カリッとした表面と、かむとジュワッと広がる味で人気のソフトキャンディ「メントス」。コンビニのレジ横でつい手に取る、という人も多いでしょう。
一方で、「メントスは砂糖のかたまりで体に悪い」「中国産になって添加物が心配」という声を耳にして、子どもに食べさせていいのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
- 砂糖が多すぎないか不安
- 増粘剤(CMC)が気になる
- 着色料のないミントなら安心か知りたい
- 原産国が中国なのか知りたい
そこで、クラシエ公式の商品情報と国の資料をもとに、定番の「グレープ」と、着色料を使っていない「ミント」を1本37.5gで並べてみました。
結果、着色料を避けてミントにしても、糖質は減らずむしろ1g多いことが分かりました。
色がついていないミントのほうが、体にいいと思っていました……。
添加物の数は減るんです。でも、甘さのもとは同じなんですよ。数字で順番に確かめていきましょう。
- 原材料と栄養成分
- ミント・ラムネとの比較
- CMCと原産国の正体
- 1回に食べる量の目安
使う数字は、メーカーの公式表示と国や国際機関の資料に限りました。まずは、なぜ体に悪いと言われるのかから見ていきます。
メントスが体に悪いと言われる理由


メントスは、オランダ生まれのソフトキャンディです。メントス公式サイトのQ&Aによると、ソフトキャンディをハードキャンディで包み、さらに砂糖でコーティングした3層構造になっています。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、3つに分かれました。数字で確かめられる心配と、言いすぎから来る心配が混ざっています。
小さいので、気づくと1本食べ切っています。
だからこそ、心配の中身をはっきりさせておきたいですね。1つずつ見ていきましょう。
砂糖が多く甘すぎる
メントス グレープ1本37.5gの炭水化物は34gです。重さの9割が炭水化物なので、「ほとんど砂糖」と感じる人が多いようです。
原材料を見ても、先頭は砂糖、2番目は水飴が並んでいます。ただ、メーカーは糖類(甘い糖)だけの量を公表していません。炭水化物34gをそのまま砂糖の量とは言い切れないので、2章でくわしく見ます。
34gって、全部砂糖だと思っていました。
水飴には、糖がつながった成分も入っているんです。とはいえ、甘いお菓子なのは確かですね。
増粘剤のCMCが腸に悪い
原材料には「増粘剤(増粘多糖類、CMC)」と書かれています。ネット上には、「CMCは腸内細菌を乱して炎症を招く」と強く書いている記事もあります。
もとになっているのは、主にマウスの実験です。人がお菓子から食べる量で同じことが起きるのかは、4章で確かめましょう。
腸に悪いと聞くと、こわくなります。
研究の条件を見ると、印象がだいぶ変わりますよ。順番に見ていきましょう。
中国産になって不安
ネット上では、「日本で売っているメントスはオランダ製から中国製に変わった」という声があります。原産国が変わると、品質や安全性が心配という人もいるでしょう。
輸入食品の安全をだれがどう確かめているのかは、4章で国の仕組みとあわせて見ていきます。
どこの国で作られているかって、気になりますよね。
そうですね。原産国はパッケージで確かめられるので、見るポイントもお伝えします。
メントスの原材料と栄養成分


ここからは、クラシエ公式の商品情報で、定番のメントス グレープの中身を見ていきます。表示は1本37.5gあたりです。
結果、原材料の先頭は砂糖と水飴で、1本は141kcalでした。たんぱく質は0g、脂質も0.6gと少なめです。


