コーラの味はそのままに、カロリーゼロ・糖類ゼロで楽しめる「コカ・コーラ ゼロ」。甘いものを控えたいときの1本として選んでいる方も多いでしょう。
一方で、「コカコーラゼロは人工甘味料が入っていて体に悪い」「普通のコーラのほうがまだまし」という声を耳にして、飲み続けてよいのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
- 人工甘味料が入っていて不安
- 普通のコーラに戻すべきか迷う
- WHOの発表が気になる
- 1日に何本までか分からない
そこで、日本コカ・コーラ公式の栄養成分表示とWHOなど国際機関の資料をもとに、普通のコカ・コーラと「500mlペットボトル1本」で並べてみました。
結果、甘味料を避けて普通のコカ・コーラにすると、1本で糖分56.5g・225kcalが入ることが分かりました。
甘味料が入っていないほうが、体にいいと思っていました……。
普通のコーラは、甘味料の代わりに果糖ぶどう糖液糖と砂糖で甘くしています。何を減らしたいのかを、数字で確かめていきましょう。
- 原材料と栄養成分
- 普通のコカ・コーラとの比較
- 2つの甘味料の安全性
- WHOの指針と飲み方の目安
使う数字は、メーカーの公式表示と国際機関の資料に限りました。まずは、なぜ体に悪いと言われるのかから見ていきます。
コカコーラゼロが体に悪いと言われる理由


コカ・コーラ ゼロは、普通のコカ・コーラと同じ味わいを、糖類を使わずに出しているコーラです。0kcal・糖類0gの表示が、いちばんの特徴になっています。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、3つに分かれました。数字で確かめられる心配と、イメージが先に立っている心配が混ざっています。
ゼロなのに体に悪いって、どういうことなんでしょう。
「ゼロにしている方法」が気になる、という声が多いんです。1つずつ見ていきましょう。
人工甘味料が2種類入っている
いちばん多いのが、人工甘味料への不安です。原材料には、甘味料のスクラロースとアセスルファムKが書かれています。
砂糖を使わずに甘いことに、「体の中で何か起きているのでは」と感じる人も多いようです。安全性は4章で、国際機関の評価をもとに確かめます。
カロリーがないのに甘いのは、ちょっと不思議です。
砂糖の数百倍の甘さがあるので、ほんの少しで足りるんです。だからカロリーもほぼゼロになります。
WHOが甘味料に注意を出した
2023年5月、WHO(世界保健機関)が「体重を減らす目的で甘味料を使わないように」という指針を出しました。このニュースで、ゼロ飲料に不安を持った人も多いでしょう。
ただし、この指針は「甘味料が毒だ」という意味ではありません。何をどう勧めているのかは、5章でくわしく見ていきます。
ニュースで見て、ゼロ飲料をやめようか迷っていました。
見出しだけだと強く聞こえますよね。中身を読むと、勧めている方向がはっきりしますよ。
カフェインと炭酸が入っている
原材料には、カフェインも書かれています。夜に飲むと眠りにくくなるのでは、と気にする声もあります。
カフェインを避けたいときは、同じシリーズの「コカ・コーラ ゼロカフェイン」を選ぶ方法もあるでしょう。公式表示ではカフェイン0mgで、甘味料は同じスクラロースとアセスルファムKです。
カフェインなしのゼロもあるんですね。
夜に飲みたいときは、こちらを選ぶと安心です。甘味料の考え方は、ふつうのゼロと同じですよ。
コカコーラゼロの原材料と栄養成分


ここからは、日本コカ・コーラ公式の原材料・栄養成分表示で中身を見ていきます。表示は100mlあたりです。
結果、エネルギー・炭水化物・糖類・脂質はすべて0でした。甘さは、ごく少量の甘味料2種類だけでつけています。


