パキッとさいて食べるのが楽しい、雪印メグミルクの「さけるチーズ」。おやつやお酒のおつまみ、子どものお弁当にと、冷蔵庫に常備している家庭も多いチーズです。
ところが「チーズはカロリーが高いから太る」「脂質が多くてダイエットの敵」という声を耳にして、1本でどれくらいのカロリーなのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
- 1本のカロリーが知りたい
- ダイエット中に食べていいか不安
- ほかのチーズより高いのか
- 1日何本までならいいのか
そこで、雪印メグミルクの公式表示と文部科学省の食品成分データベースを使い、ほかのチーズやおやつと同じ条件で並べて比べてみます。
結果、カロリーを気にしてせんべいに替えると、同じ80kcalで糖質は20倍になることが分かりました。
カロリーが気になるから、おやつはおせんべいにしていました。
カロリーをそろえて比べると、中身がまったく違うんです。順に見ていきましょう。
- 1本のカロリーと栄養成分
- ほかのチーズとのカロリー差
- せんべい・ポテチとの中身の差
- 1日に食べていい本数の目安
使う数字は、メーカーの公式表示と、国の資料だけです。
さけるチーズが太ると言われる理由


さけるチーズは、北海道産の生乳を100%使ったナチュラルチーズです。1本25gで、手で細くさいて食べられるのが特徴です。
「太る」「体に悪い」と言われる理由をたどると3つに分かれます。数字で確かめると、心配の大きさはそれぞれ違いました。ここで先に仕分けておきます。
チーズって、なんとなく「高カロリー食品」のイメージがあります。
重さあたりで見ると、たしかにカロリーは高めです。ただ、1回に食べる量で考える必要があります。
重さあたりのカロリーが高い
いちばん多く挙がる理由はカロリーです。1本25gで80kcalなので、100gに直すと320kcalになります。
ごはん100gは156kcalなので、重さあたりではごはんの約2倍です。ただし、1本25gを食べたときの80kcalは、ごはん約50g(茶わん3分の1杯ほど)と同じ量にとどまります。
重さで比べるとごはんの2倍でも、1本ならごはん3分の1杯分なんですね。
食べる量で考えると、印象がかなり変わりますよ。
脂質の6割以上が脂肪
1本の脂質は5.7gです。脂質は1gで9kcalなので、80kcalのうち約51kcal、カロリーの約64%が脂質から来ています。
チーズはもともと脂質の多い食品で、プロセスチーズでも約75%が脂質由来です。さけるチーズだけが特別に脂っこいわけではありません。


添加物は2つだけ
原材料は「生乳(北海道産)、食塩/調味料(アミノ酸)、乳酸」です。スラッシュ(/)より後ろの添加物は2つだけでした。
調味料(アミノ酸)は、うま味成分をまとめて書ける「一括名表示」が認められている添加物です。どれもカロリーにはほとんど影響しない量で使われています。
スモーク味には香料とくん液、ほかの味には香料が加わります。それでもカロリーは全部同じです。
さけるチーズのカロリーと栄養成分


まずは雪印メグミルクの公式サイトに載っている、「雪印北海道100 さけるチーズ プレーン」1本あたりの数字を書き出します。
2本入り(50g)と1本入り(25g)がありますが、栄養成分はどちらも1本25gあたりで表示されています。ほかの味の数字もあわせて確かめました。


