金色のクマの形と、しっかりした歯ごたえで人気のグミ「ハリボー」。なかでも定番のゴールドベアは、コンビニやスーパーで見かけない日はないほどです。
一方で、「ハリボーは砂糖のかたまりで体に悪い」「海外のグミは添加物や着色料が心配」という声を耳にして、子どもに食べさせていいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
- 砂糖が多すぎないか不安
- カラフルな着色料が気になる
- 干しぶどうなら安心か知りたい
- 1日にどれくらい食べていいか迷う
そこで、HARIBO公式の表示と国の資料をもとに、ゴールドベアと「体によさそうなおやつ」の干しぶどうを100gで並べてみました。
結果、砂糖を避けて干しぶどうにすると、糖類はむしろ約1.3倍になることが分かりました。
グミをやめて干しぶどうにすれば、糖分は減ると思っていました……。
干しぶどうは果物の糖がぎゅっと詰まっているんです。数字で順番に確かめていきましょう。
- 原材料と栄養成分
- 干しぶどうとの比較
- 着色料と添加物の正体
- 1日に食べる量の目安
使う数字は、メーカーの公式表示と国や国際機関の資料に限りました。まずは、なぜ体に悪いと言われるのかから見ていきます。
ハリボーが体に悪いと言われる理由


ハリボーは、ドイツで生まれたグミのブランドです。公式サイトによると、ゴールドベアは1922年から形を変えずに作られています。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、3つに分かれました。数字で確かめられる心配と、表示の読み違いから来る心配が混ざっています。
子どもが大好きで、1袋ぺろっと食べてしまうんです。
だからこそ、心配の中身をはっきりさせておきたいですね。1つずつ見ていきましょう。
砂糖のかたまりに見える
ゴールドベアは100gあたり炭水化物77gです。グミの4分の3以上が炭水化物なので、「ほとんど砂糖」と感じる人が多いようです。
ネット上には、炭水化物をまるごとスティックシュガーの本数に置き換えている記事もあります。ですが、炭水化物は甘い糖類だけの量ではありません。中身は2章で確かめます。
炭水化物が、そのまま砂糖の量だと思っていました。
そう読みたくなりますよね。公式サイトには、甘い糖類の量も書かれているので、あとで分けて見てみましょう。
カラフルな着色料が心配
ゴールドベアは、赤・オレンジ・黄・緑・白などの色がそろっています。海外のお菓子は、色が鮮やかなほど合成着色料が心配という声もあります。
ただ、日本で売られているゴールドベアの着色料は、果汁やスピルリナ青などです。何から作られているのかは、4章でくわしく確かめましょう。
あの鮮やかな色は、てっきり合成の色素だと思っていました。
表示を見ると印象が変わりますよ。着色料が気になる方は、コチニール色素のお菓子の記事もあわせてどうぞ。
ゼラチンや光沢剤が分からない
原材料には「ゼラチン」や「光沢剤」も書かれています。ふだん見かけない名前なので、何が入っているのか分からず不安という人もいるでしょう。
ゼラチンはグミの弾力を出すもの、光沢剤は表面のつやを出してくっつきにくくするものです。こちらも4章で中身を見ていきます。
つやつやしているのは、何か塗ってあるからなんですね。
そうなんです。名前の意味が分かると、不安はだいぶ小さくなりますよ。
ハリボーの原材料と栄養成分


ここからは、HARIBO日本公式サイトの商品情報で、ゴールドベアの中身を見ていきます。公式の表示は100gあたりなので、よく売られている1袋80gの値も計算しました。
結果、原材料の先頭は水あめと砂糖で、1袋80gは274kcalでした。脂質はほとんど入っていません。


脂質がほぼゼロなのは意外です。
グミは、糖とゼラチンでできたお菓子なんです。だから気にするべきは、糖の量になりますね。
原材料は水あめと砂糖が先頭
| 項目 | ハリボー ゴールドベア |
|---|---|
| 原材料 | 水あめ、砂糖、ゼラチン、ぶどう糖、濃縮還元果汁(りんご、ストロベリー、ラズベリー、オレンジ、レモン、パイナップル) |
| 添加物 | 酸味料、着色料(果汁、フラボノイド、スピルリナ青、アントシアニン)、香料、光沢剤 |
| エネルギー | 343kcal(1袋80gで274kcal) |
| たんぱく質 | 6.9g(5.5g) |
| 脂質 | 0.5g未満(0.4g未満) |
| 炭水化物 | 77g(61.6g) |
| うち糖類 | 46g(36.8g) |
| 食塩相当量 | 0.07g(0.06g) |
原材料は使った重さの多い順に書かれています。水あめが先頭、砂糖が2番目、ぶどう糖が4番目と、上位の多くが糖でした。3番目のゼラチンが、グミの弾力のもとです。
炭水化物のうち糖類は約6割


