暑い日や、お風呂上がりに手が伸びる「クーリッシュ」。袋をもみほぐして飲む、ほかにはない食べ方が楽しいアイスです。
一方で、「クーリッシュはアイスクリームではなくラクトアイスだから体に悪い」「植物油脂が入っているから避けたほうがいい」という話を耳にして、気になっている方もいるはずです。
- クーリッシュがラクトアイスなのは本当か知りたい
- ラクトアイスとアイスクリームのちがいを知りたい
- クーリッシュの栄養成分と原材料を知りたい
- 体に悪くない食べ方を知りたい
そこで、ロッテの公式の商品情報と、国の乳製品の成分規格(乳等省令)、農林水産省の「食事バランスガイド」をつき合わせて調べています。
結果、クーリッシュ バニラの種類別は「ラクトアイス」で、植物性ミルクで作った「クーリッシュGreen バニラ」に替えても、脂質は1個6.5gから7.3gに増えることが分かりました。乳製品を避けても、脂質は減らないということです。
植物性のほうが、ヘルシーだと思っていました。
そう思いますよね。公式の数字で比べると、話がちがってくるんです。順番に確かめましょう。
- ラクトアイスの国の決まり
- クーリッシュ バニラの栄養成分と原材料
- 植物性のGreenバニラとの比較
- 1日のおやつの目安と比べた食べ方
使う数字は、メーカーの公式表示と国の資料に限りました。まずは、体に悪いと言われる理由から見ていきます。
クーリッシュが体に悪いと言われる理由


クーリッシュが「体に悪い」と言われるのはなぜでしょうか。
理由をたどると、3つに分かれました。アイスクリームではなくラクトアイスであること、植物油脂が入っていること、添加物が入っていることです。
どれも、なんとなく気になっていたことです。
1つずつ、資料で確かめていきますね。
アイスクリームではなくラクトアイス
ロッテのニュースリリース(2025年5月)では、クーリッシュ バニラとベルギーチョコレートの種類別名称は「ラクトアイス」と書かれています。
「アイスクリーム」と名乗れないことから、「品質が低い」「体に悪い」という印象を持つ方もいるようです。2章で、国の決まりを確かめます。
アイスクリームと名乗れない理由があるんですね。
はい。名前のちがいは、国の成分規格で決まっているんですよ。
植物油脂が入っている
クーリッシュ バニラの原材料には、砂糖、異性化液糖、乳製品に続いて、4番目に「植物油脂」が並んでいます。
「植物油脂は体に悪い」という話を聞くと、避けたほうがいいのではと感じるかもしれません。脂質の量は、3章と4章で数字で確かめます。
植物油脂という言葉が、気になっていました。
名前だけでなく、量で見るのが大事ですよ。
添加物が入っている
原材料のうち添加物は、乳化剤、安定剤(増粘多糖類、セルロース)、香料、アナトー色素の4つです。


添加物の名前が並ぶと、不安になるのも自然なことです。香料については、香料の記事で国の評価のしかたを紹介しています。
添加物も、1つずつ調べられるんですね。
そうなんです。名前を知っておくと、ラベルを見ても落ち着いて選べますよ。
ラクトアイスは、乳固形分3.0%以上のアイス


ラクトアイスとは、どんなアイスなのでしょうか。国の「乳及び乳製品の成分規格等に関する命令」(乳等省令)で確かめました。
アイスクリーム類は3種類に分かれ、ラクトアイスは乳固形分3.0%以上で、乳脂肪分の決まりがない区分でした。
アイスにも、種類の決まりがあるんですね。
はい。3つの種類を順番に見ていきましょう。
アイスクリーム類の定義
乳等省令では、アイスクリーム類を「乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであつて、乳固形分三・〇%以上を含むもの」と定めています。
アイスクリーム類のうち、どの名前で売るかによって、アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスに分かれます。
乳固形分が少しでもあれば、アイスクリーム類なんですね。
そうなんです。3.0%以上がスタートラインですよ。
3つの種類の成分規格
| 種類別 | 乳固形分 | 乳脂肪分 |
|---|---|---|
| アイスクリーム | 15.0%以上 | 8.0%以上 |
| アイスミルク | 10.0%以上 | 3.0%以上 |
| ラクトアイス | 3.0%以上 | 決まりなし |
アイスクリームは乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上と、乳の成分がいちばん多い区分です。ラクトアイスは乳固形分の下限がいちばん低く、乳脂肪分の決まりはありません。
ラクトアイスは、乳の成分が少なくてもいいんですね。
はい。そのぶん、ほかの油脂でコクを出している商品もありますよ。
クーリッシュ バニラはラクトアイス
ロッテのニュースリリースでは、クーリッシュ バニラとクーリッシュ ベルギーチョコレートの種類別名称を「ラクトアイス」としています。


