サクサクの生地にチョコクリームをはさんだ、アサヒグループ食品のクリーム玄米ブラン。朝ごはん代わりや、小腹がすいたときのおやつにしている方も多いでしょう。
一方で、「添加物がずらりと並んでいて体に悪い」「健康食品のふりをしたお菓子」という声を耳にして、このまま食べ続けていいのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
- 添加物の多さが不安
- ショートニングが気になる
- お菓子と変わらない気がする
- 朝ごはん代わりでいいか迷う
そこで、アサヒグループ食品の公式の成分表示と、文部科学省の食品成分データベースをもとに、玄米ごはんやバナナと同じカロリーで並べてみました。
結果、添加物を避けて玄米ごはんに替えると、カルシウムは約28分の1になることが分かりました。
添加物が少ない玄米のほうが、体にいいと思っていました……。
並んでいる添加物の多くは、カルシウムや鉄、ビタミンを足すためのものなんです。そこを外すと、栄養もいっしょに減ってしまうんですよ。
- 1袋の栄養成分と原材料
- 添加物19種の中身
- 玄米ごはんやバナナとの比較
- 脂質とショートニング
使う数字は、メーカーの公式表示と、国の資料に限りました。今回は、いちばん定番のカカオ味で確かめていきます。
まずは、なぜ「体に悪い」と言われるのかから見ていきましょう。
クリーム玄米ブランが体に悪いと言われる理由


クリーム玄米ブランは、アサヒグループ食品が「栄養調整食品」として売っている、ビスケットタイプの商品です。カルシウムと鉄の栄養機能食品でもあります。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、4つに分かれました。数字で確かめられるものと、イメージが先行しているものが混ざっています。
健康に良さそうな名前なのに、意外です。
名前のイメージと中身のずれが、いちばんの理由のようです。1つずつ見ていきましょう。
添加物が19種類も並んでいる
いちばん多いのが、「原材料の後ろに添加物がずらりと並んでいる」という声です。数えると、「/」の後ろに19種類が書かれていました。
ただし、19種類のうち13種類はビタミンとミネラルです。3章で中身を分けて見ていきます。
添加物が19種類もあると、身構えちゃいます。
そのうち13種類はビタミンとミネラルです。3章で中身を分けて見ましょう。
ショートニングが2番目に多い
原材料は多い順に書くきまりがあり、ショートニングは小麦粉の次、2番目にきています。ショートニングと聞くと、トランス脂肪酸を思い浮かべる方も多いでしょう。
メーカーはこの商品のトランス脂肪酸の量を公表していません。分かる数字で確かめられるのは脂質の量なので、5章でくわしく見ていきます。
ショートニングと聞くと、トランス脂肪酸が気になります。
量は公表されていません。確かめられる脂質の量を5章で見ていきます。
脂質と糖質が多い
1袋(2枚)は174kcalで、脂質8.9g・糖質19gです。小さな2枚のわりに、カロリーはしっかりあります。
計算すると、カロリーの約46%が脂質からきていました。2章で、ほかの食品と比べてみます。
小さな2枚なのに、カロリーはしっかりあるんですね。
ほかの食品と比べると、特徴がよく分かります。2章で比べてみましょう。
名前ほど玄米が入っていない
商品名に「玄米」とありますが、玄米粉は原材料の10番目です。小麦粉やショートニング、砂糖のほうがずっと多く使われています。
「玄米の健康食品」と思って食べると、中身はクリームサンドのビスケットに近いというずれがあります。不安の正体は、このずれにありそうです。
玄米は、原材料の10番目なんですね。
中身はクリームサンドのビスケットに近いんです。そのずれが不安の正体かもしれません。
クリーム玄米ブランの栄養成分と原材料


ここからは、アサヒグループ食品の公式商品情報にある、カカオ味1袋(2枚・36g)の値を見ていきます。1箱には2袋、4枚が入っています。
栄養成分を見ると、1袋でカルシウムと鉄が1日の基準値の約3分の1とれる一方、脂質も多いことが分かりました。