公式サイトでは、炭水化物77gのうち「糖質46g」と書かれています。ドイツの公式サイトでは同じ欄が「うち糖類(Zucker)」なので、この46gは砂糖やぶどう糖などの甘い糖類と読むのが自然です。
残りの約31gは、主に水あめに含まれる、糖がいくつもつながった成分と考えられます。炭水化物の量をそのまま砂糖の量として数えると、甘い糖を多めに見積もることになります。水あめの仲間の成分は、マルトデキストリンの記事でもくわしく調べました。
甘い糖とそれ以外で、分けて書かれていたんですね。
ただ、残りの31gも体の中では糖になります。カロリーを考えるときは、炭水化物全体で見ておきましょう。
1袋80gで糖類は36.8g
1袋80gに直すと、糖類は36.8gです。スティックシュガー(1本3g)に置き換えると約12本分にあたります。
炭水化物の61.6gで数えると約20本分になりますが、甘い糖類だけなら約12本分です。どちらにしても、1袋を一度に食べると糖類は多めという点は変わりません。
12本でも、紅茶に入れるなら考えられない量です。
グミだと、砂糖を食べている感覚がうすいんですよね。量の目安は5章でまとめます。
砂糖を避けて干しぶどうにすると


「砂糖の多いグミより、果物の干しぶどうのほうが体にいい」と考える人も多いでしょう。そこで、文部科学省の食品成分表の干しぶどうと、100gで並べてみました。
結果、糖類は約1.3倍に増え、カロリーはほぼ同じでした。一方で、食物繊維やカリウムは干しぶどうのほうが多くとれます。


干しぶどうのほうが甘い糖が多いなんて。
ぶどうを乾かして、水分を抜いたものですからね。数字を見ていきましょう。
糖類は約1.3倍に増える
| 100gあたり | ハリボー ゴールドベア | 干しぶどう |
|---|---|---|
| エネルギー | 343kcal | 324kcal |
| 炭水化物 | 77g | 80.3g |
| 糖類 | 46g | 60.3g |
| たんぱく質 | 6.9g | 2.7g |
| 食物繊維 | 表示なし | 4.1g |
| カリウム | 表示なし | 740mg |
干しぶどうの、体で糖として使われる炭水化物は60.3gでした。ハリボーの糖類46gと比べると、砂糖を避けて干しぶどうにすると、糖類は約1.3倍になります。
米国農務省の分析でも、干しぶどう100gの糖類は約65gで、ほぼすべてがぶどう糖と果糖でした。でんぷんではなく、甘い糖そのものが多い食品です。
カロリーはほぼ同じ
エネルギーは、ハリボーが343kcal、干しぶどうが324kcalです。差は約6%で、ほとんど変わりません。
「果物だからヘルシー」と思ってたくさん食べると、グミと同じくらいのカロリーをとることになります。干しぶどうも、量を決めて食べるおやつです。
干しぶどうなら、いくら食べてもいいと思っていました。
乾物は水分が少ないぶん、小さくても中身が濃いんです。量の感覚がずれやすい食品ですね。
食物繊維とカリウムは干しぶどうが上
干しぶどうには、100gあたり食物繊維4.1g、カリウム740mgが含まれます。ハリボーにはこれらの表示はありません。
また、WHO(世界保健機関)が「とりすぎに注意」としている遊離糖類(加えた砂糖など)に、果物そのものの糖は入りません。糖類の量は多いけれど、栄養の中身は干しぶどうのほうが豊かという入れ替わりです。
どちらがいいかは、何を重く見るかで変わるんですね。
そのとおりです。「替えれば糖が減る」わけではない、という点だけは覚えておいてくださいね。
ハリボーの着色料と添加物