たんぱく質が6.8gもあるんですね。
ええ。カロリーの約3分の1がたんぱく質です。おやつとしては珍しい中身です。
1本あたりの数値
| 項目 | 1本(25g)あたり | 100gあたり(換算) |
|---|---|---|
| エネルギー | 80kcal | 320kcal |
| たんぱく質 | 6.8g | 27.2g |
| 脂質 | 5.7g | 22.8g |
| 飽和脂肪酸 | 3.5g | 14.0g |
| 炭水化物(糖質) | 0.0〜0.9g | 0.0〜3.6g |
| 食塩相当量 | 0.49g | 1.96g |
| カルシウム | 143mg | 572mg |
| 項目 | 1本(25g) |
|---|---|
| エネルギー | 80kcal |
| たんぱく質 | 6.8g |
| 脂質 | 5.7g |
| 糖質 | 0.0〜0.9g |
| 食塩 | 0.49g |
| カルシウム | 143mg |
糖質は0.0〜0.9gと、ほとんど入っていません。カロリーのほぼすべてを、たんぱく質と脂質が占めています。
味が変わってもカロリーは同じ
公式の商品一覧に載っている現行の6種類(プレーン・スモーク味・とうがらし味・ローストガーリック味・バター醤油味・カレー味)を1つずつ確かめました。
すると、6種類とも1本80kcalで、たんぱく質・脂質・食塩相当量まで同じ数字でした。味の違いは香料などでつけていて、カロリーは増えていません。
| 味 | エネルギー | 食塩相当量 | 追加される原材料 |
|---|---|---|---|
| プレーン | 80kcal | 0.49g | ― |
| スモーク味 | 80kcal | 0.49g | 香料、くん液 |
| とうがらし味 | 80kcal | 0.49g | 香料 |
| ローストガーリック味 | 80kcal | 0.49g | 香料 |
| バター醤油味 | 80kcal | 0.49g | 香料 |
| カレー味 | 80kcal | 0.49g | 香料 |
カルシウムは1日の約2割
1本のカルシウムは143mgです。日本人の食事摂取基準(2025年版)では、成人女性の推奨量が1日650mg、30〜64歳の男性が750mgとされています。
1本で女性の推奨量の約22%をとれる計算です。牛乳コップ1杯(200g)のカルシウムは約220mgなので、その3分の2ほどにあたります。


ほかのチーズとのカロリー比較


「チーズはカロリーが高い」といっても、チーズの種類によって数字はかなり違います。
そこで、文部科学省の食品成分データベースから代表的なチーズを選び、さけるチーズ1本と同じ25gに換算して並べました。


さけるチーズがいちばん高いと思っていました。
6つの中では真ん中あたりです。カロリーより、たんぱく質の多さのほうが目立ちます。
プロセスチーズとほぼ同じ
| 25gあたり | エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|
| カッテージチーズ | 25kcal | 3.3g | 1.1g | 0.25g |
| カマンベール | 73kcal | 4.8g | 6.2g | 0.50g |
| プロセスチーズ | 78kcal | 5.7g | 6.5g | 0.70g |
| さけるチーズ | 80kcal | 6.8g | 5.7g | 0.49g |
| ゴーダ | 89kcal | 6.5g | 7.3g | 0.50g |
| チェダー | 98kcal | 6.4g | 8.5g | 0.50g |
| 25g | kcal | たんぱく質 |
|---|---|---|
| カッテージ | 25 | 3.3g |
| カマンベール | 73 | 4.8g |
| プロセス | 78 | 5.7g |
| さける | 80 | 6.8g |
| ゴーダ | 89 | 6.5g |
| チェダー | 98 | 6.4g |
スライスチーズなどに使われるプロセスチーズは25gで78kcalでした。さけるチーズとの差はわずか2kcalです。
たんぱく質は6つの中で最多
同じ25gで比べると、さけるチーズのたんぱく質6.8gは6つの中でいちばん多い量でした。
脂質はプロセスチーズより0.8g少なく、カロリーのわりにたんぱく質が多いチーズといえます。塩分もプロセスチーズより約3割少なめです。
カロリーのわりに、たんぱく質が多いチーズなんですね。
塩分もプロセスチーズより約3割少なめです。
低カロリーならカッテージ
カロリーだけを下げたいなら、カッテージチーズは25gで25kcalと、さけるチーズの3分の1以下です。
ただし、カッテージチーズはスプーンで食べるやわらかいチーズで、持ち歩くおやつには向きません。サラダに混ぜるなど、使う場面で選び分けるのがおすすめです。
カッテージチーズは、持ち歩くおやつには向かないんですね。
サラダに混ぜるなど、使う場面で選び分けましょう。
せんべい・ポテチとの比較


カロリーが気になる方が考えるのは、「チーズをやめて、ほかのおやつにすれば安心」という乗り換えでしょう。
そこで、しょうゆせんべい・ポテトチップス・ミルクチョコレートを、さけるチーズ1本と同じ80kcalになる量に換算して、中身を比べました。