本当に、ほとんど何も入っていないんですね。
栄養の面では、ほぼ「味のついた炭酸水」です。だからこそ、甘味料だけが目立って見えるわけですね。
原材料は炭酸と添加物だけ
| 項目 | コカ・コーラ ゼロ |
|---|---|
| 原材料 | 炭酸、カラメル色素、酸味料、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、香料、カフェイン |
| エネルギー | 0kcal |
| 炭水化物 | 0g |
| 糖類 | 0g |
| 食塩相当量 | 0.01g |
普通のコカ・コーラと比べると、「糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)」が甘味料に置き換わっているだけで、ほかの原材料はほぼ変わりません。
普通のコーラとの違いは甘みのもと
普通のコカ・コーラの原材料は「糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)/炭酸、カラメル色素、酸味料、香料、カフェイン」です。違うのは甘みのもとだけでした。
果糖ぶどう糖液糖は、砂糖と同じ果糖とぶどう糖でできた糖です。くわしくは、果糖ぶどう糖液糖が入っていない飲み物の記事で確かめています。
つまり、甘さを「糖」でつけるか「甘味料」でつけるかの違いなんですね。
そのとおりです。どちらを選ぶかは、何を減らしたいかで決まってきます。
0kcalでも甘さを感じる理由
甘味料は、少しの量で強い甘さを出せるのが特徴です。アセスルファムKは砂糖の約200倍、スクラロースは約600倍の甘さがあります。
そのため、使う量はごくわずかで、カロリーにはほとんどならないのです。ただし、メーカーは1本あたりの甘味料の量を公表していません。
600倍って、想像がつかない甘さです。
だからこそ、ほんの少しで足りるんです。逆に入れすぎると、甘すぎてとても飲めなくなりますよ。
普通のコカ・コーラとの比較


「甘味料が心配なら、普通のコーラに戻せばいい」と考える人もいるでしょう。そこで、500mlペットボトル1本どうしで並べてみました。
結果、普通のコカ・コーラに替えると、糖分56.5g・225kcalが入ることが分かりました。


甘味料を避けただけで、こんなに増えるんですか。
甘味料が担当していた甘さを、糖で出すことになるからです。数字を順番に見ていきましょう。
500mlで並べた栄養
| 500mlあたり | コカ・コーラ ゼロ | コカ・コーラ |
|---|---|---|
| 甘みのもと | 甘味料 | 果糖ぶどう糖液糖・砂糖 |
| エネルギー | 0kcal | 225kcal |
| 炭水化物 | 0g | 56.5g |
| 350ml缶なら | 0g・0kcal | 約39.6g・約158kcal |
普通のコカ・コーラは100mlあたり炭水化物11.3g・45kcalです。500mlに換算すると、炭水化物56.5g・225kcalになります。
1本でWHOの糖の目安を超える
WHOは、砂糖や果糖ぶどう糖液糖などの「遊離糖類」を、総エネルギーの10%未満にするよう勧めています。成人で1日2,000kcalなら、およそ50gまでです。
普通のコカ・コーラは500mlで56.5gなので、1本で1日の目安を超える計算です。できれば25g以下という目安と比べると、2倍以上になります。
1本で1日分を超えちゃうんですね。
そうなんです。甘味料を避けた代わりに、別の「減らしたいもの」を1日分以上とることになります。
甘味料を避けると糖が入る
甘味料を避けると糖が増える、という入れ替わりは、コーラに限った話ではありません。レッドブル シュガーフリーの記事でも、甘味料なしのレッドブルに替えると糖分が27gになりました。
お酒でも同じで、こだわり酒場のレモンサワーの記事では、甘味料なしのタコハイに替えると糖類とカロリーが増えていました。甘味料と糖のどちらを減らしたいかを、先に決めておくことが大切です。
どっちを選んでも、何かは入っているんですね。
そうなんです。だから最後は「量」と「何に替えるか」で考えるのがいちばん確かですよ。
スクラロースとアセスルファムKの安全性


次は、いちばん多い不安の甘味料を見ていきます。スクラロースとアセスルファムKは、どちらも国が使ってよい食品と量の上限を決めている「指定添加物」です。
国際機関の評価を見ると、ふつうに飲む量で害が出るという根拠は見つかっていないことが分かりました。


