杏仁豆腐のような、薬のような、一度飲むと忘れられない独特の味。それがドクターペッパーです。
熱心なファンがいる一方で、「ドクターペッパーは体に悪い」という口コミや評判を耳にして、気になっている方もいるのではないでしょうか。
原材料を見ると、保存料やカラメル色素など聞き慣れない名前がずらりと並んでいます。
添加物が多そうだから、果汁100%のジュースに替えようかと思っていました。
その替え方、カロリーはほとんど減りません。今日は数字でお見せします。
- 保存料からベンゼンができると聞いて不安
- 砂糖がどれくらい入っているか知りたい
- カフェインの量が分からない
- 子どもに飲ませてよいか迷う
そこで、日本コカ・コーラの公式表示をコーラや果汁100%のオレンジジュースと並べ、添加物は厚生労働省や消費者庁の調査で1つずつ確かめました。
結論から書くと、気にするべきなのは添加物ではなく糖の量です。500mlを1本飲むと、WHOが示す1日の糖の上限を1本で超えてしまいます。


果汁100%でも、カロリーは同じなんですか。
ええ。100mlあたり44kcalと45kcalで、ほぼ同じです。
- ドクターペッパーの成分と原材料
- コーラや果汁100%とのカロリー比較
- 1本に入っている糖の量と1日の上限
- 保存料とベンゼンの本当の関係
- カフェインの量と子どもの目安
読み終わるころには、1日にどれだけなら飲んでよいのかを自分で判断できるようになります。
まずは、なぜ「体に悪い」と言われるのかから見ていきましょう。
ドクターペッパーが体に悪いと言われる理由


ドクターペッパーは、日本ではコカ・コーラ社が販売している炭酸飲料です。
公式サイトによると、1885年にアメリカ・テキサス州のウェイコで生まれた、アメリカでもっとも古い炭酸飲料とされています。
「体に悪い」と言われる理由をたどると4つに分かれ、根拠の強さはそれぞれまったく違いました。
4つとも同じくらい危ないわけではないんですね。
ええ。本当に数字で効いてくるのは1つだけです。
ドクターペッパーとはどんな飲み物か
名前の由来は、生みの親の義父にあたる医師、チャールズ・ペッパー博士にちなんだものと日本コカ・コーラの公式サイトで紹介されています。
味の特徴は20種類以上のフルーツなどのフレーバーをブレンドしたものと説明されており、その中身は公開されていません。
コーラに似た色をしていますが、コーラとは別の飲み物で、杏仁やチェリーを思わせる香りが好き嫌いを分けます。
「薬っぽい」と感じる人がいるのは、この香りの組み合わせのせいです。
保存料とベンゼンの噂
1つ目は、原材料にある保存料の安息香酸Na(ナトリウム)です。
「ビタミンCと反応して発がん性物質のベンゼンができる」という話が広く出回っていて、いちばん強い不安になっています。
ただしこの反応には2つの成分がそろうという条件があり、5章でドクターペッパーの表示と照らし合わせます。
ベンゼンって、名前からして怖いです。
条件がそろうかどうかが全てです。そこを確かめましょう。
カラメル色素とカフェイン
2つ目はカラメル色素、3つ目はカフェインです。
カラメル色素には「発がん性の疑いがある」という話がつきまとい、カフェインはコーヒーと同じ成分なので子どもへの影響を心配する声があります。
- カラメル色素の種類が表示されていない
- カフェインの量が表示されていない
- 子どもが好んで飲みやすい味
- 炭酸飲料なので量を飲みやすい
カフェインについては、量が表示されていないこと自体が不安の元になっていました。6章で公的な測定結果から量を割り出します。
甘さと糖の量
4つ目が、甘さです。
ドクターペッパーの甘みはすべて果糖ぶどう糖液糖から来ていて、人工甘味料は使われていません。
実は数字で効いてくるのはこの4つ目で、1本あたりの糖の量がほかの3つとは桁違いの重さを持っていました。
ここから先は、この4つ目を中心に見ていきます。
ドクターペッパーの成分と原材料