なお、同じリリースのクーリッシュWマスクメロンは「氷菓」で、フレーバーによって種類別がちがうことがあります。ラクトアイスのほかの商品は、スーパーカップの記事でも紹介しました。
同じクーリッシュでも、種類別がちがうんですね。
そうなんです。パッケージの種類別の欄を見ると分かりますよ。
クーリッシュ バニラ1個の栄養成分と原材料


では、クーリッシュ バニラにはどれくらいの栄養が入っているのでしょうか。ロッテの公式の商品情報で確かめました。
140mlの1個あたり、エネルギー147kcal、脂質6.5g、炭水化物19.9gでした。
数字で見ると、イメージがつかみやすいですね。
はい。中身を1つずつ見ていきましょう。
1個147kcal
| 項目 | 1個(140ml)あたり |
|---|---|
| エネルギー | 147kcal |
| たんぱく質 | 2.3g |
| 脂質 | 6.5g |
| 炭水化物 | 19.9g |
| 食塩相当量 | 0.12g |
いちばん多いのは炭水化物の19.9gです。公式の表示には糖類の内訳はないので、炭水化物の量として見ておきます。
炭水化物がいちばん多いんですね。
はい。甘いアイスなので、自然なことですよ。
原材料は砂糖から
原材料は、砂糖、異性化液糖、乳製品、植物油脂、卵黄、果糖、食物繊維、食塩の順に並んでいます。原材料は多く使っている順に書くので、砂糖がいちばん多い原材料です。


乳製品だけでなく、植物油脂と卵黄でコクを出していることが分かります。卵を使っているので、卵アレルギーの方は気をつけましょう。
卵も入っているとは知りませんでした。
原材料に「卵黄(卵を含む)」と書かれていますよ。
添加物は4つ
添加物は、乳化剤、安定剤(増粘多糖類、セルロース)、香料、アナトー色素です。
乳化剤は油と水をなじませ、安定剤はなめらかさを保つ役目があります。アナトー色素は、色をつけるための着色料です。
それぞれ、役目があるんですね。
はい。飲むアイスのなめらかさを支えているんですよ。
植物性のGreenに替えても、脂質は1.1倍に増える


では、乳製品を使わない商品なら、体に良いのでしょうか。ロッテの「クーリッシュGreen バニラ」と比べました。
Greenバニラは植物性ミルクで作った、乳製品ではないアイスです。比べると、脂質は6.5gから7.3gへ約1.1倍、食塩相当量は約2倍になりました。
植物性のほうが、脂質が多いんですね。
はい。数字を並べて見ていきましょう。
Greenバニラは豆乳などで作る
Greenバニラの原材料は、砂糖、豆乳、植物油脂、ぶどう糖、粉あめ、果糖、エンドウたんぱくなどです。乳製品は使われていません。
内容量は135mlで、通常のバニラ(140ml)より少し少なめです。コンビニエンスストアでは販売していないとされています。
豆乳や、エンドウ豆のたんぱくを使っているんですね。
そうなんです。乳を使わずに、なめらかさを出しているんですよ。
脂質は7.3g、食塩は0.26g
| 項目 | バニラ(140ml) | Greenバニラ(135ml) |
|---|---|---|
| エネルギー | 147kcal | 143kcal |
| 脂質 | 6.5g | 7.3g |
| たんぱく質 | 2.3g | 1.1g |
| 炭水化物 | 19.9g | 18.3g |
| 食塩相当量 | 0.12g | 0.26g |
内容量はGreenのほうが少ないのに、脂質は7.3gと0.8g多くなっています。100mlあたりに直すと、バニラ約4.6g、Greenバニラ約5.4gです。


食塩相当量も0.12gから0.26gへ約2倍になりました。ただ、どちらも1g未満のわずかな量です。
量は少ないのに、脂質は多いんですね。
はい。乳製品を避けても、脂質が減るとは限らないんですよ。
たんぱく質は半分以下
たんぱく質は、バニラ2.3gに対してGreenバニラ1.1gで、半分以下でした。
エネルギーは147kcalと143kcalで、ほとんど変わりません。植物性を選ぶ理由が、乳製品を避けたいなどのはっきりした目的でなければ、栄養の面で大きな得はなさそうです。
カロリーも、ほとんど同じなんですね。
そうなんです。選ぶときは、目的をはっきりさせるのが大事ですよ。
1日のおやつの目安と比べた食べ方