「体に溜まる」という話を聞いたことがあります。
アセスルファムKについては、体の中で分解されず、そのまま尿で出ていくことが確かめられています。順番に見ていきましょう。
1日の許容量は体重1kgあたり15mg
| 甘味料 | 砂糖と比べた甘さ | 1日の許容量(ADI) |
|---|---|---|
| アセスルファムK | 約200倍 | 体重1kgあたり15mg |
| スクラロース | 約600倍 | 体重1kgあたり15mg |
ADIは、毎日一生とり続けても健康に影響が出ないとされる量です。体重60kgなら、どちらも1日900mgまでになります。
どちらも砂糖の数百倍の甘さがあるため、使う量はごくわずかです。1本あたりの量は非公表ですが、コーラの甘さに使う量で、900mgに届くとは考えにくいでしょう。
900mgって、どれくらいの量なんでしょう。
甘さで砂糖に直すと、アセスルファムKの900mgは約180g、スクラロースなら約540gぶんです。1本で届く量ではありませんよ。
アセスルファムKは体に溜まらない
FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)の資料では、アセスルファムKは飲むとすばやく吸収され、形を変えないまま主に尿から出ていくと報告されています。
体の中で別の物質に変わらないため、「毎日飲むと蓄積する」という心配は当たりません。ネット上の「甘味料が体に溜まる」という説明は、根拠が示されていないものでした。
そのまま出ていくなら、少し安心しました。
使われているのは、甘さを感じるためのほんの少しの量です。体に残らない点は、知っておくと気が楽になりますね。
研究が続いている点もある
甘味料については、腸内細菌や血糖値への影響を調べる研究が今も続いています。ただし、量や条件をそろえた人での結論は、まだ出ていません。
今わかっているのは、決められた許容量の範囲なら、健康に影響が出るとはされていないということです。新しい評価が出たら、内容を確かめて更新していきます。
まだ分からないこともあるんですね。
そうなんです。だからこそ、次の章のWHOの指針が「飲み方」を考えるヒントになりますよ。
WHOの指針とコカコーラゼロの飲み方


では、コカ・コーラ ゼロとはどう付き合えばよいのでしょうか。手がかりになるのが、2023年に出たWHOの甘味料の指針です。
結論は、普通のコーラから替えるなら有効、ただしふだんの飲み物は水やお茶が一番です。


ゼロに替えるのも、悪くはないんですね。
糖分が56.5g減るのは大きな違いです。ただ、WHOは「その先」も勧めているんです。
体重を減らす目的では勧めていない
WHOは、体重を減らしたり病気を防いだりする目的で、甘味料を使わないよう勧めています。長く使っても、大人や子どもの体脂肪を減らす効果は見られなかった、というのが理由です。
この勧告は「条件付き」で、根拠にした研究には別の要因が混ざっている可能性がある、とWHO自身も書いています。また、糖尿病の人は対象外です。
「危険だからやめて」ではなく、「やせる助けにはならない」ということですか。
そう読むのが正確です。甘い味に頼る習慣そのものを減らしていこう、というメッセージなんです。
普通のコーラから替えるなら効果は大きい
いつも普通のコカ・コーラを飲んでいる人がゼロに替えると、500ml1本で糖分56.5g・225kcalが減ります。WHOの糖の目安(1日50g)を1本で超える量が、まるごとなくなる計算です。
甘い飲み物をすぐにやめられない人にとって、ゼロは糖を減らす途中の選択肢として役に立ちます。いきなり水に替えるより、続けやすい人も多いでしょう。
いきなり水だけにするのは、私には難しそうです。
それなら、まずはゼロに替えて、少しずつお茶や水の日を増やすのが現実的ですよ。
ふだんの飲み物は水やお茶にする
のどが渇いたときの飲み物は、水やお茶のように、糖も甘味料も入っていないものが一番です。コカ・コーラ ゼロは「たまに楽しむ1本」にしておくと、WHOの考え方にも合います。
毎日何本も飲んでいるなら、まずは1日1本までに減らしてみましょう。夜はゼロカフェインを選ぶと、眠りへの影響も気にせずにすみます。
| 飲み物(500ml) | 糖分 | 甘味料 |
|---|---|---|
| コカ・コーラ | 56.5g | なし |
| コカ・コーラ ゼロ | 0g | あり |
| 水・無糖のお茶 | 0g | なし |
ゼロはおやつの時間に1本、と決めてみます。
いい決め方ですね。飲む時間を決めると、本数も自然と減っていきますよ。
コカコーラゼロのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、コカ・コーラ ゼロについて多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
コカコーラゼロは体に悪いですか
決められた量の範囲で使われている甘味料について、ふつうに飲む量で害が出るという根拠は見つかっていません。0kcal・糖類0gで、糖分の面では普通のコーラより大きく有利です。
ただし、WHOは体重を減らす目的で甘味料を使わないよう勧めています。ふだんの飲み物は水やお茶にして、ゼロはたまの1本にするのが安心です。
普通のコーラとゼロ、どちらが体にいいですか
糖分で比べると、ゼロのほうが大きく有利です。普通のコカ・コーラは500mlで糖分56.5g・225kcalあり、WHOの1日の糖の目安50gを1本で超えます。
甘味料を避けたい場合でも、普通のコーラに戻すより、水やお茶に替えるほうが糖も甘味料も減らせます。
甘味料は体に溜まりますか
アセスルファムKは、体の中で分解されず、形を変えないまま主に尿から出ていくと報告されており、体に溜まる心配はありません。
スクラロースも、国際機関が1日の許容量を体重1kgあたり15mgと決めており、その範囲で使われています。
WHOはゼロ飲料を禁止しているのですか
禁止はしていません。WHOが2023年に出したのは、「体重を減らす・病気を防ぐ目的で甘味料を使わない」よう勧める条件付きの指針です。
長く使っても体脂肪を減らす効果が見られなかったことが理由で、糖尿病の人は対象外になっています。
1日に何本まで飲んでいいですか
甘味料の1日の許容量から本数を出すことはできません。メーカーが1本あたりの甘味料の量を公表していないためです。
WHOの考え方に合わせるなら、ふだんの飲み物は水やお茶にして、ゼロは1日1本までを目安にするのが無理のない方法です。
カフェインが気になるときはどうすればいいですか
同じシリーズの「コカ・コーラ ゼロカフェイン」は、公式表示でカフェイン0mgとなっています。甘味料は同じスクラロースとアセスルファムKです。
夜に飲むときや、カフェインを控えたいときは、ゼロカフェインを選ぶとよいでしょう。
コカコーラゼロは体に悪いかのまとめ