まずは日本コカ・コーラが公表している、ドクターペッパーの原材料と栄養成分をそのまま書き出します。
原材料表示は重い順に並び、スラッシュ(/)より前が原材料、後ろが添加物です。
表示の読み方さえ分かれば、7つの名前のうち何が本当に量として入っているのかが見えてきます。
スラッシュに意味があるなんて知りませんでした。
そこが原材料表示のいちばん大事な読みどころです。
原材料は7つのうち6つが添加物
公式サイトに書かれている原材料は、次のとおりです。
果糖ぶどう糖液糖/炭酸、カラメル色素、香料、酸味料、保存料(安息香酸Na)、カフェイン
スラッシュより前は果糖ぶどう糖液糖の1つだけでした。水を除けば、中身の大部分は糖ということになります。
後ろの6つは添加物で、炭酸ガスも添加物の1つという扱いです。
100mlあたりの栄養成分
栄養成分の表示は100mlあたりです。
| 項目 | ドクターペッパー 100mlあたり |
|---|---|
| エネルギー | 44kcal |
| たんぱく質 | 0g |
| 脂質 | 0g |
| 炭水化物 | 11g |
| 食塩相当量 | 0.02g |
| 項目 | 100mlあたり |
|---|---|
| エネルギー | 44kcal |
| たんぱく質 | 0g |
| 脂質 | 0g |
| 炭水化物 | 11g |
| 食塩相当量 | 0.02g |
たんぱく質と脂質は0gで、エネルギーのほぼすべてが炭水化物から来ています。
炭水化物11gのうち、原材料から考えてほとんどが果糖ぶどう糖液糖の糖です。食塩は0.02gしかなく、塩分の心配はいりません。
350ml缶と500mlペットボトルの数値
100mlの数字だけでは、実際に飲む量のイメージがつきません。よく見かける2つのサイズに換算しました。
| サイズ | エネルギー | 炭水化物 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|
| 350ml缶 | 154kcal | 38.5g | 0.07g |
| 500mlペットボトル | 220kcal | 55g | 0.10g |
| サイズ | エネルギー | 炭水化物 |
|---|---|---|
| 350ml缶 | 154kcal | 38.5g |
| 500ml | 220kcal | 55g |
500mlの炭水化物55gを、3gのスティックシュガーに置き換えると約18本ぶんです。
18本……。お茶碗に山盛りくらいありそうです。
飲み物だと、その量が一瞬で入ってしまいます。
香料と酸味料の中身
香料と酸味料は、いくつもの物質をまとめて1つの名前で書いてよい「一括名表示」が認められている添加物です。
国民生活センターの解説でも、香料や酸味料は一括名での表示が認められた14種類に含まれています。
つまり「20種類以上のフレーバー」の中身が表示から分からないのは、ルールどおりの書き方で、何かを隠しているわけではありません。
一括名は、多くの食品で使われている普通の書き方です。
ドクターペッパーのカロリー比較


