はちみつとレモンのやさしい甘さで、子どもから大人まで飲みやすいサントリー「はちみつレモン」。はちみつもレモンも体によさそうで、つい手に取る方も多いでしょう。
一方で、「はちみつレモンは体に悪い」「健康的に見えて糖分が多い」という声を耳にして、毎日飲んでいいのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
- はちみつ入りなら体にいいと思っていた
- 糖分がどれくらいか知りたい
- 果糖ぶどう糖液糖が気になる
- 子どもに飲ませてよいか迷う
そこで、サントリー公式の栄養成分一覧と、国やWHOの資料をもとに、コーラなどほかの飲み物と「100mlあたり」で並べてみました。
結果、コーラからはちみつレモンに替えると、糖分はむしろ少し増えることが分かりました。
はちみつレモンのほうが、ずっと体にいいと思っていました……。
名前のイメージと中身は、別に見る必要があります。原材料の並び順から、数字で確かめていきましょう。
- 原材料と甘さの主役
- コカ・コーラとの比較
- はちみつの糖と赤ちゃんへの注意
- 1日に飲む量の目安
使う数字は、メーカーの公式表示と国や国際機関の資料に限りました。まずは、なぜ体に悪いと言われるのかから見ていきます。
はちみつレモンが体に悪いと言われる理由


サントリー「はちみつレモン」は、はちみつとレモン果汁を使った清涼飲料です。名前から、健康によい飲み物というイメージを持たれやすい商品といえます。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、3つに分かれました。名前のイメージと中身の数字にずれがあることが、多くの心配の出発点です。
はちみつとレモンなら、悪いところがなさそうですけど……。
そう感じるのが自然です。だからこそ、ラベルの裏を見たときに驚く人が多いわけですね。
原材料の先頭が果糖ぶどう糖液糖
原材料を見ると、最初に書かれているのは「糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)」です。はちみつは3番目でした。
「はちみつの飲み物だと思っていたのに」と、ここで意外に感じる人が多いようです。並び順の意味は、2章でくわしく確かめます。
はちみつが主役だと思っていました。
名前に入っている材料が、いちばん多いとは限らないんです。表示のルールを知ると読み方が変わりますよ。
糖分がジュースやコーラ並み
100mlあたりの炭水化物は11.5gで、コカ・コーラ(11.3g)より少し多い数字です。やさしい味でも、糖分はしっかり入っています。
酸味があると甘さを感じにくくなるため、思ったより甘くないと感じる人もいるでしょう。比べた結果は3章で見ていきます。
コーラより多いなんて、信じられないです。
レモンの酸っぱさが、甘さを隠しているんです。舌の感じ方と、実際の量は別物なんですね。
はちみつは赤ちゃんに与えられない
はちみつは、1歳未満の赤ちゃんには与えてはいけない食品です。はちみつ入りの飲み物も同じなので、小さな子どもがいる家庭では気をつけたいポイントになります。
これは大人にとって体に悪いという意味ではなく、赤ちゃんに限った注意です。理由は4章で、厚生労働省の資料をもとに説明します。
飲み物にも気をつけないといけないんですね。
そうなんです。家族で飲むものだからこそ、知っておきたい注意ですよ。
はちみつレモンの原材料と栄養成分


ここからは、サントリー公式の栄養成分一覧で中身を見ていきます。表示は100mlあたりです。
結果、甘さの主役ははちみつではなく、果糖ぶどう糖液糖と砂糖でした。100mlあたりの炭水化物は11.5g、エネルギーは46kcalです。