脂質やたんぱく質は、ほとんど入っていないんですね。
メントスは、ほぼ糖でできたお菓子です。だから気にするべきは、糖の量になりますね。
原材料は砂糖と水飴が先頭
| 項目 | メントス グレープ |
|---|---|
| 原材料 | 砂糖、水飴、植物油脂、濃縮グレープ果汁、でん粉、デキストリン、ココアバター |
| 添加物 | 酸味料、香料、増粘剤(増粘多糖類、CMC)、乳化剤、光沢剤、ブドウ果皮色素 |
| エネルギー | 141kcal |
| たんぱく質 | 0g |
| 脂質 | 0.6g |
| 炭水化物 | 34g |
| 食塩相当量 | 0.005g |
原材料は使った重さの多い順に書かれています。砂糖が先頭、水飴が2番目で、果汁は4番目でした。公式のQ&Aによると、ココアバターはカカオ豆の油脂分で、乳製品ではありません。
1本でご飯約90g分のカロリー


文部科学省の食品成分表では、ご飯(精白米)100gは156kcalです。メントス1本の141kcalは、ご飯約90g分にあたります。お茶碗に軽く半分強の量です。
1粒ずつは小さくても、1本まとめて食べるとご飯と同じくらいのエネルギーをとることになります。
お茶碗半分ぶんと聞くと、けっこうありますね。
おやつとしては、ちょうど1回分くらいのエネルギーです。続けて2本目にいかないのが大事ですね。
糖類だけの量は非公表
メントスの栄養成分には、炭水化物34gの内訳(糖類やでんぷんの量)は書かれていません。原材料には砂糖・水飴のほかに、でん粉とデキストリンも入っています。
そのため、甘い糖類は34gより少ないと考えられます。ただ、原材料の上位2つが砂糖と水飴なので、炭水化物の多くは甘い糖と見ておくのが安全です。デキストリンについては、マルトデキストリンの記事でくわしく調べました。
全部が砂糖ではないけど、ほとんどは甘い糖なんですね。
そう考えておけば、量の目安を決めるときに安全側になりますよ。
グレープを避けてミントにすると


「着色料や酸味料が気になるなら、ミントにすればいい」と考える人も多いでしょう。そこで、メントス ミントとメントス ラムネを、1本37.5gで並べてみました。
結果、添加物は6種類から4種類に減るものの、炭水化物は1g、エネルギーは4kcal増えることが分かりました。


添加物が減っても、甘さは減らないんですね。
違うのは色と味つけで、甘さのもとの砂糖と水飴は同じなんです。数字を見ていきましょう。
添加物は6種類から4種類に
ミントの原材料には、グレープにある濃縮グレープ果汁・酸味料・ブドウ果皮色素が入っていません。添加物は、香料・増粘剤・乳化剤・光沢剤の4種類です。
着色料や酸味料を避けたい人にとっては、ミントのほうが添加物は少ないのは確かです。ここまでは、イメージどおりの結果でした。
やっぱり、ミントのほうがシンプルなんですね。
添加物の数だけ見ればそうです。では、糖質も比べてみましょう。
炭水化物は1g増える
| 1本37.5gあたり | グレープ | ミント | ラムネ |
|---|---|---|---|
| エネルギー | 141kcal | 145kcal | 141kcal |
| 炭水化物 | 34g | 35g | 34g |
| 脂質 | 0.6g | 0.6g | 0.6g |
| 食塩相当量 | 0.005g | 0.005g | 0.005g |
| 着色料 | あり | なし | — |
ミントの炭水化物は35g、エネルギーは145kcalです。着色料を避けてミントにすると、炭水化物は1g、エネルギーは4kcal増えました。差は約3%で、ほとんど同じと言えます。
ラムネ味も糖質は同じ
メントス ラムネも、1本141kcal・炭水化物34gで、グレープと同じでした。味を変えても、炭水化物はどれも34〜35gです。
味の違いは、香りや色、酸味のつけ方の違いです。どの味を選んでも、1本でとる糖の量はほとんど変わりません。選ぶなら、好きな味でかまいません。
どれを選んでも同じなら、好きな味にします。
それがいちばんです。気をつけるのは味より、食べる量のほうですね。
メントスの添加物と原産国