ドクターペッパーの100mlあたり44kcalという数字は、それだけ見ても多いのか少ないのか判断できません。
そこで、同じコカ・コーラ社のコカ・コーラと、添加物のない果汁100%のオレンジジュースを相手に並べました。
果汁100%とは、文部科学省の食品成分データベースにある「バレンシアオレンジのストレートジュース」の値です。
果汁100%なら、さすがに軽いですよね。
それが、ほとんど変わらないんです。
コカ・コーラとの比較
コカ・コーラの公式表示は、100mlあたり45kcal・炭水化物11.3gでした。
| 100mlあたり | ドクターペッパー | コカ・コーラ |
|---|---|---|
| エネルギー | 44kcal | 45kcal |
| 炭水化物 | 11g | 11.3g |
| 甘みの原料 | 果糖ぶどう糖液糖 | 果糖ぶどう糖液糖、砂糖 |
| 保存料 | 安息香酸Na | なし |
| カラメル色素 | あり | あり |
| カフェイン | あり | あり |
| 100mlあたり | ドクペ | コーラ |
|---|---|---|
| エネルギー | 44kcal | 45kcal |
| 炭水化物 | 11g | 11.3g |
| 保存料 | あり | なし |
カロリーも糖もほぼ同じで、違いは保存料が入っているかどうかだけでした。
ドクターペッパーを避けてコーラに替えても、糖の量はほとんど変わりません。
果汁100%オレンジジュースとの比較
次に、添加物を一切使わない果汁100%のオレンジジュースです。
| 100mlあたり | ドクターペッパー | オレンジ果汁100% |
|---|---|---|
| エネルギー | 44kcal | 45kcal |
| 炭水化物 | 11g | 11.0g |
| ビタミンC | 0mg | 22mg |
| カリウム | 表示なし | 180mg |
| 添加物 | 6つ | なし |
| 100mlあたり | ドクペ | 果汁100% |
|---|---|---|
| エネルギー | 44kcal | 45kcal |
| 炭水化物 | 11g | 11.0g |
| ビタミンC | 0mg | 22mg |
エネルギーは44kcalと45kcal、炭水化物は11gと11.0gで、カロリーは果汁100%のほうが1kcal多いくらいでした。
しかもWHO(世界保健機関)は、果汁に含まれる糖も砂糖と同じ「遊離糖類」に数えています。
添加物を避けても、糖はそのままなんですね。
ええ。果汁の強みはビタミンCとカリウムで、糖の量ではありません。
サイダーやコーラ全般との比較
特定の商品だけでなく、炭酸飲料全般の値とも比べておきます。食品成分データベースの値です。
- コーラ:100gあたり46kcal・炭水化物11.4g
- サイダー:100gあたり41kcal・炭水化物10.2g
- 果実色飲料:100gあたり51kcal・炭水化物12.8g
- ドクターペッパー:100mlあたり44kcal・炭水化物11g
ドクターペッパーは炭酸飲料の中でちょうど平均的な位置にいました。
特別に甘い飲み物ではなく、甘い炭酸飲料はどれもこのくらいだと考えるのが正確です。
比べて分かった本当の違い
ここまでをまとめると、カロリーと糖では差がつきませんでした。
| 比べる相手 | カロリー・糖 | 違い |
|---|---|---|
| コカ・コーラ | ほぼ同じ | 保存料の有無 |
| 果汁100%オレンジ | ほぼ同じ | ビタミンC・カリウム・添加物の有無 |
| サイダー | わずかに少ない | カフェイン・カラメル色素の有無 |
| 相手 | カロリー・糖 |
|---|---|
| コカ・コーラ | ほぼ同じ |
| 果汁100% | ほぼ同じ |
| サイダー | わずかに少ない |
違いは中身の質であって、糖の量はどれを選んでも同じでした。飲む量を減らさない限り、体に入る糖は減りません。
では、その糖が1日の中でどのくらいの重さなのかを見ていきます。
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ドクターペッパーの砂糖の量と1日の上限


前の章で、ドクターペッパーは炭酸飲料として平均的な甘さだと分かりました。
ただし平均的だから安心、とはなりません。問題は1本に入っている量で、ここで初めて「体に悪い」と言われる理由がはっきりします。
基準にするのは、WHOが示している1日の遊離糖類の目安です。
1日に何gまで、って決まっているんですか。
はい。上限と、望ましい目安の2本の線があります。
WHOが示す1日の糖の目安
WHOのファクトシートでは、遊離糖類は1日の総エネルギーの10%未満にするよう勧めています。
1日2,000kcalの大人なら50gです。さらに5%、つまり25g以下にするとより望ましいとされています。
- 上限:1日50g(総エネルギーの10%)
- 望ましい目安:1日25g(総エネルギーの5%)
- 果汁やはちみつの糖も含む
- 牛乳や果物そのものの糖は含まない
500ml1本で上限を超える
ドクターペッパー500mlの炭水化物は55gでした。