次は、「海外のグミは添加物や着色料が心配」という不安を確かめます。原材料の「/」より後ろにある添加物は、酸味料・着色料・香料・光沢剤の4種類でした。
結果、着色料はすべて果汁や植物などから作られたもので、合成着色料は使われていませんでした。
4種類なら、思っていたより少ないです。
名前だけ見ると不安になりますが、1つずつ見ると中身が分かりますよ。
着色料は果汁や植物から
ゴールドベアの着色料は、「果汁、フラボノイド、スピルリナ青、アントシアニン」です。HARIBO公式のよくある質問では、果実や植物のエキス(ベニバナ、スピルリナ、ダイコンなど)を使った天然着色料と説明されています。
スピルリナは、藻の一種から取った青い色素です。赤色102号のような、数字の名前がつく合成着色料は入っていません。ただし、天然由来でも食品添加物であることに変わりはありません。
緑のクマは、青と黄色を混ぜて色を出しているのかもしれませんね。
色の組み合わせは公表されていないので、想像の範囲ですね。表示で分かるのは、もとになった材料までです。
酸味料と香料
酸味料は、すっぱさを出すための添加物です。日本の表示はまとめた名前ですが、ドイツの表示ではクエン酸と書かれています。レモンなどにも含まれる酸です。
香料は、フルーツの香りをつけるために使われています。まとめた名前で表示してよいルールなので、中身が気になるときは、メーカーのお客様窓口に聞くのが確実です。
まとめた名前だと、何が入っているか分かりにくいですね。
そうなんです。分からないものは不安になりやすいので、聞いてみるのも1つの方法ですよ。
光沢剤とゼラチン
光沢剤は、グミの表面につやを出し、くっつきにくくするためのものです。日本の表示はまとめた名前ですが、ドイツで売られている商品の表示には蜜ろう(ミツバチの巣のろう)と書かれています。
ゼラチンについて、公式のよくある質問では、ドイツで手に入るゼラチンを使う製品には主に豚の皮のゼラチンを使っていると説明されています。ゼラチンはアレルギー表示の対象なので、パッケージで確かめてください。
グミのぷるぷるは、ゼラチンのおかげなんですね。
そうなんです。ゼラチン自体はたんぱく質なので、ハリボーは100gでたんぱく質が6.9gあります。
ハリボーの食べる量の目安


では、ハリボーとはどう付き合えばよいのでしょうか。答えは、1回に食べるのは半袋(40g)までにすることです。
袋を開けたまま食べると、気づいたら1袋なくなりがちです。先に量を決めておけば、糖類のとりすぎを防げます。