次は、「CMCが腸に悪い」「中国産が不安」という心配を確かめます。グレープの添加物は、酸味料・香料・増粘剤・乳化剤・光沢剤・ブドウ果皮色素の6種類でした。
結果、いずれも国が使用を認めた添加物で、輸入品も国内品と同じ基準で監視されていることが分かりました。
ひとつずつ、中身を知りたいです。
名前だけで判断せず、何のために入っているかを見ていきましょう。
増粘剤CMCは国が認めた添加物
CMC(カルボキシメチルセルロース)は、植物の繊維(セルロース)をもとに作られる増粘剤です。キャンディの食感を整えるために使われます。厚生労働省が安全性を評価して使用を認めた指定添加物の1つです。
「腸に悪い」という話のもとは、マウスの飲み水にCMCなどの乳化剤を混ぜて与えた研究(2015年)です。腸の炎症が起きやすくなったと報告されましたが、人がお菓子から食べる量で同じことが起きると確かめられたわけではありません。
ネズミの実験の話だったんですね。
研究としては大事な報告ですが、そのまま人の食生活に当てはめるのは言いすぎです。気になる人は、食べる量を減らせば十分ですよ。
着色料はブドウ果皮色素
グレープの紫色は、ブドウ果皮色素でつけています。ぶどうの皮から取った色素で、数字の名前がつく合成着色料ではありません。
光沢剤は、表面のつやを出してくっつきにくくするものです。まとめた名前で表示してよいルールなので、中身が気になるときは、クラシエのお客様相談室に聞くのが確実です。
グレープの色は、ぶどうの皮からなんですね。
そうなんです。着色料が気になる人は、ハリボーの記事でも着色料の正体を調べていますよ。
原産国はパッケージで確かめる
メントスの原産国は、パッケージに書かれています。売られている時期によって原産国が変わることもあるので、気になるときは手元のパッケージで確かめるのが確実です。
厚生労働省によると、輸入食品は国内の食品と同じ食品衛生法の基準が適用され、検疫所で輸入の届け出の審査や検査が行われています。原産国だけで「体に悪い」とは言えません。
どの国で作られても、日本の基準は同じなんですね。
そうなんです。原産国は、好みや安心感で選ぶ材料の1つと考えるといいですよ。
メントスの食べる量の目安


では、メントスとはどう付き合えばよいのでしょうか。答えは、1回に食べるのは半本までにすることです。
1本を開けると、つい最後まで食べがちです。先に量を決めておけば、糖のとりすぎを防げます。


