく調べました。
ほとんど同じなら、味の好みで選んでもよさそうですね。
そのとおりです。差が気になる点だけ見て選べば十分ですよ。
ダブルソフトとの違い
同じヤマザキのダブルソフトと比べると、ロイヤルブレッドは脂質が0.5g少なく、卵を使っていないのが違いです。添加物はダブルソフトの4つ(乳化剤・イーストフード・香料・V.C)に対し、ロイヤルブレッドは香料がない3つでした。
3つの食パンを並べると、ロイヤルブレッドはちょうどまん中くらいの位置づけです。卵のアレルギーがある家庭では、ダブルソフトよりロイヤルブレッドのほうが選びやすいでしょう。
卵が入っていないのは、知っておくと便利ですね。
アレルギー表示は、食パン選びでいちばん大事な情報かもしれませんね。
ロイヤルブレッドの添加物3つの役目


次は、「添加物が体に悪い」という心配を確かめます。ロイヤルブレッドの添加物は、乳化剤・イーストフード・V.C(ビタミンC)の3つでした。
結果、3つともパンをふっくら、しっとり焼くためのもので、いずれも国が使用を認めた添加物でした。


3つだけなら、思ったより少ないです。
それぞれの役目を知ると、印象が変わりますよ。
乳化剤はしっとり感のため
乳化剤は、水と油をなじませて生地をしっとり、かたくなりにくくするためのものです。ロイヤルブレッドの「しっとりした食感」にも関わっていると考えられます。
参考記事では「腸内環境に影響する可能性」と書かれていました。こうした指摘は主に動物の実験によるもので、人が食パンから食べる量で害が確かめられたわけではありません。
動物の実験の話なんですね。
研究としては大事ですが、そのまま毎日の食パンに当てはめるのは言いすぎです。
イーストフードは酵母の助け
イーストフードは、パン酵母がよく働くように加えるミネラルなどの混ぜ物です。生地がよくふくらみ、焼き上がりが安定します。
複数の成分をまとめて「イーストフード」と表示してよいルールなので、中身が気になるときは山崎製パンのお客様相談室に聞くのが確実です。ヤマザキの菓子パンの添加物は、ネオバターロールの記事でも調べています。
まとめた名前だと、中身が見えにくいですね。
そうですね。気になる人は問い合わせてみるのがいちばんです。
ビタミンCは生地を引きしめる
V.C(ビタミンC)は、パン生地を引きしめてふくらみをよくするために使われます。食パンでは昔から使われてきた使い方です。
生地の中で変化して働くもので、栄養としてビタミンCをとる目的のものではありません。パンをおいしく焼くための役目と考えましょう。
栄養のためではなかったんですね。
同じ名前でも、使う目的が違うことがあるんですよ。
ロイヤルブレッドの朝食での食べ方