いいところと気になるところが、両方あるんですね。
そうなんです。どちらか片方だけを見ると、評価がずれてしまいます。
1袋2枚の栄養成分
| 1袋(2枚・36g)あたり | クリーム玄米ブラン カカオ |
|---|---|
| エネルギー | 174kcal |
| たんぱく質 | 3.2g |
| 脂質 | 8.9g |
| 炭水化物 | 21.7g |
| (うち糖質) | 19g |
| (うち食物繊維) | 2.7g |
| 食塩相当量 | 0.18g |
| カルシウム | 227mg |
| 鉄 | 2.3mg |
食塩は1袋0.18gと少なめです。成人女性の1日の目標量6.5g未満と比べても、約3%にとどまります。
原材料は小麦粉とショートニングが中心
| 区分 | 公式サイトの表示 |
|---|---|
| 原材料(「/」の前) | 小麦粉(国内製造)、ショートニング、砂糖、オールブラン(小麦外皮、砂糖、その他)、ココアパウダー、デキストリン、ぶどう糖、チョコレート、全卵、玄米粉、カカオマス、ブランフレーク、果糖ぶどう糖液糖、コーンフレーク、準チョコレート、大豆たん白、全粉乳、食塩、シナモン末 |
| 添加物(「/」の後ろ) | 卵殻Ca、トレハロース、セルロース、炭酸Mg、乳化剤、ピロリン酸第二鉄、香料、酸化防止剤(V.E)、ナイアシン、V.E、パントテン酸Ca、V.B2、V.A、V.B1、V.B6、葉酸、酸味料、V.D、V.B12 |
ブランは小麦の外皮のことで、オールブランやブランフレークとして入っています。食物繊維の多くはこのブランからきているのでしょう。
小麦・卵・乳成分・大豆が使われているので、これらのアレルギーがある人は食べられません。
カロリーの約46%が脂質
脂質1gは9kcalで計算します。8.9g×9kcalで約80kcal、つまり174kcalの約46%が脂質です。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、食事全体の脂質の割合の目標を20〜30%としています。クリーム玄米ブランは、それだけで食事にするには脂質が多い食品と言えます。


クリーム玄米ブランの添加物19種


次は、不安の声がいちばん多い添加物です。19種類を役割ごとに分けると、2つのグループになりました。
結果、13種類はカルシウム・鉄・ビタミンを足すためのもので、保存料・着色料・甘味料は使われていませんでした。


V.AとかV.Dも、添加物として数えられているんですね。
はい。ビタミンも、食品に足すときは添加物として表示するきまりになっているんですよ。
13種はビタミンとミネラル
卵殻Caはカルシウム、炭酸Mgはマグネシウム、ピロリン酸第二鉄は鉄を足すためのものです。V.A・V.B1・V.B2・V.B6・V.B12・V.D・V.E・ナイアシン・パントテン酸Ca・葉酸は、すべてビタミンの仲間です。
公式サイトでも、ビタミン10種とカルシウム・鉄を手軽にとれることを商品の特長としています。表示が長いのは、栄養をたくさん足しているからなのです。


残り6種の役割
残りの6種類は、トレハロース(しっとり感を保つ糖)、セルロース(植物の繊維)、乳化剤(油と水をなじませる)、香料、酸化防止剤(V.E)、酸味料です。
どれも国が使用を認めた添加物で、ビスケットやチョコレート菓子に広く使われています。この商品だけが特別に多く使っているものではありません。
残りの添加物も、ビスケットによく使われるものなんですね。
どれも国が使用を認めたもので、この商品だけが特別ではありません。
保存料・着色料・甘味料は不使用
添加物の中でとくに気にする人が多い、保存料・合成着色料・人工甘味料は、カカオ味の表示にはありませんでした。チョコの色は、ココアパウダーやカカオマスによるものです。
「添加物が19種類」という数だけを見ると多く感じますが、中身の3分の2は栄養素です。数ではなく、何のための添加物かを見るのが大切でしょう。
チョコの色は、ココアやカカオの色なんですね。
はい。数ではなく、何のための添加物かを見るのが大切です。
玄米ごはんやバナナとの比較


「添加物が気になるなら、ふつうの玄米ごはんやバナナを食べればいい」と考える人もいるでしょう。
そこで、文部科学省の食品成分データベースをもとに、同じ174kcal分で比べてみます。結果、カルシウムは玄米ごはんの約28倍でした。