同じカロリーなら、どれを食べても同じだと思っていました。
カロリーが同じでも、たんぱく質と糖質の量はまったく違います。
せんべいに替えると糖質20倍
| 80kcalあたり | 量 | たんぱく質 | 脂質 | 糖質 |
|---|---|---|---|---|
| さけるチーズ | 25g(1本) | 6.8g | 5.7g | 0.0〜0.9g |
| しょうゆせんべい | 約22g | 1.6g | 0.2g | 18.1g |
| ポテトチップス | 約15g | 0.7g | 5.2g | 7.5g |
| ミルクチョコレート | 約15g | 1.0g | 5.0g | 7.6g |
| 80kcal | たんぱく質 | 糖質 |
|---|---|---|
| さけるチーズ | 6.8g | 最大0.9g |
| せんべい | 1.6g | 18.1g |
| ポテチ | 0.7g | 7.5g |
| チョコ | 1.0g | 7.6g |
しょうゆせんべいの糖質は18.1gでした。さけるチーズの表示の上限0.9gと比べても、約20倍にあたります。
せんべいは脂質こそ少ないものの、80kcalのほとんどが糖質です。「油を使っていないから軽い」というイメージとは、中身が逆になります。
たんぱく質は4分の1以下
たんぱく質は、さけるチーズの6.8gに対して、せんべいは1.6gでした。4分の1以下に減ります。
ポテトチップスとチョコレートは、さけるチーズとほぼ同じ脂質に、糖質7g台が加わる中身です。たんぱく質はどちらも1g前後しかありません。
同じ80kcalで、おなかにたまりやすいのはたんぱく質の多いほうです。
カロリーだけで選ばない
ここで言いたいのは、せんべいやチョコが悪いということではありません。
おやつをカロリーの数字だけで選ぶと、中身の違いが見えなくなるということです。糖質を控えたい人や、たんぱく質をとりたい人には、さけるチーズのほうが合っています。
塩分の多いおつまみとの比較は、カルパスの記事でもしています。
カロリーの数字だけだと、中身のちがいが見えないんですね。
糖質を控えたい人や、たんぱく質をとりたい人には、さけるチーズが合っています。
脂質と塩分で気をつけたい点


カロリーの面では、さけるチーズは「チーズとして普通、おやつとしてはたんぱく質が多い」食品でした。
一方で、脂質の中身と塩分には気をつけたい点があります。ネット上の記事には数字の取り違えも見られたので、公的な目安と比べて確かめておきます。
「1本で1日の脂質の5分の1」と書いてある記事を見ました。
その数字は合っていません。正しい計算を見ていきます。
脂質は1日の目安の約1割
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、脂質の目標量を総エネルギーの20〜30%としています。1日2,000kcalなら、約44〜67gです。
1本の脂質5.7gは、その約9〜13%でした。「5分の1(20%)」は、脂質ではなく次に見る飽和脂肪酸の割合に近い数字です。
「5分の1」というのは、脂質ではなく飽和脂肪酸の話だったんですね。
脂質だけなら、1日の目安の約1割です。
飽和脂肪酸は1日の上限の2割強
同じ食事摂取基準では、飽和脂肪酸を総エネルギーの7%以下にするよう定めています。2,000kcalなら約15.5gが上限の目安です。
1本の飽和脂肪酸は3.5gなので、上限の約23%にあたります。1日に3本食べると10.5gで、上限の3分の2を超えます。
バターや肉の脂も飽和脂肪酸です。ほかの食事とあわせて考えてください。
塩分は1本0.49g
1本の食塩相当量は0.49gで、成人女性の目標量6.5g未満の約8%です。令和6年の国民健康・栄養調査では、日本人は平均9.6gをとっていて、すでに目標量を超えています。
3〜5歳の子どもの目標量は3.5g未満なので、1本で約14%を使います。子どものおやつにするなら、1日1本までにしておくと安心です。


さけるチーズは1日何本まで


ここまでで、さけるチーズで気をつけたいのはカロリーそのものより、本数が増えたときの飽和脂肪酸と塩分だと分かりました。
では、1日に何本までならおやつの目安に収まるのでしょうか。農林水産省の食事バランスガイドの「菓子・嗜好飲料は1日200kcal程度」を基準に計算します。


