運動のあとや暑い日に手に取りやすい、日本コカ・コーラの「アクエリアス ゼロ」。カロリーゼロのスポーツドリンクです。
一方で、「アクエリアスゼロは人工甘味料が入っていて体に悪い」という話を耳にして、甘味料の入っていないふつうのアクエリアスに替えようか迷っている方もいるかもしれません。
- 人工甘味料が体に悪くないか不安
- 0kcalなのになぜ甘いのか気になる
- 熱中症対策になるのか知りたい
- ふつうのアクエリアスに替えるべきか迷う
そこで、日本コカ・コーラ公式の原材料・栄養成分表示と、厚生労働省の摂取量調査をもとに、アクエリアス ゼロとふつうのアクエリアスを並べてみました。
結果、甘味料を避けてふつうのアクエリアスにしても、甘味料は同じ2種類入っていることが分かりました。増えるのは、500mlで約19.5gの炭水化物です。
ふつうのアクエリアスなら、甘味料は入っていないと思っていました……。
実は、どちらにも入っているんです。数字で順番に確かめていきましょう。
- アクエリアス ゼロの原材料と栄養成分
- ふつうのアクエリアスとの比較
- 甘味料はどれくらいとっているか
- 熱中症対策としての塩分
使う数字は、メーカーの公式表示と国の資料に限りました。まずは、なぜ体に悪いと言われるのかから見ていきます。
アクエリアスゼロが体に悪いと言われる理由


アクエリアス ゼロは、カロリーゼロで、汗で失われるナトリウム(電解質の1つ)とL-カルニチンを加えたスポーツドリンクです。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、3つに分かれました。人工甘味料、0kcalのしくみ、そして飲みすぎです。
どれも、ゼロ系の飲み物でよく聞く話ですね。
1つずつ、公式の表示で確かめていきましょう。
人工甘味料が入っている
原材料には甘味料(アセスルファムK、スクラロース)と書かれています。どちらも国が使用を認めた食品添加物です。
ただ、この2種類はふつうのアクエリアスにも入っています。3章でくわしく比べます。
ふつうのほうにも入っているんですか。
そうなんです。表示を並べると、すぐ分かりますよ。
0kcalなのに甘い
アクエリアス ゼロは0kcalなのに、甘さがあります。甘さの多くは甘味料によるものですが、原材料のいちばん最初には「果糖」と書かれています。
0kcalなのに果糖が入っているのは、「0」と表示できる決まりがあるためです。2章で確かめます。
0なのに糖が入っているのは、ふしぎです。
表示のルールを知ると、なぞが解けますよ。
飲みすぎが心配
ゼロカロリーだと、水の代わりにたくさん飲んでしまうという声もあります。
甘味料の量が気になる方のために、4章で、日本人が実際にとっている甘味料の量を確かめます。
毎日飲むと、たまっていきそうで心配です。
国が実際に測った数字があるので、それで見てみましょう。
アクエリアスゼロの原材料と栄養成分


ここからは、日本コカ・コーラ公式の原材料・栄養成分表示で、アクエリアス ゼロの中身を見ていきます。
結果、100mlあたり0kcal、炭水化物0.7g、食塩相当量0.1gでした。原材料のいちばん最初は果糖です。


炭水化物が、少しだけ入っているんですね。
そうなんです。それでも「0kcal」と書けるしくみがあるんですよ。
原材料のいちばん最初は果糖
| 項目 | アクエリアス ゼロ |
|---|---|
| 原材料 | 果糖、食塩、L-カルニチンL-酒石酸塩 |
| 添加物 | 香料、クエン酸、クエン酸Na、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、塩化K、硫酸Mg、乳酸Ca、酸化防止剤(ビタミンC) |
| アレルギー特定原材料 | なし |
原材料は多く使っているものから順に書かれています。果糖、食塩、L-カルニチンのあとに、甘味料などの添加物が続きます。
100mlあたり0kcal・炭水化物0.7g
| 100mlあたり | アクエリアス ゼロ |
|---|---|
| エネルギー | 0kcal |
| 炭水化物 | 0.7g |
| 食塩相当量 | 0.1g |
| マグネシウム | 1.2mg |
| カリウム | 9mg |
| L-カルニチン | 10mg |
炭水化物は100mlあたり0.7gで、500mlなら3.5gです。ゼロでも炭水化物はゼロではありません。
「0kcal」と書ける決まり
栄養成分表示には、食品表示基準で飲み物100mlあたり5kcal未満なら「0」と表示してよいという決まりがあります。
炭水化物0.7gは計算すると100mlあたり3kcal弱なので、「0kcal」と表示できる範囲に入ります。表示の決まりを守ったうえでの「0kcal」です。
0kcalは、「ほとんどない」という意味なんですね。
そのとおりです。表示のルールを知っておくと安心ですよ。
甘味料を避けてふつうのアクエリアスにすると