コカ・コーラ ゼロは体に悪いのかを、日本コカ・コーラ公式の表示とWHOなど国際機関の資料で確かめてきました。
答えは「普通のコーラよりは糖の面で有利。ただし、ふだんの飲み物にはしない」です。
- 0kcal・糖類0g
- 甘味料はスクラロースとアセスルファムK
- 普通のコーラは500mlで糖分56.5g
- アセスルファムKは体に溜まらない
- WHOは体重管理での甘味料を勧めない
- ふだんは水やお茶、ゼロはたまの1本
甘味料を避けて普通のコカ・コーラにすると、1本で糖分56.5g・225kcalが入るというのが、今回いちばんの発見でした。
甘味料を避けるなら、コーラに戻すんじゃなくて、お茶にすればいいんですね。
そのとおりです。普通のコーラからの乗り換えならゼロ、さらに減らしたいなら水やお茶。この順番で考えると迷いませんよ。
次にコーラを買うときは、普通・ゼロ・ゼロカフェインのどれを、何本目として選ぶのかを一度だけ考えてみてください。
コーラから別の甘い飲み物に替えるときは、はちみつレモンの記事も参考になります。はちみつレモンの糖分は100mlあたり11.5gで、コカ・コーラより少し多くなっていました。






甘味料の入っていない飲み物を選ぶときは、野菜生活100の記事もどうぞ。砂糖は不使用でも、200mlあたり糖類13.0gと、野菜と果実の糖が入っていました。
小さな飲み物の糖質では、ファイブミニの記事もあります。100mlあたりの糖質は12.5gで、コーラ(11.3g)より約1割多い結果でした。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの表示と国や国際機関の資料をつき合わせて1つずつ調べています。ほかの飲み物の記事も、あわせてどうぞ。






本記事の原材料と栄養成分は、日本コカ・コーラ公式サイト「原材料・栄養成分表示」の表示です(2026年10月9日確認)。500ml・350mlの値は、100mlあたりの値をそれぞれ5倍・3.5倍して計算しました。甘味料の評価はJECFAと欧州食品安全機関(EFSA)の資料、糖類の目安はWHO「Healthy diet」、甘味料の使い方はWHO「Use of non-sugar sweeteners」(2023年)によります。商品の中身は変わることがあるため、購入時はパッケージの表示を確かめてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。糖尿病などで治療中の方や、妊娠中の方は、医師の指示を優先してください。