1日の上限50gを、1本だけで110%と超えてしまいます。望ましい目安の25gと比べると2.2倍です。
350ml缶でも38.5gで、上限の77%に届きました。缶1本で1日の糖の枠の大半を使うことになります。
1本でもう1日ぶんなんですね。
しかもこれは、ほかの食事の糖を1gも数えていない計算です。
果糖ぶどう糖液糖の正体
甘みの原料である果糖ぶどう糖液糖は、でんぷんから作られる液状の糖です。
全国清涼飲料連合会によると、糖のうち果糖が50%以上90%未満のものがこの名前で呼ばれます。砂糖も分解すればぶどう糖と果糖が半分ずつなので、中身はよく似た糖です。
果糖の割合が砂糖より高くなりうる点を気にする声もありますが、WHOの目安は糖の種類ではなく量で線を引いています。
液糖か砂糖かより、何g飲んだかのほうがずっと大事です。
毎日たくさん飲む場合の注意
量が極端になると、話は糖の上限だけで済みません。
全国清涼飲料連合会は、糖分10%程度の清涼飲料水を毎日1.5L以上、1か月以上飲み続けた人に「清涼飲料水ケトーシス」(いわゆるペットボトル症候群)が報告されていると説明しています。
ドクターペッパーの糖は約11%なので、500mlを1日3本のペースがこの条件にあたります。
- 著しいのどの渇き
- 体重の減少
- 強いだるさ
- のどが渇くのでさらに飲む悪循環
のどが渇いたときの水分補給にドクターペッパーを使うのは、避けたほうが安全です。
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保存料の安息香酸Naとベンゼンの関係


ここからは、いちばん強い不安だった保存料の話です。
安息香酸Naは、コカ・コーラには入っておらず、ドクターペッパーには入っている添加物でした。
「ビタミンCと反応してベンゼンができる」という話は本当なのか。できるとしたら、どれくらいの量なのか。厚生労働省と消費者庁の資料で確かめます。
ここがいちばん知りたかったところです。
結論を先に言うと、表示の上では条件がそろっていません。
ベンゼンが生まれる条件
厚生労働省の発表によると、清涼飲料水の中で安息香酸とビタミンC(アスコルビン酸)がある条件で反応すると、ベンゼンが生じることがあります。


ドクターペッパーの原材料表示には、保存料の安息香酸Naはありますが、ビタミンCや酸化防止剤の表示はありません。
ビタミンCを酸化防止剤として加えた場合は、「酸化防止剤(ビタミンC)」のように名前が書かれます。酸味料の一括名の中まで表示から見通すことはできませんが、少なくとも表示の上では反応の片方が見当たりません。
国の調査で出た数値
この問題は2006年に海外で話題になり、厚生労働省も国内の市販品を調べました。
| 調べた製品 | 製品数 | ベンゼンの濃度 |
|---|---|---|
| そのまま飲むタイプ | 19製品 | 1ppb未満〜7.8ppb |
| そのまま飲むタイプ | 1製品 | 73.6ppb(回収) |
| 薄めて飲むタイプ | 11製品 | 1ppb未満〜2.4ppb |
| 製品 | 濃度 |
|---|---|
| 直接飲む19製品 | 7.8ppb以下 |
| 直接飲む1製品 | 73.6ppb |
| 希釈用11製品 | 2.4ppb以下 |
対象は安息香酸とビタミンCの両方が入った31製品で、水道水の基準10ppbを超えたのはアロエ飲料の1品目だけでした。この製品は回収されています。
両方が入った製品でさえ、31製品中30製品が水道水の基準以下だったことになります。
しかもドクターペッパーは、表示の上では「両方入り」に当てはまりません。
法律の上限いっぱいで計算した場合
では、安息香酸そのものの量はどうでしょうか。実際の使用量は公表されていないので、いちばん悪い条件で計算しました。
清涼飲料水に使える安息香酸の上限は、安息香酸として1kgあたり0.60gと定められています。500mlに上限いっぱい入っていたとしても約300mgです。