「甘味料が心配だから、ふつうのアクエリアスにしよう」と考える人もいるでしょう。そこで、同じ公式の表示で、500mlあたりに直して比べました。
結果、ふつうのアクエリアスにも、スクラロースとアセスルファムKの2種類が入っていました。増えるのは炭水化物の約19.5gです。


甘味料を避けたつもりで、糖だけ増えてしまうんですね。
そうなんです。表で並べてみましょう。
500mlで比べると
| 500mlあたり | アクエリアス | アクエリアス ゼロ |
|---|---|---|
| エネルギー | 90kcal | 0kcal |
| 炭水化物 | 23g | 3.5g |
| 食塩相当量 | 0.5g | 0.5g |
| 甘味料 | スクラロース、アセスルファムK | アセスルファムK、スクラロース |
塩分はどちらも500mlで0.5gと同じです。ちがうのは、ふつうのアクエリアスには果糖ぶどう糖液糖が入っていることです。
ふつうのアクエリアスは糖質23g
WHO(世界保健機関)は、糖類を総エネルギーの10%未満、1日2,000kcalなら50g未満にすることを勧めています。
ふつうのアクエリアス500mlの炭水化物23gは、その目安の約半分にあたります。甘味料はそのままで、増えるのは糖分だけです。
1本で半分は、思ったより多いです。
運動しない日に何本も飲むと、すぐ目安を超えてしまいますよ。
甘味料が本当にない飲み物は
甘味料を本当に避けたいなら、甘味料を使っていない飲み物を選ぶ必要があります。たとえばグリーンダカラは甘味料を使っておらず、塩分も100mlあたり0.10gです。
ただし、グリーンダカラは500mlで炭水化物約22gあります。甘味料を避けると、糖分が増えるという関係は変わりません。同じことはコカコーラゼロの記事でも確かめています。
甘味料と糖分の、どちらかを選ぶことになるんですね。
そうなんです。何を減らしたいかで選び方が変わりますよ。
甘味料はどれくらいとっているのか


では、甘味料はどれくらいとっていると体に悪いのでしょうか。厚生労働省の令和4年度の摂取量調査では、1〜6歳の子どもが加工食品からとる甘味料の量が測られています。
結果、スクラロースは1日0.87mgで許容量の0.35%、アセスルファムKは0.36mgで0.15%でした。


1%にも届いていないんですね。
そうなんです。体の小さい子どもでも、この量なんですよ。
許容量は体重1kgあたり15mg
| 甘味料 | 1日摂取許容量(JECFA) | 体重50kgなら |
|---|---|---|
| スクラロース | 体重1kgあたり15mg | 750mg |
| アセスルファムK | 体重1kgあたり15mg | 750mg |
1日摂取許容量は、一生毎日とり続けても健康に影響がないと考えられる量です。どちらの甘味料も、国際機関のJECFAが評価しています。
子どもでも許容量の1%未満
| 1〜6歳(1日あたり) | 摂取量 | 許容量に対する割合 |
|---|---|---|
| スクラロース | 0.87mg | 0.35% |
| アセスルファムK | 0.36mg | 0.15% |
この調査は、スーパーで売られている加工食品を実際に買って測ったものです。ふつうの食生活なら、許容量に近づくことはほとんどないと言えます。
WHOは「体重管理」には勧めていない
WHOは2023年に、体重を減らす目的で糖類以外の甘味料を使うことは勧めないという指針を出しました。
これは「甘味料が危険」という意味ではなく、甘味料に替えても長い目で見ると体重管理には役立たないという内容です。ゼロだからと安心して飲みすぎず、ふだんは水やお茶も組み合わせましょう。
危ないから、ではないんですね。
そうなんです。言葉の意味を正しく読み取ることが大切ですよ。
熱中症対策としてのアクエリアスゼロ


最後に、熱中症対策としてどうかを確かめます。環境省の熱中症環境保健マニュアルでは、日常生活の熱中症対策として100mlあたり食塩0.1〜0.2gを含む飲み物を勧めています。
結果、アクエリアス ゼロは食塩0.1gで、この目安に入っていました。