はちみつは、香りづけくらいの量なんでしょうか。
量は公表されていませんが、並び順から少なくとも糖類より少ないことは分かります。順番に見ていきましょう。
原材料は多い順に書かれている
| 項目 | サントリー はちみつレモン |
|---|---|
| 原材料 | 糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、レモン果汁、はちみつ |
| 添加物 | 香料、ビタミンC、酸味料、カロチン色素 |
| エネルギー | 46kcal |
| 炭水化物 | 11.5g |
| 食塩相当量 | 0.03g |
| ビタミンC | 15〜50mg |
パッケージには「果汁10%未満」と書かれていて、果汁は少なめです。原材料名は、使った重さの多い順に書くルールになっています。つまり、はちみつより果糖ぶどう糖液糖と砂糖のほうが多く入っているということです。
470ml1本で糖分約54.1g
ペットボトルは470ml入りです。100mlあたり11.5gなので、1本飲みきると炭水化物約54.1g・約216kcalになります。
コップ1杯(200ml)なら23g・92kcalです。飲む量によって、糖分は大きく変わってきます。くわしい目安は5章で確かめます。
1本飲むと、ご飯1杯分くらいのカロリーになりそうですね。
カロリーの近さは量によりますが、糖分が多いのは確かです。飲みきるかどうかで、だいぶ違ってきますよ。
ホット用は甘味料入り
同じシリーズの「はちみつレモン(冷温兼用)」は、原材料が「砂糖、はちみつ、レモン果汁、還元麦芽糖水飴」で、甘味料のスクラロースも入っています。
100mlあたりの炭水化物は10.3gで、冷たいはちみつレモンより少し少なめです。甘味料の考え方は、コカコーラゼロの記事でくわしく比べています。
ホットとコールドで、中身が違うんですね。
そうなんです。同じ名前でも、買うときは裏のラベルを見比べてみてください。
コカ・コーラとの比較


「コーラをやめて、はちみつレモンにしよう」と考える人もいるでしょう。そこで、公式の表示どうしを100mlあたりで並べてみました。
結果、はちみつレモンはコカ・コーラより、糖分が100mlあたり0.2g多いことが分かりました。


健康のためにコーラをやめたつもりが、逆効果だったなんて。
糖分の量で見れば、ほぼ同じです。替えるなら、別の飲み物を選ぶ必要がありますね。
100mlで並べた糖分
| 100mlあたり | 甘みのもと | エネルギー | 炭水化物 |
|---|---|---|---|
| はちみつレモン | 果糖ぶどう糖液糖・砂糖・はちみつ | 46kcal | 11.5g |
| コカ・コーラ | 果糖ぶどう糖液糖・砂糖 | 45kcal | 11.3g |
| 伊右衛門 京都レモネード | 砂糖・はちみつ | 38kcal | 9.6g |
| 綾鷹 | なし | 0kcal | 0g |
甘みのもとも、はちみつレモンとコカ・コーラはほぼ同じでした。違いは、はちみつとレモン果汁が加わっているかどうかです。
果糖ぶどう糖液糖を避けても糖分は残る
果糖ぶどう糖液糖を避けたいなら、同じサントリーの「伊右衛門 京都レモネード」は砂糖とはちみつで甘くしています。それでも100mlあたり9.6gの糖分があります。
果糖ぶどう糖液糖は、砂糖と同じ果糖とぶどう糖でできた糖です。名前で避けても糖分の量はあまり変わらないことは、果糖ぶどう糖液糖が入っていない飲み物の記事でも確かめています。
どれを選んでも、甘い飲み物は糖分があるんですね。
そのとおりです。糖分を減らしたいなら、甘くない飲み物を選ぶのがいちばん確かですよ。
レモン果汁だけなら糖分は少ない
レモンそのものの酸味を楽しみたいなら、レモン果汁を水や炭酸水で割る方法もあります。ポッカレモンの記事では、レモン果汁だけなら糖分が少ないことを確かめました。
はちみつを少し足すとしても、自分で量を決められるのが手作りの利点です。甘さを控えめにすれば、糖分も減らせます。
自分で作れば、甘さを調整できるんですね。
はい。ただ、はちみつをたっぷり入れれば、市販品と変わらなくなるので気をつけてくださいね。
はちみつは体にいいのか


はちみつレモンが体によさそうに見えるのは、「はちみつ」という言葉の力が大きいでしょう。では、はちみつの糖はほかの糖と違うのでしょうか。
国際機関と国の資料を見ると、大人には「減らしたい糖」、赤ちゃんには「与えない食品」という扱いでした。