一方、1日の許容量(ADI)は消費者庁の資料で体重1kgあたり20mgとされています。体重60kgの大人なら1,200mgなので、上限いっぱいの500mlでも許容量の約25%でした。
子どもだとどうなりますか。
体重20kgなら許容量は400mgです。上限いっぱいの500mlなら4分の3にあたります。
ただしこれは、上限ぎりぎりまで入っていると仮定した最悪の計算です。次のH3の実測値と比べると、現実はずっと下にあります。
日本人が実際にとっている量
消費者庁は、スーパーで売られている食品を実際に買って分析し、日本人が1日にとっている添加物の量を調べています。
令和5年度の調査では、20歳以上の人の安息香酸の摂取量は1日1.2mgで、許容量に対してわずか0.10%でした。
しかもこの数字には、もともと食品に天然に含まれている安息香酸も含まれています。どの年齢層でも許容量を大きく下回り、安全性に特段の問題はないというのが消費者庁のまとめです。
保存料は、心配の大きさと実際の量がいちばんかけ離れた成分でした。
カラメル色素とカフェインの量


残る2つの不安、カラメル色素とカフェインを見ていきます。
カラメル色素は「発がん性の疑い」という話の出どころを、カフェインは表示されていない量を、それぞれ公的機関の資料からたどりました。
この2つは答えの方向が違います。カラメル色素は心配が当たらず、カフェインは子どもに限っては気にする価値があるという結論です。
カフェインは、コーヒーよりずっと少ないと思っていました。
大人にとってはその通りです。ただし子どもは話が変わります。
カラメル色素の4-MEIとは
カラメル色素は、糖類を加熱して作る茶色の色素です。
作り方によって4種類に分かれ、そのうち2種類では製造時に4-メチルイミダゾール(4-MEI)という物質が微量にできます。動物実験で発がん性が示されたことから、不安の声が広がりました。
食品安全委員会がまとめた海外情報によると、アメリカ食品医薬品庁(FDA)は動物実験の量が人の摂取量をはるかに超えていたとして、食品に使われる濃度で差し迫った危険はないと判断しています。欧州食品安全機関(EFSA)も懸念はないと結論しました。
ドクターペッパーだけの問題ではなく、コーラ全般で使われている色素です。
カフェインは表示されていない
ドクターペッパーの原材料にはカフェインと書かれていますが、量は公表されていません。
カフェインは栄養成分表示の義務がある成分ではないため、量を書かなくても表示のルール違反にはならないからです。
そこで手がかりになるのが、国民生活センターの調査(2021年)です。ドクターペッパー500mlを含む炭酸飲料を実際に分析し、カフェイン入りの8銘柄はコーヒーの10〜20%程度だったと報告しています。
- コーヒー:100mlあたり60mg
- 紅茶:100mlあたり30mg
- せん茶:100mlあたり20mg
- カフェイン入り炭酸飲料:100mlあたり約6〜12mg
コーヒーを60mgとすると、ドクターペッパー500mlは約30〜60mgと推定できます。日本コカ・コーラも、コカ・コーラのカフェインをレギュラーコーヒーの約6分の1と案内しており、同じくらいの水準です。
子どもと妊娠中のカフェインの目安
食品安全委員会のファクトシートでは、カナダ保健省が勧める1日のカフェインの上限が紹介されています。


| 対象 | 1日の上限 | 500ml(30〜60mg)の割合 |
|---|---|---|
| 健康な大人 | 400mg | 8〜15% |
| 妊娠中・授乳中 | 300mg | 10〜20% |
| 10〜12歳 | 85mg | 35〜71% |
| 7〜9歳 | 62.5mg | 48〜96% |
| 4〜6歳 | 45mg | 67〜133% |
| 対象 | 上限 | 500mlの割合 |
|---|---|---|
| 大人 | 400mg | 8〜15% |
| 妊娠中 | 300mg | 10〜20% |
| 10〜12歳 | 85mg | 35〜71% |
| 7〜9歳 | 62.5mg | 48〜96% |
| 4〜6歳 | 45mg | 67〜133% |
大人なら500mlでも上限の15%以下でした。一方で4〜6歳は500ml1本で上限を超える可能性があります。
体の小さい子どもほど同じ1本でも割合が大きくなるので、分けて飲ませるのが安心です。
夜に飲むときの注意
大人でも気をつけたいのが、飲む時間帯です。
同じファクトシートでは、フィンランド食品安全局の評価として、体重60kgの大人で約85mgという少量のカフェインでも睡眠障害が起こりうると紹介されています。
ドクターペッパー500mlの推定30〜60mgはこれより少ないものの、寝る前の1本は避けたほうが無難です。コーヒーを何杯か飲んだ日は、合計で考えてください。
カフェインは「1日の合計」と「飲む時間」の2つで管理します。
ドクターペッパーを体に悪くしない飲み方