ゼロでも、塩分はちゃんと入っているんですね。
そうなんです。糖分を減らしつつ塩分はとれる、という組み合わせですよ。
塩分は目安どおり
| 500mlあたり | 炭水化物 | 食塩相当量 | 甘味料 |
|---|---|---|---|
| アクエリアス ゼロ | 3.5g | 0.5g | あり |
| アクエリアス | 23g | 0.5g | あり |
| グリーンダカラ | 22g | 0.5g | なし |
| 麦茶(浸出液) | 1.5g | 0g | なし |
麦茶は糖分も甘味料もありませんが、塩分もゼロです。汗をたくさんかくときは、塩分を補える飲み物のほうが向いています。
脱水のときは経口補水液
同じアクエリアスのシリーズには、「経口補水液ORS」もあります。食塩相当量は100mlあたり0.249gと多めです。
これは軽い〜中くらいの脱水状態の人のための病者用食品で、ふだんの水分補給に使うものではありません。体調が悪いときは、医師や薬剤師に相談しましょう。
ふだん用と、具合が悪いとき用があるんですね。
そうなんです。目的に合わせて選びましょう。
ふだんは水やお茶と組み合わせる
アクエリアス ゼロは、運動や暑い日の水分補給に向いた飲み物です。じっとしている日に何本も飲む必要はありません。
ふだんの水分補給は水やお茶にして、汗をかく場面でアクエリアス ゼロを使うのがバランスのよい付き合い方です。甘味料の入ったゼロ系の飲み物は、レッドブル シュガーフリーの記事でも比べています。
場面で使い分ければいいんですね。
そのとおりです。飲む場面を決めておくと迷いませんよ。
アクエリアスゼロのよくある質問


ここまでの内容をふまえて、アクエリアス ゼロについて多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
アクエリアスゼロは体に悪いですか
アクエリアス ゼロは100mlあたり0kcal、食塩相当量0.1gのスポーツドリンクです。甘味料(スクラロース、アセスルファムK)は国が使用を認めた食品添加物で、子どもが1日にとる量も許容量の1%未満でした。
ふつうのアクエリアスなら甘味料は入っていませんか
ふつうのアクエリアスにも、スクラロースとアセスルファムKが入っています。甘味料を避けたつもりで替えても、甘味料は同じで、500mlで炭水化物が約19.5g増えます。
0kcalなのに糖が入っているのはなぜですか
食品表示の決まりで、飲み物100mlあたり5kcal未満なら「0」と表示できるためです。アクエリアス ゼロは果糖が入っていて、炭水化物は100mlあたり0.7gです。
熱中症対策になりますか
食塩相当量は100mlあたり0.1gで、環境省が勧める0.1〜0.2gの範囲に入ります。脱水状態のときは、経口補水液など目的に合ったものを選びましょう。
子どもに飲ませても大丈夫ですか
1〜6歳の子どもが加工食品からとる甘味料は、スクラロースが許容量の0.35%、アセスルファムKが0.15%でした。ふだんは水やお茶を中心にし、汗をかく場面で飲ませるとよいでしょう。
ダイエット中に飲んでもいいですか
カロリーはほとんどありませんが、WHOは体重を減らす目的で甘味料を使うことを勧めていません。飲み物だけに頼らず、食事全体で調整しましょう。
アクエリアスゼロは体に悪いかのまとめ


アクエリアス ゼロは体に悪いのかを、日本コカ・コーラの公式表示と国の資料で確かめてきました。
答えは「甘味料の量は許容量の1%未満。甘味料を避けてふつうのアクエリアスにしても、甘味料は同じで糖分だけが増える」です。
- 100mlあたり0kcal・炭水化物0.7g
- 甘味料はふつうのアクエリアスにも入っている
- ふつうのアクエリアスは500mlで炭水化物23g
- 子どもの甘味料は許容量の1%未満
- 食塩0.1gは熱中症の目安どおり
- ふだんは水やお茶と組み合わせる
甘味料を避けてふつうのアクエリアスにしても、甘味料は同じ2種類入っているというのが、今回いちばんの発見でした。
ゼロのほうが、ふつうより悪いわけではなかったんですね。
そのとおりです。名前のイメージより、表示を並べて比べる。これがいちばん大事なポイントですよ。
次にアクエリアスを選ぶときは、ゼロとふつうの原材料を見比べてみてください。
同じ甘味料を使う炭酸飲料では、三ツ矢サイダーの記事もあります。ZEROを避けてふつうを選ぶと、1本で糖が55g増えました。






ふだんの水分補給を水にしたい方は、温泉水99の記事もあります。原材料は水だけで検査結果も公開されていますが、2L飲んでもカルシウムは1mgで、エビアンの160分の1でした。
ゼロ系の飲み物に使われる甘味料は、ネオテームは危険?の記事でも確かめています。1日にとってよい量は体重1kgあたり1.0mgで、砂糖をすべて置き換えても約8%でした。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。ほかの飲み物の記事も、あわせてどうぞ。






本記事の原材料と栄養成分は、日本コカ・コーラ公式の「アクエリアス 原材料・栄養成分表示」の表示です(2026年10月14日確認)。500mlあたりの値は、100mlあたりの値から単純に計算しました。甘味料の摂取量は厚生労働省「令和4年度マーケットバスケット方式による保存料等の摂取量調査の結果」(1〜6歳)、0と表示できる基準は食品表示基準、熱中症対策の塩分は環境省「熱中症環境保健マニュアル」、糖類の目安はWHO「Healthy diet」によります。商品の中身は変わることがあるため、購入時はパッケージの表示を確かめてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。持病がある方や治療中の方は、医師の指示を優先してください。