はちみつも、砂糖と同じ扱いなんですか。
糖の量を考えるときは、同じように数えます。順番に見ていきましょう。
はちみつの糖もWHOの減らしたい糖
WHO(世界保健機関)は、とりすぎに注意したい糖を「遊離糖類」と呼び、総エネルギーの10%未満に抑えるよう勧めています。成人で1日2,000kcalなら、およそ50gまでです。
この遊離糖類には、砂糖や果糖ぶどう糖液糖だけでなく、はちみつやシロップ、果汁に含まれる糖も入ります。はちみつだから別、ということはありません。
はちみつなら、たくさん入れても平気だと思っていました。
風味や香りはよいものですが、糖としては同じように数えます。量はほかの甘味と同じように考えましょう。
1歳未満の赤ちゃんには与えない
厚生労働省は、1歳未満の赤ちゃんにはちみつを与えないよう呼びかけています。はちみつに含まれることがあるボツリヌス菌が、腸の中で増えて「乳児ボツリヌス症」を起こすおそれがあるためです。
ボツリヌス菌は熱に強く、ふつうの加熱や調理では死にません。はちみつ入りの飲み物やお菓子も、1歳未満の赤ちゃんには与えないようにしましょう。
上の子と分けて飲むときに、気をつけないといけませんね。
そうなんです。1歳を過ぎれば腸の働きが整うので、この心配はなくなりますよ。
ビタミンCは入っている
はちみつレモンには、100mlあたり15〜50mgのビタミンCが入っています。原材料を見ると、添加物としてもビタミンCが加えられています。
ただし、ビタミンCのために飲むと、糖分も一緒にとることになるのです。ビタミンCは野菜や果物からもとれるので、飲み物に頼りすぎないことが大切です。
ビタミンCが入っているから、毎日飲んでもいいと思っていました。
うれしい成分ですが、糖分とセットだと考えておくと、飲む量を決めやすくなりますよ。
はちみつレモンを飲む量の目安


では、はちみつレモンとはどう付き合えばよいのでしょうか。答えは、ペットボトルを飲みきらず、コップ1杯を目安にすることです。
WHOの1日の目安と、飲む量ごとの糖分を並べてみると、どこまでが安心かがはっきりします。