では、クーリッシュはどれくらいなら食べてよいのでしょうか。農林水産省の「食事バランスガイド」と比べました。
菓子・嗜好飲料は1日200kcal程度が目安です。クーリッシュ バニラ1個147kcalは、その約4分の3に当たります。
1個で、おやつの大半になるんですね。
はい。ほかの味や、食べ方の工夫も見ていきましょう。
おやつの目安は1日200kcal程度
食事バランスガイドでは、菓子・嗜好飲料を「楽しく適度に」とり、1日200kcal程度を目安にするよう示しています。
200kcalの目安として、せんべい3〜4枚、ショートケーキ小1個などが挙げられています。
ショートケーキ小1個と同じくらいが目安なんですね。
そうなんです。楽しみながら、量を決めて食べましょう。
ほかの味のエネルギー
ほかの味は、ベルギーチョコレートが1個134kcal、コーラフロートが1個122kcalです。


どれも1個で1日の目安の半分を超えます。味によって大きな差はないので、好きな味を1個と決めて楽しむのがよさそうです。
味で選んでも、大きくは変わらないんですね。
はい。何を選ぶかより、何個食べるかが大事ですよ。
1日1個までを目安に
クーリッシュを食べた日は、ほかのお菓子や甘い飲み物を控えめにすると、1日200kcal程度の目安に収まりやすくなります。
2個食べると294kcalで、目安を大きく超えます。アイスの選び方については、ジャイアントコーンの記事も参考にしてください。
1日1個なら、目安に収まるんですね。
そのとおりです。量を決めておけば、安心して楽しめますよ。
クーリッシュのラクトアイスのよくある質問


ここまでの内容をふまえて、クーリッシュについて多い疑問にまとめて答えます。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
クーリッシュはラクトアイスですか
ロッテのニュースリリースでは、クーリッシュ バニラとベルギーチョコレートの種類別名称を「ラクトアイス」としています。フレーバーによっては「氷菓」のものもあります。
ラクトアイスとアイスクリームのちがいは何ですか
乳等省令では、アイスクリームは乳固形分15.0%以上(うち乳脂肪分8.0%以上)、ラクトアイスは乳固形分3.0%以上で乳脂肪分の決まりはありません。
クーリッシュ バニラ1個のカロリーはどのくらいですか
ロッテの公式表示では、140mlの1個あたり147kcal、脂質6.5g、炭水化物19.9gです。
植物性ミルクのクーリッシュGreenのほうが体に良いですか
Greenバニラは1個143kcal、脂質7.3gで、通常のバニラより脂質は多くなります。乳製品を避けたいなどの目的がなければ、栄養の面で大きな差はありません。
クーリッシュに添加物は入っていますか
クーリッシュ バニラには、乳化剤、安定剤(増粘多糖類、セルロース)、香料、アナトー色素の4つが使われています。
クーリッシュは1日何個までなら食べられますか
食事バランスガイドでは、菓子・嗜好飲料は1日200kcal程度が目安です。クーリッシュ バニラは1個147kcalなので、1日1個までがひとつの目安になります。
クーリッシュのラクトアイスのまとめ


クーリッシュはラクトアイスで体に悪いのかを、ロッテの公式表示と国の成分規格、農林水産省の食事バランスガイドで確かめてきました。
答えは「クーリッシュ バニラはラクトアイスで、1個147kcal・脂質6.5g。植物性ミルクのGreenに替えても脂質は7.3gに増え、1日1個ならおやつの目安200kcalに収まる」です。
- クーリッシュ バニラの種類別は「ラクトアイス」
- ラクトアイスは乳固形分3.0%以上で、乳脂肪分の決まりはない
- バニラ1個は147kcal、脂質6.5g、炭水化物19.9g
- 植物性のGreenバニラは脂質7.3gで約1.1倍
- おやつの目安は1日200kcal程度
- 1日1個までなら目安に収まる
乳製品を避けて植物性にしても、脂質は減らない。量を決めて楽しむというのが、今回いちばん大事な点でした。
植物性なら安心、と思い込んでいました。
そのとおりです。名前ではなく数字で比べて、量を決めて楽しむ。これがいちばん大きなポイントですよ。
次にクーリッシュを手に取るときは、今日ほかに甘いものを食べたか、思い出してみてください。
植物性と乳脂肪のちがいは、クリームでも比べています。植物性生クリームは体に悪い?の記事もどうぞ。植物性を避けて生クリームにすると、100gあたりのカロリーは約1.1倍でした。


成分ラボでは身近な食品を、国の資料と各社の発表をつき合わせて1つずつ調べています。ほかの記事も、あわせてどうぞ。






本記事の栄養成分と原材料はロッテ公式の商品情報(クーリッシュ バニラ、クーリッシュGreen バニラ、ベルギーチョコレート、コーラフロート)、種類別名称はロッテのニュースリリース(2025年5月)、アイスクリーム類の成分規格は乳及び乳製品の成分規格等に関する命令(乳等省令)、菓子・嗜好飲料の目安は農林水産省「食事バランスガイド」によります(2026年10月25日確認)。倍率と100mlあたりの値は成分ラボの計算です。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。







