ローソンのレジ横でおなじみの「からあげクン」。1986年の発売から40年、小腹がすいたときやおやつ代わりに手が伸びる定番のホットスナックです。
その一方で、「揚げ物だから体に悪い」「添加物が分からなくて不安」という口コミを耳にして、気になっている方もいるのではないでしょうか。
- 揚げ物で太りやすいか知りたい
- 塩分のとりすぎが気になる
- 原材料が書かれていなくて不安
- サラダチキンのほうが安心か迷う
そこで、ローソン公式の栄養成分をもとに、同じローソンで買えるサラダチキンと並べてみました。
結果、揚げ物を避けてサラダチキンに替えても、味によっては塩分が約1.4倍に増えることが分かりました。
サラダチキンにすれば、全部ヘルシーになると思っていました……。
脂質は大きく減ります。ただ、塩分は味しだいで、からあげクンより多くなるんです。
- 1食5個の栄養成分と1個あたりの量
- 原材料名が書かれていない理由
- サラダチキンとの塩分の比較
- 塩分と脂質をおさえる食べ方
使う数字は、ローソン公式サイトの表示と、国や公的機関の資料に限りました。
まずは、なぜ「体に悪い」と言われるのかから見ていきましょう。
からあげクンが体に悪いと言われる理由


からあげクンは、国産の鶏むね肉に衣をつけ、ローソンの店内で揚げて売られている一口サイズの唐揚げです。定番の「レギュラー」は1食5個入りで、ローソン標準価格は288円(税込)です。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、4つに分かれました。数字で確かめられるものと、根拠がはっきりしないものが混ざっています。
子どものおやつに買うこともあるので、本当のところが知りたいです。
噂を1つずつ、公式の表示と公的な資料に照らしていきます。
揚げ物の脂質
いちばん多いのは、「揚げ物だから脂っこくて太る」という声です。1食5個で226kcal・脂質15.4gと、おやつとしては軽くない数字です。
鶏むね肉はもともと脂の少ない部位なので、脂質がどこから来ているかを知ると、選び方が変わります。3章で確かめます。
揚げ物というだけで、太りそうなイメージがあります。
量で見ると5個で脂質15.4gです。その脂がどこから来ているかは、3章で分けて見ていきます。
塩分の多さ
しっかりした味つけなので、塩分を気にする声もあります。1食5個の食塩相当量は1.5gです。
成人男性の1日の目標量7.5g未満に対して、5個で約20%にあたります。サラダチキンと比べた結果は4章で紹介します。
5個で2割なら、思ったより少ないかもしれません。
1日の合計で考えるのがコツです。ほかの食事と足し算すると効いてきますよ。
原材料が分からない
袋詰めの食品なら裏面に書いてある「原材料名」が、からあげクンにはありません。公式サイトにも、栄養成分とアレルギー情報だけが載っています。
このため「何が入っているか分からない=添加物だらけ」と受け取られがちです。ただ、書かれていないのは隠しているからではなく、表示の決まりによるものでした。2章でくわしく見ます。
書いていないと、何か隠しているのかと思ってしまいます。
アレルギー情報は公式サイトに出ています。中身の手がかりは、そこから読み取れます。
揚げ油の酸化
店内のフライヤーで揚げるため、「油を使い回して酸化しているのでは」と心配する声もあります。
ただし、ローソンは店ごとの油の交換の頻度や管理の方法を公表していません。数字で確かめられない噂なので、この記事では、表示から確かめられる脂質と塩分を中心に見ていきます。
油の使い回しは、お店の中が見えないので心配です。
確かめようのない噂より、確かめられる脂質と塩分で判断しましょう。
からあげクンの原材料と栄養成分


ここからは、ローソン公式サイトの「からあげクン レギュラー」の表示を見ていきます。公式の説明では、味の決め手に2種類の国産塩を使っているそうです。
栄養成分を1個あたりに直すと、1個約45kcal・食塩約0.3gになりました。何個食べるかで、数字は大きく変わります。