1袋2本入りなので、つい2本とも食べちゃいます。
おやつがそれだけなら、2本で目安の範囲内です。
大人は1日2本まで
| 本数 | エネルギー | 200kcalに対して | 飽和脂肪酸 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|
| 1本 | 80kcal | 40% | 3.5g | 0.49g |
| 2本 | 160kcal | 80% | 7.0g | 0.98g |
| 3本 | 240kcal | 120% | 10.5g | 1.47g |
2本で160kcalなので、おやつの目安200kcalに収まります。3本になると240kcalで目安を超え、飽和脂肪酸も上限の3分の2を超えます。
ダイエット中は1本から
ダイエット中なら、1本80kcalで止めておくと、ほかのおやつと組み合わせる余裕が残ります。
さけるチーズは糖質がほとんどないため、糖質を控える食事とは相性がよいおやつです。ただし、脂質はゼロではないので、本数で調整してください。
糖質がほとんどないから、糖質を控える食事と相性がいいんですね。
脂質はゼロではないので、本数で調整してください。
食べ方でカロリーは変わる
公式サイトでは、さけるチーズを焼いて食べるレシピも紹介されています。チーズを焼くだけならカロリーは変わりません。
一方で、油で揚げたり、バターで焼いたりすると、その分カロリーが増えます。サラダに細くさいてのせると、少ない量でも食べごたえが出ます。
乳製品の脂質を比べた脱脂粉乳の記事もあわせてどうぞ。
焼くだけなら、カロリーは変わらないんですね。
油やバターを使うと、その分増えます。細くさいてサラダにのせるのもおすすめです。
さけるチーズのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、さけるチーズのカロリーについて多い疑問にまとめて答えます。
いずれもメーカーの公式表示と公的機関の資料にもとづいた回答です。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
さけるチーズ1本は何キロカロリーですか
1本(25g)で80kcalです。2本入りの1袋(50g)なら160kcalになります。
ごはんなら約50g、茶わん3分の1杯ほどと同じカロリーです。
味によってカロリーは違いますか
プレーン・スモーク・とうがらし・ローストガーリック・バター醤油・カレーの6種類とも、1本80kcalで同じです。
たんぱく質・脂質・食塩相当量も同じ数字が表示されています。
ダイエット中に食べても大丈夫ですか
1本80kcalで糖質はほとんどなく、たんぱく質が6.8gとれます。
おやつを1本にとどめれば、ダイエット中の間食としても取り入れやすい食品です。
さけるチーズの糖質はどれくらいですか
1本あたり0.0〜0.9gです。
同じ80kcalのしょうゆせんべいは糖質18.1gなので、糖質を控えたい方には向いています。
毎日食べても大丈夫ですか
大人なら1日2本(160kcal)までは、おやつの目安200kcalに収まります。
飽和脂肪酸は2本で7.0gになるので、肉やバターの多い日は1本にしておくと安心です。
子どもに食べさせても大丈夫ですか
1本の塩分0.49gは、3〜5歳の目標量3.5g未満の約14%です。
子どものおやつにするなら1日1本までを目安にしてください。乳成分のアレルギーがある場合は食べられません。
さけるチーズのカロリーまとめ


さけるチーズのカロリーは高いのかを、公式表示と国の資料で確かめてきました。
答えは「チーズとしては普通。おやつとしてはたんぱく質が多く、1日2本まで」です。
- 1本25gで80kcal
- 6種類の味すべて同じカロリー
- プロセスチーズとの差は2kcal
- せんべいに替えると糖質20倍
- 飽和脂肪酸は1本で上限の約23%
- 大人は1日2本・子どもは1本まで
カロリーを気にしてせんべいに替えると、同じ80kcalで糖質は20倍、たんぱく質は4分の1以下になるというのが、今回いちばんの発見でした。
カロリーの数字だけ見て、損をしていたかもしれません。
おやつは「何kcalか」と一緒に「何でできているか」を見ると、選び方が変わります。
次にさけるチーズを手に取るときは、今日のおやつがそれだけで済むかを考えてみてください。1本で止めるか2本食べるかが、それで決まります。
おやつの塩分はかっぱえびせん、ヘルシーそうなおやつはソイジョイの記事でも比べています。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの公式表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。
おつまみやおやつの記事もあわせてどうぞ。








本記事の栄養成分値と原材料は雪印メグミルクの公式商品情報(2026年10月3日確認)、ほかのチーズ・おやつ・ごはんは文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の値です。25gや80kcalあたりの値は100gあたりの値から換算し、糖質は炭水化物から食物繊維を引いて求めました。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。持病のある方や、お子さまの食事に不安がある方は、医師の指示を優先してください。







