梅干しをねって固めた、ノーベル製菓の「ねりり 梅ねり」。かめばかむほど梅の味がしみ出す、ファンの多いロングセラーのお菓子です。
一方で、「梅ねりは体に悪い」「しょっぱすぎる」という声を耳にして、梅干しのほうがまだよいのか迷っている方もいるかもしれません。
- 1袋の塩分が気になる
- 添加物が多いのではと心配
- 梅干しとどちらがよいか知りたい
- どのくらいなら食べてよいか迷う
そこで、ノーベル製菓の公式の商品情報と、文部科学省の食品成分表、厚生労働省の資料をつき合わせて調べています。
結果、梅干しの代わりに梅ねりにしても、100gあたりの塩分は9割近く残ることが分かりました。1袋20gで食塩相当量は3.2gです。
梅干しより、ずっと軽いお菓子だと思っていました……。
見た目は小さくても、塩分はしっかり入っています。数字で順番に確かめていきましょう。
- 梅ねりの原材料と栄養成分
- 梅干しやポテトチップスとの塩分の比べ方
- 1日の食塩の目標量と比べた量
- 食べるときの量の目安
使う数字は、メーカーの公式表示と国の資料に限りました。まずは、なぜ体に悪いと言われるのかから見ていきます。
梅ねりが体に悪いと言われる理由


梅ねりは、2026年にサイズを見直してリニューアルされたお菓子です。ノーベル製菓のお知らせによると、生産終了ではなく、買いやすい大きさに変わりました。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、3つに分かれました。しょっぱさ、添加物の数、そして食べ続けてしまう食感です。
どれも、思い当たるところがあります。
1つずつ、公式の表示と国の資料で確かめていきますね。
とにかくしょっぱい
梅ねりは、梅干しをそのまま固めたような強い塩味が特徴です。原材料も、2番目に食塩が書かれています。
食品の原材料は、多い順に書くきまりです。食塩がかなり多く入っていることが、表示からも分かります。
食塩が2番目に来るお菓子は、あまり見かけません。
そうですね。塩分は、この記事でいちばん大事なところですよ。
添加物が多く見える
原材料の「/」より後ろには、増粘剤やソルビトールなど10種類の添加物が並んでいます。
数が多いので不安に感じますが、どれも国が食品への使用を認めたものです。食感やつや、色を整えるために使われています。
数が多いと、それだけで身構えてしまいます。
名前と役割を知れば、印象はきっと変わるはず。2章でくわしく見ますね。
かむほど食べ続けてしまう
梅ねりは、かむほどに梅の味が出てくる、ガムのような食感です。小さな粒なので、気づくと1袋食べきっているという方も多いはずです。
1袋20gと小さくても、塩分は1袋でまとめてとることになるので、食べる量を意識しておくと安心でしょう。
小袋だから、つい全部食べてしまいます。
そうなんです。だからこそ、1袋の量を知っておくことが大切ですよ。
梅ねりの原材料と栄養成分


梅ねりの中身を、ノーベル製菓の公式の商品情報で確かめました。
結果、1袋(20g)で54kcal、食塩相当量3.2gでした。カロリーは少なめで、塩分が目立ちます。


54kcalなら、カロリーはそれほどでもないですね。
そうですね。気にするなら、カロリーより塩分のほうですよ。
1袋で54kcal・食塩3.2g
| 1袋(20g)あたり | ねりり 梅ねり |
|---|---|
| エネルギー | 54kcal |
| たんぱく質 | 0.40g |
| 脂質 | 0.35g |
| 炭水化物 | 15.38g |
| 食塩相当量 | 3.2g |
100gに直すと、270kcal、食塩相当量16.0gになります。食品の中でも、とても塩分の多い部類です。
100gで16gは、すごい量ですね。
そうなんです。次の章で、梅干しと並べてみますよ。
原材料はデキストリンと食塩が中心
原材料の最初はデキストリンで、でん粉を分解して作る炭水化物です。2番目が食塩で、3番目は難消化性デキストリンでした。
梅の味は梅肉パウダーから来ています。梅肉パウダーの中にも、梅肉・梅酢・食塩・シソパウダーが入っています。
梅そのものより、デキストリンのほうが多いんですね。
そのとおりです。梅干しをそのまま固めたものとは、作りがちがいますよ。
添加物は10種類
添加物は、増粘剤(加工でん粉)、結晶セルロース、ソルビトール、酸味料、調味料(アミノ酸等)、グリセリン、乳化剤、着色料(アントシアニン)、香料、光沢剤です。
着色料のアントシアニンは、ぶどうや紫いもなどにも含まれる色素のなかまです。アレルギー表示は大豆が対象になっています。
アントシアニンなら、聞いたことがあります。
そうですね。名前で不安になったら、役割を調べてみるのがおすすめですよ。
梅干しの代わりにしても塩分は9割近く残る