1個あたりにすると、意外と小さい数字なんですね。
ネットでは「1個約60kcal」と書いた記事もありますが、公式の数字で計算すると約45kcalです。
1食5個の栄養成分
| 1食(5個)あたり | からあげクン レギュラー | 1個あたり(計算) |
|---|---|---|
| エネルギー | 226kcal | 約45kcal |
| たんぱく質 | 14.4g | 約2.9g |
| 脂質 | 15.4g | 約3.1g |
| 炭水化物 | 7.8g(糖質7.3g) | 約1.6g |
| 食塩相当量 | 1.5g | 約0.3g |
| 5個あたり | レギュラー |
|---|---|
| エネルギー | 226kcal |
| 脂質 | 15.4g |
| 食塩 | 1.5g |
| たんぱく質 | 14.4g |
たんぱく質14.4gは、食事摂取基準の推奨量(18〜64歳の女性50g)の約3割にあたり、おやつとしては多めに取れます。
原材料名が書かれていない理由
大阪府の食品表示の解説によると、食品表示基準第5条では、食品を製造し、又は加工した場所で販売する場合は、原材料名の表示が要らないと定められています。
からあげクンは店のフライヤーで揚げて、その場で売られます。お店の惣菜コーナーで作るコロッケと同じように、原材料名の表示がなくても決まりの上では問題ないのです。


アレルギー表示は6品目
公式サイトのアレルギー情報(特定原材料等28品目)では、レギュラーに小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉の6つが含まれると示されています。
「鶏むね肉と小麦粉と塩だけ」というシンプルな中身ではなく、衣や味つけに卵や乳、豚肉に由来する原料も使われていると読み取れます。アレルギーのある方は、この表示を必ず確かめてください。


味ごとの違い
| 1食(5個)あたり | カロリー | 脂質 | 食塩 |
|---|---|---|---|
| レギュラー | 226kcal | 15.4g | 1.5g |
| レッド | 225kcal | 15.1g | 1.7g |
| 北海道チーズ | 249kcal | 17.5g | 1.7g |
| レモン味 | 247kcal | 17.6g | 1.7g |
| つぶつぶコーン味 | 235kcal | 16.5g | 1.4g |
| だし醤油味 | 229kcal | 15.7g | 1.7g |
定番の3種と期間限定の味を並べると、レギュラーは食塩がいちばん少ない部類でした。塩分を控えたい日は、レギュラーを選ぶのが無難です。
からあげクンの脂質の割合


では、からあげクンの脂質は多いのでしょうか。量だけでなく、カロリーに占める割合で比べると、特徴がはっきりします。
計算すると、カロリーの約6割が脂質でした。原料の鶏むね肉を焼いただけのものと比べると、差の理由が見えてきます。


同じむね肉なのに、こんなに差があるんですね。
むね肉そのものは脂が少ないんです。差は、衣と揚げ油が加わった分と考えられます。
脂質の割合は約61%
脂質は1gで9kcalとして計算すると、からあげクン5個の脂質15.4gは約139kcalです。226kcalのうち約61%が脂質になります。
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、食事全体の脂質の目標を20〜30%としています。からあげクンだけを見ると、目標の2倍ほど脂質に寄ったおやつです。
6割が脂質というのは、かなり多い印象です。
単品で見るとそうですね。目標の20〜30%は、1日の食事全体で考える数字です。
焼いたむね肉は約17%
文部科学省の食品成分データベースで同じ計算をすると、皮なしの鶏むね肉を焼いたものは約17%、皮つきでも約38%でした。
むね肉そのものは脂質の少ない部位です。からあげクンの脂質の多くは、衣が吸った揚げ油から来ていると考えられます。
同じ鶏むね肉でも、焼くだけなら脂は少ないんですね。
ええ。衣をつけて揚げると、割合が大きく変わるんです。
Lチキもほぼ同じ割合
同じローソンのLチキ レギュラーは、1個255kcal・脂質16.6gで、脂質の割合は約59%でした。
からあげクンとほとんど変わりません。衣をつけて揚げた鶏肉は、商品が違っても6割前後に落ち着くといえます。
Lチキに替えても、脂の割合はほとんど変わらないのですか。
衣をつけて揚げた鶏肉は、どれも似た数字になります。選ぶより、量で調整するのが近道です。
サラダチキンとの比較


揚げ物を避けたい人が、からあげクンの代わりに選びやすいのが、同じ鶏むね肉を使ったサラダチキンです。
そこで、ローソンのサラダチキン(1包装110g)4種類と、1回に食べきる量どうしで、脂質・たんぱく質・塩分を並べました。