いつも、開けたら最後まで食べていました。
グミは手が止まりにくいお菓子ですからね。量を決めるのがいちばんの対策ですよ。
1日の糖類の目安は25g
WHO(世界保健機関)は、遊離糖類を1日のエネルギーの10%未満、できれば5%未満にするよう勧めています。成人で1日2,000kcalなら、50g未満、できれば25g未満です。
ハリボー1袋80gの糖類は36.8gで、1袋だけで「できれば25g」を超えます。半袋40gなら18.4gで、目安の中に収まります。
| 食べる量 | エネルギー | 炭水化物 | 糖類 |
|---|---|---|---|
| 10g | 34kcal | 7.7g | 4.6g |
| 半袋 40g | 137kcal | 30.8g | 18.4g |
| 1袋 80g | 274kcal | 61.6g | 36.8g |
半袋なら、目安の中に入るんですね。
ただ、ジュースやほかのお菓子の糖も同じ25gに入ります。その日に食べたもの全体で考えてくださいね。
小皿に出して袋はしまう
いちばん簡単なのは、食べる分だけ小皿に出して、袋はしまうことです。キッチンスケールで一度40gを量ると、どれくらいの量かを目で覚えられます。
子どもの場合は体が小さいので、大人より少ない量からにしましょう。おやつの時間を決めて、だらだら食べにしないのもポイントです。
小皿に出すだけなら、すぐできそうです。
見える量が決まると、満足感も出やすいですよ。
食べたあとは水かお茶を
グミは歯にくっつきやすいお菓子です。食べたあとは、水やお茶を飲んで、口の中に糖が残らないようにしましょう。
甘い飲み物と一緒に食べると、そのぶん糖類が増える点に注意しましょう。飲み物は水かお茶にすると、ハリボーの糖類だけで済みます。同じグミのタフグミの記事でも、量の目安を調べています。
ジュースと一緒に食べることが多かったです。
組み合わせを変えるだけで、糖類はぐっと減らせますよ。
ハリボーのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、ハリボーについて多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
ハリボーは体に悪いですか
特別に体に悪い成分が入っているわけではありません。ただ、1袋80gで274kcal、糖類36.8gと、糖の多いお菓子です。
1回に食べるのは半袋(40g)までにして、飲み物は水かお茶にするのがおすすめです。
ハリボーには砂糖がどれくらい入っていますか
公式の表示では、糖類は100gあたり46gとなっています。1袋80gに直すと36.8gで、スティックシュガー(1本3g)の約12本分です。
炭水化物の77gには、水あめの糖がつながった成分も含まれます。炭水化物をそのまま砂糖の量と考えるのは正確ではありません。
干しぶどうのほうが体にいいですか
干しぶどう100gの糖類は60.3gで、ハリボーの46gの約1.3倍です。カロリーは324kcalで、ハリボーの343kcalとほぼ同じです。
食物繊維やカリウムがとれる点は、干しぶどうのほうが優れています。ただ、糖類が減るわけではないので、量を決めて食べましょう。
着色料は体に悪くないですか
ゴールドベアの着色料は、果汁、フラボノイド、スピルリナ青、アントシアニンです。公式サイトでは、果実や植物のエキスを使った天然着色料と説明されています。
赤色102号のような合成着色料は使われていません。
ハリボーは何個まで食べていいですか
WHOが「できれば」とする1日の糖類25gを目安にすると、1回は半袋40g(糖類18.4g)までが安心です。
ほかのお菓子や甘い飲み物の糖も同じ目安に入るので、その日の食事全体で考えてください。
子どもに食べさせても大丈夫ですか
量を決めれば、おやつとして食べさせて問題ないでしょう。子どもは体が小さいので、大人より少ない量から始めてください。
グミは歯にくっつきやすく、小さい子どもはのどに詰まらせることもあります。食べたあとは水やお茶を飲み、食べる様子を見守りましょう。
ハリボーは体に悪いかのまとめ


ハリボーは体に悪いのかを、HARIBO公式の表示と国や国際機関の資料で確かめてきました。
答えは「体に悪い食品ではない。1回は半袋までにして、水かお茶と一緒に食べる」です。
- 1袋80gで274kcal・糖類36.8g
- 炭水化物のうち甘い糖類は約6割
- 干しぶどうに替えると糖類は約1.3倍
- カロリーは干しぶどうとほぼ同じ
- 着色料は果汁や植物由来
- 1回は半袋40gまでが目安
砂糖を避けて干しぶどうにすると、糖類はむしろ約1.3倍になるというのが、今回いちばんの発見でした。
「果物なら安心」とは限らないんですね。
そのとおりです。グミでも干しぶどうでも、量を決めて食べる。これがいちばん大事なポイントですよ。
次にハリボーを食べるときは、袋から小皿に半分だけ出してみてください。
同じ甘いお菓子では、メントスの記事もあります。1本37.5gで141kcal・炭水化物34gでした。着色料のないミントに替えても、炭水化物は35gで減りませんでした。




着色料が気になる駄菓子では、さくら大根の記事もあります。着色料のないたくあんにすると、塩分は約1.2倍・カロリーは約2.9倍になりました。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。ほかのお菓子の記事も、あわせてどうぞ。






本記事の原材料と栄養成分は、HARIBO日本公式サイトの「ゴールドベア」の表示です(100gあたり・2026年10月9日確認)。1袋80gなどの値は、100gあたりの値から計算しました。公式サイトの「糖質」は、ドイツの公式サイトの表示(Zucker)から糖類と読んでいます。干しぶどうの値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」により、糖類は利用可能炭水化物(質量計)の値を使いました。糖類の目安はWHO「Healthy diet」によります。ドイツの表示は、日本で売られている商品と原材料が一部異なります。商品の中身は変わることがあるため、購入時はパッケージの表示を確かめてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。食物アレルギーのある方や治療中の方は、医師の指示を優先してください。