「梅干しはしょっぱいから、お菓子の梅ねりにしよう」と考える方もいるかもしれません。
そこで、100gあたりの食塩相当量で比べました。梅干し(塩漬)は18.2g、梅ねりは16.0gで、梅干しの代わりにしても塩分は9割近く残ります。


梅干しとほとんど変わらないんですね。
そうなんです。お菓子だからといって、塩分が少ないわけではありませんよ。
100gで比べると
| 100gあたり | 食塩相当量 | エネルギー |
|---|---|---|
| 梅干し(塩漬) | 18.2g | 29kcal |
| 梅ねり | 16.0g | 270kcal |
| 梅干し(調味漬) | 7.6g | 90kcal |
| ポテトチップス | 1.0g | 541kcal |
梅干しは種の重さを除いた、食べられる部分100gあたりの値です。梅ねりは梅干し(塩漬)の約88%の塩分がありました。
カロリーは梅ねりのほうが多いんですね。
そうですね。デキストリンが多いぶん、カロリーは梅干しより高くなりますよ。
調味漬の梅干しなら約半分
味をつけて漬けた梅干し(調味漬)は、100gあたり食塩相当量7.6gです。梅ねりは調味漬の約2倍の塩分になります。
梅の味を楽しみたいときは、調味漬の梅干しのほうが塩分は少なめです。ただし、調味漬にも糖などで味がついています。
同じ梅干しでも、種類で塩分が大きくちがうんですね。
そうなんです。パッケージの食塩相当量を見比べると、すぐに分かりますよ。
ポテトチップスの16倍
ポテトチップスは100gあたり食塩相当量1.0gです。梅ねりはポテトチップスの16倍の塩分が入っています。
ポテトチップス60gの袋なら食塩は0.6gなので、梅ねり1袋(3.2g)はポテトチップス約5袋分の塩分です。
ポテチ5袋分と聞くと、びっくりします。
しょっぱいお菓子の代表でも、梅ねりにはかなわないんですね。
1袋で女性の食塩目標量の約半分


では、1袋の3.2gは、1日の中でどのくらいの量なのでしょうか。厚生労働省の目標量と比べました。
結果、梅ねり1袋で成人女性の1日の目標量の約半分になりました。


小さな1袋で、1日の半分なんですね。
そうなんです。ほかの食事にも塩分はあるので、ここは大事なポイントですよ。
目標量は女性6.5g・男性7.5g
厚生労働省の食事摂取基準(2025年版)では、食塩の目標量は成人女性で1日6.5g未満、成人男性で7.5g未満です。
梅ねり1袋の3.2gは、女性の目標量の約49%、男性でも約43%にあたります。
男性でも4割をこえるんですね。
そうですね。おやつ1つでこの割合は、かなり大きいですよ。
日本人はすでにとりすぎている
厚生労働省の国民健康・栄養調査(令和6年)では、20歳以上の食塩摂取量の平均は1日9.6gでした。
男性10.5g、女性8.9gで、ふだんの食事だけで目標量をこえているのが現状です。梅ねりの塩分は、そこに上乗せされます。
もともと、とりすぎなんですね。
そうなんです。だから、おやつの塩分も見ておきたいところですよ。
高血圧の人は1日6.0g未満
同じ食事摂取基準では、高血圧や慢性腎臓病の重症化予防のための目標は、男女とも1日6.0g未満とされています。
この場合、梅ねり1袋で目標の半分以上になります。塩分を控えるよう言われている方は、食べ過ぎないよう、食べる前に適量を決めておきましょう。
血圧が気になる家族にも、伝えておきます。
ぜひそうしてください。医師から指示がある方は、その指示を優先してくださいね。
食べるなら少しずつ分ける


梅ねりを食べてはいけないわけではありません。塩分を知ったうえで、食べる量とその日の食事で調節するのが現実的です。
1袋を半分にすると食塩1.6g、4分の1なら0.8gになります。