コップ1杯なら、目安におさまるんですね。
そうなんです。同じ飲み物でも、量を決めるだけで印象がまったく変わりますよ。
470ml1本で1日の目安を超える
はちみつレモンを470mlのペットボトル1本飲みきると、糖分は約54.1gです。WHOの1日の目安50gを、1本で超える計算になります。
食事やおやつの糖分も合わせると、さらに増えます。ペットボトルをそのまま持ち歩いて少しずつ飲むと、気づかないうちに1本飲みきってしまうので注意しましょう。
いつも、気づいたら1本空になっていました。
ふたを開けたら、半分をコップに移すだけでも違います。量が目に見えると、止めやすくなりますよ。
コップ1杯なら23g
コップ1杯(200ml)なら、糖分は23g・92kcalです。WHOが「より望ましい」とする25g以下におさまります。
甘い飲み物は1日コップ1杯までにして、のどが渇いたときは水やお茶にすると、糖分を無理なく減らせます。
| 飲む量 | 糖分 | WHOの目安50gに対して |
|---|---|---|
| コップ1杯(200ml) | 23g | 約半分 |
| ペットボトル半分(約235ml) | 約27g | 約5割 |
| ペットボトル1本(470ml) | 約54.1g | 超える |
ペットボトルは、2回に分けて飲むようにしますね。
いい方法ですね。冷蔵庫で冷やしておけば、翌日もおいしく飲めますよ。
水分補給の代わりにしない
全国清涼飲料連合会によると、糖分10%程度の清涼飲料を毎日1.5L以上、1か月以上飲み続けた人に、「清涼飲料水ケトーシス(ペットボトル症候群)」が報告されています。
はちみつレモンの糖分は100mlあたり11.5gで、ちょうどこの「10%程度」にあたります。のどが渇いたときの水分補給は、水やお茶を中心にしましょう。
暑い日にごくごく飲むのは、やめておきます。
そうですね。甘い飲み物は「楽しむ1杯」、水分補給は「水やお茶」と分けるのがおすすめです。
はちみつレモンのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、はちみつレモンについて多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
はちみつレモンは体に悪いですか
特別に体に悪い成分が入っているわけではありません。ただし、100mlあたり炭水化物11.5gと、コカ・コーラ(11.3g)より少し多い糖分があります。
470mlのペットボトル1本を飲みきるとWHOの1日の目安50gを超えるため、コップ1杯(200ml)を目安に飲むのがおすすめです。
はちみつはどれくらい入っていますか
量は公表されていません。原材料は重さの多い順に書くルールで、はちみつは「糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)」「レモン果汁」に続く3番目です。
甘さの主役は、はちみつではなく果糖ぶどう糖液糖と砂糖だと分かります。
コーラよりはちみつレモンのほうが体にいいですか
糖分で比べると、はちみつレモン(11.5g)とコカ・コーラ(11.3g)はほぼ同じで、はちみつレモンが少し多い結果でした。
ビタミンCが入っている点は違いますが、糖分を減らす目的なら、どちらでもなく水やお茶を選ぶのが確かです。
子どもに飲ませても大丈夫ですか
1歳未満の赤ちゃんには与えないでください。厚生労働省は、はちみつ入りの飲料やお菓子も1歳未満には与えないよう呼びかけています。
1歳以上の子どもでも糖分は多いので、量を決めて、ほかの飲み物と組み合わせるようにしましょう。
ホットのはちみつレモンは何が違いますか
「はちみつレモン(冷温兼用)」は、砂糖・はちみつ・レモン果汁・還元麦芽糖水飴に、甘味料のスクラロースを加えています。
100mlあたりの炭水化物は10.3gで、冷たいはちみつレモン(11.5g)より少し少なめです。
手作りのはちみつレモンなら安心ですか
手作りなら、はちみつの量を自分で決められるのが利点です。レモン果汁そのものの糖分は、甘い飲み物よりずっと少なくなります。
ただし、はちみつの糖もWHOの「減らしたい糖」に入ります。たっぷり入れると市販品と変わらないので、甘さ控えめを心がけましょう。
はちみつレモンは体に悪いかのまとめ


はちみつレモンは体に悪いのかを、サントリー公式の表示と国やWHOの資料で確かめてきました。
答えは「体に悪い成分はないが、糖分はコーラ並み。コップ1杯までが目安」です。
- 甘さの主役は果糖ぶどう糖液糖と砂糖
- はちみつは原材料の3番目
- 100mlで11.5g・コーラより少し多い
- 1本470mlでWHOの目安50gを超える
- はちみつの糖も減らしたい糖
- 1歳未満の赤ちゃんには与えない
コーラからはちみつレモンに替えると、糖分はむしろ少し増えるというのが、今回いちばんの発見でした。
名前のイメージで選ぶのは、やめにします。
それがいちばんの近道です。甘い飲み物はコップ1杯、ふだんは水やお茶。これだけで糖分はぐっと減りますよ。
次にはちみつレモンを買うときは、ラベルの「炭水化物」と原材料の並び順を一度だけ見てみてください。
甘い飲み物から替えるなら、野菜生活100の記事も参考になります。野菜生活100は200mlで糖類13.0g、糖質オフ野菜ジュースなら糖質3.6gまで抑えられました。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。ほかの飲み物の記事も、あわせてどうぞ。








本記事の原材料と栄養成分は、サントリー「栄養成分一覧 ソフトドリンク」と日本コカ・コーラ公式サイトの表示です(2026年10月9日確認)。200ml・235ml・470mlの値は、100mlあたりの値から計算しました。炭水化物には糖分以外の成分が含まれることがありますが、今回比べた飲み物ではほぼ糖分にあたります。糖類の目安はWHO「Healthy diet」、はちみつと乳児の注意は厚生労働省の資料によります。商品の中身は変わることがあるため、購入時はパッケージの表示を確かめてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。糖尿病などで治療中の方は、医師の指示を優先してください。