28倍も差があるなんて、思いませんでした。
ごはんやバナナには、カルシウムがもともと少ないんです。クリーム玄米ブランは、そこを足して作っているんですよ。
同じ174kcalで並べた栄養
| 174kcalあたり | カルシウム | 鉄 | 食物繊維 | 脂質 |
|---|---|---|---|---|
| クリーム玄米ブラン 1袋 | 227mg | 2.3mg | 2.7g | 8.9g |
| 玄米ごはん 約114g | 8mg | 0.7mg | 1.6g | 1.1g |
| 白ごはん 約112g | 3mg | 0.1mg | 1.7g | 0.3g |
| バナナ 約187g | 11mg | 0.6mg | 2.1g | 0.4g |
| クッキー 約34g | 7mg | 0.2mg | 0.5g | 9.4g |
カルシウムだけでなく、鉄も玄米ごはんの約3倍、食物繊維も約1.7倍ありました。クッキーと比べると、脂質はほぼ同じでもカルシウムは約33倍です。
カルシウムと鉄は不足しやすい栄養素
カルシウムの1日の基準値は680mg、鉄は6.8mgです(消費者庁の栄養素等表示基準値)。クリーム玄米ブラン1袋で、どちらも約3分の1をとれる計算になります。
カルシウムと鉄は、日本人、とくに若い女性に不足しがちな栄養素です。牛乳や小魚、レバーが苦手な人には、手軽に補える選択肢の1つになります。
1袋で、カルシウムと鉄の1日分の3分の1がとれるんですね。
牛乳や小魚が苦手な人には、手軽に補える選択肢になります。
不安どおりに替えると損をする
「添加物は体に悪い」と考えて、クリーム玄米ブランを玄米ごはんやバナナに替えたとしましょう。
脂質は大きく減りますが、カルシウムは約28分の1、鉄は約3分の1になります。添加物を避けることで、足していた栄養までまとめて手放してしまうのです。もちろん、ほかの食事で牛乳や小魚をとっているなら、無理にクリーム玄米ブランで補う必要はありません。


クリーム玄米ブランの脂質とショートニング


では、クリーム玄米ブランで本当に気をつけたいのは何でしょうか。答えは、添加物ではなく脂質の多さです。
カロリーに占める脂質の割合を比べると、クッキーとほとんど変わりませんでした。


健康食品っぽいのに、クッキーと同じくらいなんですね。
はい。栄養は足してありますが、脂質の面ではお菓子と同じように考えたほうがいいんです。
脂質の割合はクッキー並み
クリーム玄米ブランの脂質の割合は約46%で、文部科学省のデータのクッキー(ソフトビスケット)は約49%でした。玄米ごはんは約6%です。
サクサクの食感とクリームを出すために、ショートニングがたくさん使われているためです。主食の代わりに毎食食べるのは、脂質のとりすぎにつながります。


