【比較】タフグミは体に悪い?糖質73.9gと添加物7つを検証

タフグミは体に悪いのかを糖質と添加物から検証する記事のアイキャッチ画像

固くて噛みごたえのあるグミといえば、カバヤのタフグミ。

仕事や勉強のおともに気づけば常備している方も多いはずですが、「体に悪い」という評判を見て手が止まったのではないでしょうか。

検索すると糖質と人工甘味料の2つに強い言葉が並びます。

パッケージが大きいので、つい1袋あけちゃうんです。

そこが今回のいちばんの問題点です。中身より袋のサイズでした。

タフグミでこんなお悩みありませんか
  • 糖質が多そうで太らないか心配
  • 人工甘味料のスクラロースが気になる
  • 着色料が4つも入っているのが不安
  • 食べるとお腹がゆるくなる気がする

そこで、公式の栄養成分を他のグミと並べ、添加物は公的機関の評価を1つずつ確かめました。

結果は、評判とは少しずれたところに答えがありました。

同じ100gで比べると、タフグミはむしろ軽いほうです。問題は中身ではなく、1袋が100gと大きいことでした。

タフグミと果汁グミとピュレグミを同じ100gに揃えてエネルギーと炭水化物を比べた棒グラフ

えっ、タフグミのほうが軽いんですか。

ええ。ただし油断はできません。次の図で逆転します。

この記事で確かめること
  • 糖質73.9gは他のグミと比べて多いのか
  • スクラロースは本当に危ないのか
  • 着色料4つはどこから来ているのか
  • お腹がゆるくなるのはどれくらいの量からか

使う数字は、カバヤ食品・明治・カンロの公式表示と、WHO(世界保健機関)および消費者庁の資料です。

読み終わるころには、買うのをやめるべきか食べ方を変えるべきかが判断できます。

まずは、なぜ「体に悪い」と言われるのかからです。

目次

タフグミが体に悪いと言われる理由

気にすべきなのは成分より1袋の量だと伝えるセイジとナナのバナー

タフグミはカバヤ食品が販売する、硬い食感を売りにしたグミです。

コーラ・ソーダ・エナジードリンクの3種が入った1袋100gのアソートで、噛みごたえの強さが他のグミとはっきり違います。

「体に悪い」と言われる理由をたどると4つに分かれ、根拠の強さはそれぞれ違いました。

4つ全部が同じくらい危ないわけではないんですね。

ええ。本当に効くのは1つ目だけです。

糖質73.9gという数字

いちばん強い根拠がこれです。1袋100gあたりの炭水化物は73.9gと表示されています。

WHOが示す遊離糖類の目安は1日50g未満なので、1袋食べると数字の上では超えます。

  • 太るのではないか
  • 血糖値が急に上がるのではないか
  • 子どもに食べさせすぎていないか
  • 毎日食べると何か起こるのではないか

この心配は数字の裏づけがある正しい反応です。ただし「タフグミだから多い」のかどうかは、他のグミと並べないと分かりません。

比べると意外な結果が出ます。2章でまとめて扱います。

人工甘味料スクラロース

2つ目は甘味料(スクラロース)です。

人工甘味料と聞くだけで避けたくなる方が多く、発がん性の噂も繰り返し目にします。

ここは事実と評判のずれが最も大きいところでした。日本人が実際にとっている量が公的な調査で出ています。

数字で出ているんですか。

上限との比が0.11%です。4章で図にします。

着色料4つへの不安

3つ目は着色料です。原材料にはカラメル・紅花黄・クチナシ・パプリカ色素の4つが並びます。

数だけ見ると多く感じるものの、名前をひとつずつたどると印象はかなり変わりました。

4つとも由来が分かっているもので、赤色◯号のような合成タール色素は1つも入っていません。

「着色料」でひとまとめにしない。これだけで不安はかなり減ります。

お腹がゆるくなる噂

4つ目は、食べるとお腹がゆるくなるという話です。

これは気のせいではありません。原材料のソルビトールと還元パラチノースが糖アルコールで、量によっては実際に起こります。

ただし体重あたりの目安が公表されているので、どれくらいから起こるのかは計算できます。

じゃあ量さえ守れば大丈夫ってことですか。

そうです。6章で体重別の目安を出します。

他のグミとの糖質比較

同じ100gで比べるとタフグミが3つの中で一番軽いと伝えるバナー

タフグミの炭水化物73.9gという数字は、それだけ見ても多いのか少ないのか判断できません。

グミという菓子がもともと糖の塊なのか、タフグミだけが突出しているのか。ここを分けないと答えになりません。

そこで、売り場でよく並ぶ明治の果汁グミとカンロのピュレグミを相手に、公式表示の数字だけで比べました。

同じ土俵で比べられるんですね。

ただし、比べ方を2通りやると結論がひっくり返ります。

1袋100gのカロリーと数値

まずはカバヤ公式の表示をそのまま書き出しました。

項目1袋(100g)あたり
エネルギー319kcal
たんぱく質8.6g
脂質0.4g
炭水化物73.9g
食塩相当量0.12g
出典:カバヤ食品公式サイトの栄養成分表示
項目1袋100g
エネルギー319kcal
たんぱく質8.6g
脂質0.4g
炭水化物73.9g
食塩相当量0.12g
出典:カバヤ食品公式サイト