いつも、開けたら1本食べ切っていました。
キャンディは手が止まりにくいですからね。量を決めるのがいちばんの対策ですよ。
1回は半本までにする
WHO(世界保健機関)は、遊離糖類(加えた砂糖など)を1日のエネルギーの10%未満、できれば5%未満にするよう勧めています。成人で1日2,000kcalなら、50g未満、できれば25g未満です。
メントスの糖類の量は公表されていませんが、炭水化物の多くは砂糖と水飴です。1本の炭水化物34gは、「できれば25g」を超える可能性が高いと考えておきましょう。半本なら炭水化物は17gで、目安の中に収まります。
| 食べる量 | エネルギー | 炭水化物 |
|---|---|---|
| 半本 | 約71kcal | 17g |
| 1本 | 141kcal | 34g |
| 2本 | 282kcal | 68g |
半本なら、目安の中に入るんですね。
ジュースやほかのお菓子の糖も、同じ25gに入ります。その日に食べたもの全体で考えてくださいね。
歯の治療あとがある人は注意
メントス公式のQ&Aには、「粘着性のあるキャンディなので、歯科治療材が取れる場合がある」と書かれています。かぶせ物や詰め物がある人は気をつけましょう。
なめて溶かすより、かむと歯にくっつきやすくなります。詰め物がある側の歯でかまないなど、食べ方を工夫するのがおすすめです。
歯の詰め物が取れることもあるなんて、知りませんでした。
メーカー自身が注意をうながしている点なので、覚えておいてくださいね。
食べたあとは水かお茶を
キャンディは、口の中に糖が長く残りやすいお菓子です。食べたあとは、水やお茶を飲んで、口の中をすすぐようにしましょう。
甘い飲み物と一緒に食べると、そのぶん糖類が増える点に注意しましょう。飲み物は水かお茶にすると、メントスの糖だけで済みます。口をすっきりさせたいときは、ミンティアの記事も参考にしてください。
ジュースと一緒に食べることが多かったです。
組み合わせを変えるだけで、糖はぐっと減らせますよ。
メントスのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、メントスについて多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
メントスは体に悪いですか
特別に体に悪い成分が入っているわけではありません。ただ、1本37.5gで141kcal、炭水化物34gと、糖の多いお菓子です。
1回に食べるのは半本までにして、飲み物は水かお茶にするのがおすすめです。
メントスには砂糖がどれくらい入っていますか
砂糖は原材料の先頭に書かれていますが、砂糖や糖類だけの量は公表されていません。
1本の炭水化物は34gです。でん粉やデキストリンも含まれるので、甘い糖類はこれより少ないと考えられます。
ミントのほうが体にいいですか
ミントは着色料と酸味料を使っておらず、添加物は4種類とグレープ(6種類)より少なめです。
ただ、炭水化物は35g、エネルギーは145kcalで、グレープ(34g・141kcal)とほぼ同じか少し多い量です。好きな味を選んでかまいません。
CMCは腸に悪くないですか
CMCは、厚生労働省が安全性を評価して使用を認めた指定添加物です。
腸への影響を指摘した報告は主にマウスの実験で、人がお菓子から食べる量で害が確かめられたわけではありません。
メントスは中国産ですか
原産国はパッケージに書かれています。時期によって変わることがあるので、手元の商品の表示で確かめてください。
輸入食品にも国内の食品と同じ食品衛生法の基準が適用され、検疫所で審査や検査が行われています。
子どもに食べさせても大丈夫ですか
量を決めれば、おやつとして食べさせて問題ないでしょう。子どもは体が小さいので、大人より少ない量から始めてください。
キャンディは小さい子どもがのどに詰まらせることもあります。食べる様子を見守り、食べたあとは水やお茶を飲ませましょう。
メントスは体に悪いかのまとめ


メントスは体に悪いのかを、クラシエ公式の表示と国や国際機関の資料で確かめてきました。
答えは「体に悪い食品ではない。1回は半本までにして、水かお茶と一緒に食べる」です。
- 1本37.5gで141kcal・炭水化物34g
- 1本でご飯約90g分のカロリー
- ミントは添加物4種で着色料なし
- ミントにしても炭水化物は1g多い
- CMCは国が認めた指定添加物
- 1回は半本までが目安
着色料を避けてミントにしても、糖質は減らずむしろ1g多いというのが、今回いちばんの発見でした。
「色がない=体にいい」とは限らないんですね。
そのとおりです。どの味を選んでも、量を決めて食べる。これがいちばん大事なポイントですよ。
次にメントスを食べるときは、半分だけ出して、残りは包みを折ってしまってみてください。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。ほかのお菓子の記事も、あわせてどうぞ。






本記事の栄養成分は、クラシエ公式サイトの商品情報の表示です(1本37.5gあたり・2026年10月10日確認)。原材料と着色料の有無は、イオンのネットスーパー(グリーンビーンズ)に掲載されたパッケージ表示によります。半本・2本の値は1本の値から計算しました。ご飯の値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」、糖類の目安はWHO「Healthy diet」、輸入食品の監視は厚生労働省の資料によります。商品の中身や原産国は変わることがあるため、購入時はパッケージの表示を確かめてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。食物アレルギーのある方や治療中の方は、医師の指示を優先してください。