分けて食べれば、ぐっと減るんですね。
そのとおりです。一度に全部食べないのがコツですよ。
半分で食塩1.6g
| 食べる量 | 食塩相当量 | 女性の目標量6.5gに対して |
|---|---|---|
| 1袋(20g) | 3.2g | 約49% |
| 半分(10g) | 1.6g | 約25% |
| 4分の1(5g) | 0.8g | 約12% |
食べる分だけ手のひらや小皿に出して、残りは袋の口を閉じておくと、食べすぎを防ぎやすくなります。
袋から直接食べないようにすればいいんですね。
そうです。目に見える量にすると、止めやすくなりますよ。
その日のほかの塩分をへらす
梅ねりを食べた日は、みそ汁やめん類の汁を残す、漬物を控えるなど、ほかの食事で塩分を減らすと調節できます。
汗をたくさんかいたときの塩分補給に役立つこともありますが、水分といっしょにとることを忘れないでください。
食事のほうで調節すればいいんですね。
そのとおりです。1日全体で考えるのが大事ですよ。
子どもには少しだけ
子どもは体が小さいぶん、食塩の目標量も大人より少なく決められています。大人と同じように1袋食べると、塩分の割合はさらに大きくなります。
子どもにあげるときは、数粒を目安に、少しだけにしましょう。小さな子どもは、のどにつまらせないよう見守ってください。
子どもには、少しだけにします。
それが安心ですね。よくかんで食べるよう声をかけてあげてください。
梅ねりのよくある質問


ここまでの内容をふまえて、梅ねりについて多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
梅ねりは体に悪いですか
添加物はどれも国が使用を認めたものです。気をつけたいのは塩分で、1袋(20g)で食塩相当量3.2g、成人女性の1日の目標量の約半分あります。少しずつ分けて食べ、その日のほかの塩分を控えれば楽しめます。
梅ねり1袋のカロリーは
ノーベル製菓の公式表示では、1袋(20g)で54kcalです。炭水化物は15.38gで、原材料の最初はデキストリンでした。
梅干しとどちらが塩分は多いですか
100gで比べると、梅干し(塩漬)は18.2g、梅ねりは16.0gで、梅干しのほうが少し多めです。ただし、味をつけた梅干し(調味漬)は7.6gなので、梅ねりのほうが約2倍多くなります。
梅ねりは生産終了したのですか
生産終了していません。ノーベル製菓は2026年7月のお知らせで、買いやすいようにサイズを見直してリニューアル発売したと説明しています。
着色料は何が使われていますか
アントシアニンです。ぶどうや紫いもなどにも含まれる色素のなかまで、食品への使用が認められています。
子どもに食べさせても大丈夫ですか
少しだけなら、おやつとして取り入れられます。子どもは食塩の目標量が大人より少ないので、数粒を目安にしてください。大豆を含むので、アレルギーにも気をつけましょう。
梅ねりは体に悪いかのまとめ


梅ねりは体に悪いのかを、メーカーの公式表示と国の資料で確かめてきました。
答えは「添加物はどれも国が認めたもので、カロリーも少なめ。気をつけたいのは塩分で、1袋で女性の目標量の約半分。少しずつ分けて食べる」です。
- 1袋20gで54kcal・食塩3.2g
- 原材料の2番目は食塩
- 添加物は10種類、どれも国が認めたもの
- 梅干しの代わりにしても塩分は9割近く残る
- ポテトチップスの16倍の塩分
- 半分なら食塩1.6g
梅干しの代わりに梅ねりにしても、100gあたりの塩分は9割近く残るというのが、今回いちばんの発見でした。
お菓子だから軽い、というわけではないんですね。
そのとおりです。名前やイメージでなく、食塩相当量で考える。これがいちばん大きなポイントですよ。
次に梅ねりを食べるときは、半分だけ小皿に出して、袋の口を閉じてみてください。
薬味の塩分については、生姜を食べてはいけない人は?の記事もどうぞ。食品成分表では、生の生姜は食塩0gですが、紅しょうがは100gあたり5.6g、チューブのおろし生姜は1.5gでした。


成分ラボでは身近な食品や添加物を、国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。塩分が気になる食品の記事も、あわせてどうぞ。






本記事の梅ねりの栄養成分と原材料はノーベル製菓の商品情報(1袋20g当たり・推定値)、梅干しとポテトチップスは文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」、食塩の目標量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、食塩摂取量の平均は厚生労働省「国民健康・栄養調査(令和6年)」によります(2026年10月19日確認)。100gあたりの値は、公式の20gの値から計算しました。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。塩分の制限を受けている方は、医師や管理栄養士の指示を優先してください。