では、ロイヤルブレッドとはどう付き合えばよいのでしょうか。答えは、1〜2枚を、たんぱく質のおかずと組み合わせることです。
原材料にバターが使われているので、そのままでも風味があります。塗るものを控えめにできるのも、ロイヤルブレッドのよいところでしょう。
バターの味がするなら、何も塗らなくてもおいしそうです。
そうなんです。塗る量を減らせば、脂質も塩分も抑えられますよ。
1〜2枚を目安にする
| 食べる量 | エネルギー | たんぱく質 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|
| 6枚切り1枚 | 169kcal | 5.9g | 0.8g |
| 6枚切り2枚 | 338kcal | 11.8g | 1.6g |
| 8枚切り2枚(目安) | 約254kcal | 約8.9g | 約1.2g |
6枚切り2枚で338kcalです。量を少なめにしたい日は、8枚切りを選ぶと1枚が薄くなり、2枚食べても全体の量を抑えられます。
切り方で量を調整できるんですね。
ロイヤルブレッドは厚さの種類が多いので、選びやすいですよ。
たんぱく質のおかずを足す
食事摂取基準(2025年版)では、たんぱく質の推奨量は成人女性で1日50gです。1食あたり約17gが目安で、ロイヤルブレッド1枚(5.9g)では約3分の1です。
卵・牛乳・ヨーグルト・ハムなどを足して、パンだけで朝食を済ませないようにしましょう。
パンにおかずを1品足すくらいなら、続けられそうです。
それで十分ですよ。主食と主菜をそろえるのが基本です。
塗るものは控えめに
バターやマーガリン、ジャムを塗ると、そのぶん脂質や糖が増えます。ロイヤルブレッドは生地にバターの風味があるので、何も塗らずに食べるのもおすすめです。
トーストすると香りが引き立ちます。塗る量を半分にするだけでも、脂質と塩分はぐっと減ります。ご飯を主食にする日の考え方は、サトウのごはんの記事も参考にしてください。
何も塗らないトースト、明日試してみます。
バターの香りが楽しめるはずですよ。
ロイヤルブレッドのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、ロイヤルブレッドの原材料について多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
ロイヤルブレッドの原材料は何ですか
小麦粉(国内製造)、糖類、バター入り小麦粉調製品、マーガリン、パン酵母、発酵種、食塩、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、乳たん白です。添加物は乳化剤、イーストフード、V.Cの3つです。
アレルギー表示は乳成分・小麦・大豆で、卵は使われていません。
マーガリンが入っていて体に悪くないですか
山崎製パンの栄養成分表では、トランス脂肪酸は1枚0gと表示されています。
なお、添加物を使っていない超熟の原材料にも「バター入りマーガリン」が入っています。マーガリンを避けたい場合は、商品ごとに原材料の欄を確かめてください。
バター入り小麦粉調製品とは何ですか
小麦粉にバターを混ぜた原材料のことです。公式サイトでも、上級小麦粉とバターを使っていると説明されています。
ロイヤルブレッドのバターの風味は、この原材料から来ていると考えられます。
超熟とどちらが体にいいですか
エネルギーはロイヤルブレッド169kcal、超熟164kcalでほぼ同じです。超熟は添加物を使っていませんが、たんぱく質はロイヤルブレッドのほうが1g多くなっています。
どちらにもマーガリンが使われているので、好みや気になる点で選んでかまいません。
添加物は体に悪くないですか
乳化剤・イーストフード・V.Cは、パンをしっとり、ふっくら焼くために使われる、国が使用を認めた添加物です。
保存料や着色料は使われていません。
卵アレルギーでも食べられますか
パッケージの原材料表示では、ロイヤルブレッドに卵は使われていません。アレルギー表示は乳成分・小麦・大豆です。
製造ラインの情報など、くわしくは購入時にパッケージを確かめるか、山崎製パンのお客様相談室に問い合わせてください。
ロイヤルブレッドの原材料のまとめ


ロイヤルブレッドの原材料と体への影響を、山崎製パン公式の表示とパッケージの原材料表示で確かめてきました。
答えは「原材料は小麦粉・糖類・バター・マーガリンなどで、体に悪い食パンではない。1〜2枚をおかずと組み合わせる」です。
- 1枚169kcal・トランス脂肪酸0g
- バター入り小麦粉調製品は小麦粉+バター
- 超熟にもバター入りマーガリンが入る
- 超熟との差は添加物とたんぱく質1g
- 添加物3つはパンを焼くためのもの
- 卵は使われていない
マーガリンを避けて超熟にしても、超熟にも「バター入りマーガリン」が入っているというのが、今回いちばんの発見でした。
「添加物なし=マーガリンなし」ではないんですね。
そのとおりです。気になる材料があるときは、名前のイメージより原材料の欄を見る。これがいちばん確かですよ。
次に食パンを買うときは、原材料の欄で「マーガリン」と「卵」の文字を探してみてください。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。ほかのパンの記事も、あわせてどうぞ。






本記事の栄養成分は、山崎製パン公式サイトの商品情報(ロイヤルブレッド・ダブルソフト 6枚スライス)とPasco公式サイト(超熟 6枚スライス)の表示です(2026年10月10日確認)。ロイヤルブレッドの原材料は、イオンのネットスーパー(グリーンビーンズ)に掲載されたパッケージ表示によります。2枚・8枚切りの値は6枚スライスの値から計算した目安です。食塩の目標量とたんぱく質の推奨量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によります。商品の中身は変わることがあるため、購入時はパッケージの表示を確かめてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。食物アレルギーのある方や治療中の方は、医師の指示を優先してください。