ここまでで、ドクターペッパーで本当に気をつけるべきなのは糖の量、次いで子どものカフェインだと分かりました。
保存料やカラメル色素は、量で見る限り心配するほどではありませんでした。
最後に、数字をもとにした現実的な飲み方をまとめます。やめる必要はなく、量とサイズを選ぶだけで大きく変わります。
やめなくていいなら、うれしいです。
ええ。選び方ひとつで糖は3割減らせます。
350ml缶を選ぶ
いちばん効果が大きいのは、サイズを変えることです。
500mlから350ml缶に替えるだけで、糖は55gから38.5gへ、約3割減ります。
ペットボトルはふたを閉めて持ち歩けるぶん、気づかないうちに1本飲み切りやすい容器でもあります。
量を決めたいなら、缶のほうが自然に止まります。
1日の目安は350ml缶1本まで
WHOの上限50gから考えた目安は、次の表のとおりです。
| 飲み方 | 糖の量 | 上限50gに対する割合 |
|---|---|---|
| 350ml缶1本 | 38.5g | 77% |
| 500ml1本 | 55g | 110% |
| 350ml缶を2人で分ける | 約19g | 39% |
| 飲み方 | 糖 | 割合 |
|---|---|---|
| 350ml缶 | 38.5g | 77% |
| 500ml | 55g | 110% |
| 缶を半分 | 約19g | 39% |
毎日飲むなら350ml缶1本までが上限の目安です。その日はほかの甘い飲み物やお菓子を控えめにしてください。
子どもに飲ませるとき
子どもは、糖とカフェインの両方で大人より早く目安に届きます。
- 未就学児は350ml缶を2〜3回に分ける
- 小学生も1日1缶を超えない
- 夕方以降は飲ませない
- 水やお茶の代わりにしない
特に4〜6歳は500mlを1人で飲ませないようにしてください。カフェインの目安を超える可能性があります。
妊娠中や寝る前に飲む場合
妊娠中の1日300mgという目安に対して、500mlは10〜20%です。1本で問題になる量ではありません。
ただしコーヒーや紅茶とあわせた合計で考える必要があるので、ほかのカフェインが多い日は控えめにしましょう。
寝つきが悪いと感じている方は、夕方以降の1本をやめるだけでも違いが出やすくなります。
量・サイズ・時間の3つを決めておけば、十分に楽しめる飲み物です。
ドクターペッパーに関するよくある質問