梅しその棒が、からあげクンより長いですね。
揚げていないぶん脂質は減りますが、塩分は味つけで決まるんです。
1回に食べる量で並べる
| 1回分あたり | からあげクン(5個) | プレーン | スモーク | ハーブ | 梅しそ |
|---|---|---|---|---|---|
| エネルギー | 226kcal | 141kcal | 120kcal | 119kcal | 130kcal |
| 脂質 | 15.4g | 2.1g | 1.4g | 1.8g | 1.7g |
| たんぱく質 | 14.4g | 30.3g | 23.8g | 23.1g | 24.9g |
| 食塩相当量 | 1.5g | 0.9g | 1.3g | 1.7g | 2.1g |
| 1回分 | からあげクン | 梅しそ | プレーン |
|---|---|---|---|
| 脂質 | 15.4g | 1.7g | 2.1g |
| たんぱく質 | 14.4g | 24.9g | 30.3g |
| 食塩 | 1.5g | 2.1g | 0.9g |
からあげクンは1食5個、サラダチキンは1包装110gで、どちらも1人で食べきる量です。重さの比較ではなく、「1回分を食べたらどうなるか」の比較として見てください。
脂質は約7分の1に
揚げていないサラダチキンは、脂質が1.4〜2.1gでした。からあげクンの15.4gに比べると、約7分の1以下です。
たんぱく質もプレーンなら30.3gで、からあげクンの約2倍あります。脂質を減らしてたんぱく質をとるという目的なら、サラダチキンへの置きかえは理にかなっています。
脂質を減らしたいなら、サラダチキンは心強いですね。
はい。ただ、次の塩分も一緒に見てから選んでください。
塩分は味で逆転する
差が出なかったのは、塩分です。プレーンは0.9g、スモークは1.3gと、からあげクンより少なめでした。
ところがハーブは1.7g、梅しそは2.1gで、からあげクン5個の1.5gを上回りました。梅しそは約1.4倍です。下味がしっかりついた味ほど、塩分は多くなります。
梅しそ味は、さっぱりしてヘルシーだと思っていました。
味つけが濃いほど塩分は増えます。袋の食塩相当量を見れば、ひと目で分かりますよ。
不安どおりに選ぶと損をする
「揚げ物は体に悪いから」と考えて、からあげクンをやめ、味つきのサラダチキンに替えたとしましょう。
脂質は大きく減っても、塩分はかえって増えることがあるのです。「ヘルシーだから」と2個食べれば、梅しそなら食塩4.2gで、男性の1日の目標量の半分を超えてしまいます。
揚げ物をやめれば安心、とは限らないのですね。
脂質と塩分のどちらを減らしたいかを先に決めると、選び方を間違えません。
からあげクンの上手な食べ方


ここまでの数字から、からあげクンで気をつけたいのは、原材料の噂よりも脂質の割合と塩分だと分かりました。
裏を返せば、量と組み合わせを決めておけば、たんぱく質もとれるおやつです。食べ方を4つにまとめます。


子どもと分けるなら、何個くらいがいいんでしょう。
3個にすると食塩は約0.9g。3〜5歳の目標量の約4分の1におさまります。
子どもは3個を目安に
食事摂取基準では、3〜5歳の食塩の目標量は1日3.5g未満、6〜7歳は4.5g未満です。5個の1.5gは、3〜5歳の約43%にあたります。
3個なら食塩は約0.9gで、約26%まで下がります。大人より目標量が小さいぶん、きょうだいや親と分けて量を先に決めておくと安心です。


揚げ物を1日に重ねない
5個の脂質15.4gは、2,000kcalの食事で考えた脂質の目標量(約44〜67g)の2〜3割です。おやつ1回分としては、決して少なくありません。
からあげクンを食べた日は、夕食の揚げ物を焼き魚や蒸し料理に替えるなど、1日の中で揚げ物を重ねないのがおすすめです。
お昼にからあげクンを食べた日は、夕飯を焼き魚にしてみます。
いい組み合わせです。揚げ物を1回にするだけで、1日の脂質はかなり変わります。
汁物と塩分を重ねない
淡色辛みそは100gで食塩12.4gなので、みそ汁1杯(みそ12g)で約1.5gになります。からあげクン5個とほぼ同じ量です。
令和6年の国民健康・栄養調査では、日本人の食塩の平均は9.6gで、すでに目標を超えています。からあげクンを食事のおかずにする日は、汁物をうす味にするか、汁を少なめにすると、1日の合計を目標に近づけられます。