トランス脂肪酸は公表されていない
ショートニングには、作る過程でトランス脂肪酸ができることがあります。ただ、アサヒグループ食品はこの商品のトランス脂肪酸の量を公表していません。
農林水産省によると、日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量は総エネルギーの0.5%未満で、WHOの目標の1%未満を下回っています。1袋で急に心配な量になるとは考えにくいものの、気になる人は1日に何袋も食べないのが安心です。
トランス脂肪酸の量は、分からないんですね。
日本人の平均はWHOの目標を下回っています。1袋で急に心配な量になるとは考えにくいです。
間食なら1日1袋が目安
農林水産省の「食事バランスガイド」では、お菓子や甘い飲み物は1日200kcal程度を目安にしています。クリーム玄米ブラン1袋(174kcal)は、ちょうどこの範囲です。
おやつにするなら1日1袋(2枚)までにして、ほかのお菓子と重ねないのがおすすめです。朝ごはんにするなら、牛乳やゆで卵をそえると、少ないたんぱく質も補えます。
おやつなら、1日1袋がちょうどいいんですね。
朝ごはんにするなら、牛乳やゆで卵をそえるとバランスがよくなります。
クリーム玄米ブランのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、クリーム玄米ブランについて多い疑問にまとめて答えます。
いずれもメーカーの公式表示と、国の資料にもとづいた回答です。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
クリーム玄米ブランは体に悪いですか
1袋(2枚)174kcalで、カルシウムと鉄が1日の基準値の約3分の1とれます。添加物19種のうち13種はビタミンとミネラルでした。
1日1袋ほどなら体に悪いものではありません。気をつけたいのは脂質の割合で、約46%とクッキー並みです。
添加物が多いのは危険ではないですか
19種類のうち13種類は、カルシウム・鉄・マグネシウム・ビタミンを足すためのものです。残りの6種類も、国が使用を認めた添加物でした。
保存料・着色料・甘味料は使われていません。数の多さは、栄養を足していることの裏返しと言えます。
ダイエット中に食べても大丈夫ですか
1袋174kcalは、白ごはん茶碗1杯(150g・234kcal)の約7割です。ただし脂質が8.9gあり、ごはんより腹持ちのわりにカロリーが高めです。
ダイエット中なら、間食として1日1袋までにして、食事の代わりにはしないほうがよいでしょう。
朝ごはん代わりにしてもいいですか
忙しい朝に何も食べないよりは、カルシウムや鉄、ビタミンをとれる点でおすすめできます。
ただし、たんぱく質は1袋3.2gと少なめです。牛乳やヨーグルト、ゆで卵をいっしょにとると、栄養のバランスがよくなります。
子どもに食べさせてもいいですか
1袋の食塩は0.18gと少なく、塩分の面では心配いりません。おやつとして1袋なら、量としても無理のない範囲です。
ただし栄養機能食品なので、ほかにもビタミン入りのお菓子や飲み物をとっている場合は、重ねすぎないようにしましょう。
便秘に効きますか
1袋の食物繊維は2.7gで、同じカロリーの玄米ごはんの約1.7倍です。ただし、便秘に効くとうたっている商品ではありません。
食物繊維の1日の目標量は、成人で18〜22g以上です。クリーム玄米ブランだけに頼らず、野菜や海藻、豆もあわせてとりましょう。
ほかの味でも成分は同じですか
味によって少しずつ違います。たとえばブルーベリー味は4枚で176kcal・脂質9.4g、鉄は3.4mgでした。
カルシウムと鉄を足した栄養機能食品である点は、どの味も共通です。気になる味は、公式サイトの栄養成分表示で確かめてください。
クリーム玄米ブランは体に悪いかのまとめ


クリーム玄米ブランは体に悪いのかを、アサヒグループ食品の公式表示と国の資料で確かめてきました。
答えは「添加物の多くは栄養を足すためのもの。気をつけたいのは、クッキー並みの脂質の割合」です。
- 1袋174kcal・脂質8.9g
- 添加物19種のうち13種は栄養素
- 保存料・着色料・甘味料は不使用
- カルシウムは玄米ごはんの約28倍
- 脂質の割合はクッキー並み
- 間食なら1日1袋まで
添加物を避けて玄米ごはんに替えると、カルシウムは約28分の1になるというのが、今回いちばんの発見でした。
添加物の数より、何のための添加物かを見ればいいんですね。
そのとおりです。そして食べるなら1日1袋、食事の代わりにはしない。これだけ覚えておいてください。
次にお菓子や栄養食品を選ぶときは、原材料の「/」の後ろに何が書かれているか、1つずつ見てみてください。
同じ朝食シリアルでは、シスコーンの記事もあります。添加物を避けてプレーンにすると、カルシウムは1食120mgから7mgへ約17分の1になりました。


成分ラボでは身近な食品を、メーカーの公式表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。
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本記事のクリーム玄米ブラン カカオの栄養成分・原材料は、アサヒグループ食品の公式商品情報の1袋(2枚・36g)あたりの値です(2026年10月5日確認)。比較に使った食品の値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を174kcalに換算したもの、カルシウムと鉄の基準値は消費者庁「栄養素等表示基準値」、脂質の目標量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、お菓子の目安は農林水産省「食事バランスガイド」によります。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。持病のある方や治療中の方、食物アレルギーのある方は、医師の指示を優先してください。