ここまでの数字をふまえて、検索で多い疑問にまとめて答えます。
「まずい」って言われるのも気になっていました。
味の話も含めて、短く答えていきます。
ドクターペッパーに薬効はありますか
ありません。ドクターペッパーは炭酸飲料で、体への働きをうたう表示はありません。
「薬っぽい」と言われるのは杏仁やチェリーを思わせる香りの組み合わせのためで、名前の「ドクター」も医師の名前にちなんだものです。
ドクターペッパーはなぜまずいと言われるのですか
杏仁やチェリーのような香りが、飲み慣れた炭酸飲料と違うためでしょう。「薬っぽい」「湿布のよう」と感じる人がいる一方で、それが好きだという熱心なファンも多い飲み物です。
公式サイトでは20種類以上のフルーツなどのフレーバーをブレンドしたものと説明されていますが、具体的な中身は公開されていません。
ドクターペッパーを毎日飲むとどうなりますか
500mlを毎日飲むと、それだけでWHOが示す1日の糖の上限50gを超えます。続ければ、体重の増加や虫歯のリスクが高まります。
毎日飲むなら350ml缶1本までにして、その日はほかの甘い飲み物を控えるのがおすすめです。
ドクターペッパーを飲むと太りますか
500ml1本で220kcalあり、脂質は0gでもすべてが糖由来のエネルギーです。飲み物はお腹にたまりにくいので、食事の量が減らないまま上乗せになりやすい点に注意してください。
カロリーはコーラや果汁100%のオレンジジュースとほぼ同じで、ドクターペッパーだけが特別に太りやすいわけではありません。
ドクターペッパーのカロリーはどれくらいですか
100mlあたり44kcalです。350ml缶なら154kcal、500mlペットボトルなら220kcalになります。
コカ・コーラは100mlあたり45kcalなので、ほぼ同じです。
ドクターペッパーにゼロカロリー版はありますか
2026年9月時点で、日本コカ・コーラの公式サイトに掲載されているドクターペッパーは通常版の1種類だけです。
糖を減らしたい場合は、サイズを350ml缶にするか、1本を2回に分けて飲むのが現実的なやり方になります。
ドクターペッパーは子どもに飲ませても大丈夫ですか
少量なら問題ありませんが、4〜6歳ではカフェインの1日の目安45mgに対して、500mlの推定30〜60mgが届く可能性があります。
未就学児には350ml缶を2〜3回に分け、夕方以降は飲ませないようにしてください。
ドクターペッパーについてのまとめ


ドクターペッパーが体に悪いのかを、日本コカ・コーラの公式表示と国の資料で確かめてきました。
答えは「添加物より、1本の糖の量に気をつける飲み物」でした。
- 100mlあたり44kcal・炭水化物11g
- コーラや果汁100%とカロリーはほぼ同じ
- 500ml1本の糖55gでWHOの上限50gを超える
- ベンゼンの条件になるビタミンCは表示にない
- 保存料は上限いっぱいでも許容量の約25%
- 4〜6歳は500mlでカフェインの目安を超えうる
保存料やカラメル色素を理由に、果汁100%のジュースへ替えてもカロリーも糖もほとんど減りません。
減らせるのは、飲む量とサイズを選んだときだけでした。
ドクターペッパーを悪者にしなくてよかったんですね。
ええ。500mlを350ml缶に替えるだけで、糖は約3割減ります。
次にドクターペッパーを買うときは、ペットボトルではなく350ml缶を手に取ってみてください。それだけで、この記事の数字はすべて安全側に寄ります。
同じカラメル色素と発がん性の噂を、アイスで確かめたのがジャイアントコーンの記事です。こちらでは、高級アイスに替えると脂質の割合がむしろ上がるという逆転が出ました。
果汁100%ジュースとの比べ方は、マッチの記事でも使っています。ビタミン炭酸飲料から果汁100%に替えると、糖分は減らずにビタミンCは半分以下になりました。
同じ茶色い炭酸では、ルートビアの記事もあります。カフェインは入っていませんが、100mlあたりの糖分はドクターペッパーやコーラより多いことを、商品表示で確かめました。
炭酸飲料で焼酎を割って飲む方には、キンミヤ焼酎の記事もあります。同じアルコール量で比べると、甲類も本格焼酎もカロリーは約140kcalで同じでした。
カラメル色素はお酒にも使われていて、宝焼酎ハイボールの記事でも取り上げています。こちらで気をつけたいのは、色素より7%のアルコールの量でした。
果汁100%のジュースについては、果糖ぶどう糖液糖が入っていない飲み物の記事もあります。果汁100%のオレンジジュースは100mlあたり炭水化物11.9gで、果糖ぶどう糖液糖入りの「Qoo オレンジ」(11g)より多い結果でした。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの公式表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。
同じように「比べてみたら評判と逆だった」飲み物やお菓子も扱っているので、あわせてどうぞ。
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本記事の栄養成分値は各メーカーの公表値と文部科学省の食品成分データベースの値です。製品規格の変更により変わることがあるため、購入時はお手元の商品の表示をご確認ください。カフェイン量は国民生活センターの測定結果からの推定値です。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。糖尿病などで糖の制限を受けている方、妊娠中でカフェインを控えるよう指導されている方は、医師の指示を優先してください。