サラダチキンはプレーンを
脂質をおさえたい日にサラダチキンを選ぶなら、塩分の少ないプレーンが向いています。110gで食塩0.9g、たんぱく質30.3gでした。
味つきを選ぶときは、パッケージの食塩相当量を見てから買うのが確実です。同じサラダチキンでも、0.9gから2.1gまで2倍以上の差がありました。
味つきのほうが食べやすくて、つい選んでいました。
プレーンに野菜やこしょうを合わせれば、塩を足さずに味を変えられますよ。
からあげクンのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、からあげクンについて多い疑問にまとめて答えます。
いずれもローソン公式の表示と、公的機関の資料にもとづいた回答です。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
からあげクンは1個何カロリーですか
レギュラーは1食5個で226kcalなので、1個あたり約45kcalです。
脂質は1個約3.1g、食塩は約0.3gになります(5個の表示を5で割った計算値)。
からあげクンに添加物は入っていますか
店内で揚げて売る食品は、食品表示基準第5条で原材料名の表示が要らないため、公式には原材料が公開されていません。
アレルギー情報では、小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉の6品目が含まれると示されています。
からあげクンを食べると太りますか
5個で226kcal、カロリーの約61%が脂質です。おやつとしては脂質の多い食べ物といえます。
ただし量と回数を決めれば、太る原因になるとは言えません。揚げ物を1日に重ねないことが大切です。
サラダチキンのほうが体にいいですか
脂質は約7分の1、たんぱく質はプレーンなら約2倍で、脂質を減らす目的ならサラダチキンが向いています。
ただし塩分は味しだいで、ハーブ(1.7g)や梅しそ(2.1g)はからあげクン5個(1.5g)より多くなります。
子どもに食べさせても大丈夫ですか
3〜5歳の食塩の目標量は1日3.5g未満で、5個(1.5g)でその約43%です。
3個にすると約0.9gで、約26%におさまります。卵・乳・小麦などを使っているので、アレルギーのある子は表示を確かめてください。
毎日食べても大丈夫ですか
5個で食塩は男性の目標量の約20%、脂質は1日の目標量の2〜3割です。毎日食べるなら、ほかの食事で揚げ物と塩分を控える工夫が必要です。
食べる回数を決めておき、ほかの食事と合わせて調整しましょう。
からあげクンについてのまとめ


からあげクンが体に悪いのかを、ローソン公式の表示と公的機関の資料で確かめてきました。
答えは「原材料が書かれていないのは表示の決まり。気をつけるのは脂質の割合と塩分」です。
- 1食5個で226kcal・食塩1.5g
- 1個あたり約45kcal
- 原材料名がないのは表示の特例
- カロリーの約61%が脂質
- サラダチキンは脂質が7分の1
- 味つきは塩分が最大1.4倍
揚げ物を避けてサラダチキンに替えても、梅しそ味なら塩分は約1.4倍というのが、今回いちばんの発見でした。
サラダチキンなら何でも安心、と思い込んでいました。食塩の表示も見てみます。
それがいちばんです。からあげクンも、個数と回数を決めれば上手に付き合えますよ。
次にローソンに寄ったときは、からあげクンとサラダチキンの食塩相当量を見比べてみてください。どちらを選ぶかの目安になります。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの公式表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。
同じように鶏肉のおかずを調べたチキチキボーンや、マルシンハンバーグの記事もあわせてどうぞ。




本記事のからあげクン・Lチキ・サラダチキンの栄養成分値とアレルギー情報は、ローソン公式サイトの値です(2026年10月7日確認)。地域や仕様変更により、店頭の商品と異なる場合があります。鶏むね肉とみその値は文部科学省 食品成分データベースの値です。1個あたり・3個あたりの値と脂質の割合は、これらの表示から計算しています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。持病のある方や治療中の方は、医師の指示を優先してください。