目を引くのは脂質の0.4gでした。菓子としては極端に少ない部類で、これが7章の答えになります。

たんぱく質8.6gも、グミとしては多めの数字でした。

100gに揃えた結果

果汁グミは1袋54g、ピュレグミは1粒3.5gで表示されているため、どちらも100gに換算しました。

100gあたりタフグミ果汁グミ
ぶどう
ピュレグミ
グレープ
エネルギー319kcal331kcal343kcal
たんぱく質8.6g6.1g4.3g
脂質0.4g0g0g
炭水化物73.9g76.7g81.1g
出典:カバヤ食品・明治・カンロの公式表示から換算
100gあたりタフグミ果汁グミピュレグミ
エネルギー319kcal331kcal343kcal
たんぱく質8.6g6.1g4.3g
炭水化物73.9g76.7g81.1g
出典:各社公式表示から換算

同じ重さなら、タフグミはカロリーも炭水化物もいちばん少なめでした。

じゃあタフグミを選んだほうがいいってことですか。

そう言いたいところですが、実際に口に入る量は別の話です。

1袋で比べると逆転

3つの商品は袋のサイズが違います。タフグミだけが100gで、他の2つは54gと56gです。

実際に1袋あけたときの量で並べ直すと、結果が入れ替わります。

タフグミ1袋100gが果汁グミ54gとピュレグミ56gの1.7〜1.8倍のカロリーになることを示した図
1袋内容量エネルギー炭水化物
タフグミ100g319kcal73.9g
果汁グミ ぶどう54g179kcal41.4g
ピュレグミ グレープ56g192kcal45.4g
ピュレグミの炭水化物は1粒2.84g×16粒として計算
1袋内容量エネルギー
タフグミ100g319kcal
果汁グミ54g179kcal
ピュレグミ56g192kcal
1袋まるごとで比べた場合

1袋あたりでは、タフグミは他の約1.7〜1.8倍になります。

中身が濃いのではなく、袋が大きい。これが今回の答えです。

グミという菓子の性格

3つを並べて分かったことがもう1つあります。

炭水化物は100gあたり73.9〜81.1gで、どれも7割以上が糖です。差は最大でも7gほどしかありません。

比べて分かった3つ
  • グミはどの商品も7割以上が糖という点で共通している
  • タフグミだけが突出して糖質が多いという事実はない
  • 差が出るのは中身ではなく1袋の大きさ
  • だから「どれを選ぶか」より「どれだけ食べるか」が効く

「タフグミは体に悪い」という言い方は、この時点で成り立たなくなります。悪いとすればグミ全体の話です。

商品を変えても意味がないんですね。

量を変えないかぎり、同じです。

糖質73.9gの本当の重さ

1袋分の炭水化物がWHOの目安を超えると伝えるバナー

他のグミと比べれば突出していない。それでも73.9gという数字そのものは小さくありません。

1日にとってよい糖の量と並べたとき、1袋がどれくらいの位置にあるのかをはっきりさせます。

ここは今回の記事でいちばん厳しい数字が出るところです。ごまかさずに見ていきます。

やっぱり多いんですね。

多いです。ただし読み方に注意点が1つあります。

WHOの1日50gとの比較

WHOの「Healthy diet」では、遊離糖類を総エネルギーの10%未満に抑えるよう示されています。

成人2,000kcalなら1日50gにあたり、5%(25g)以下ならさらに望ましいとされています。

タフグミ1袋の炭水化物73.9gがWHOの1日の目安50gを超えることを示した図

タフグミ1袋の炭水化物73.9gは、この50gを23.9g超える計算になります。

超えた分は、タフグミのおよそ3分の1袋ぶんです。

炭水化物と遊離糖類の違い

ただし、ここには注意点があります。表示の「炭水化物」とWHOのいう「遊離糖類」は同じものではありません。

タフグミには還元パラチノースとソルビトールという糖アルコールが入っており、これらは炭水化物に数えられる一方で遊離糖類には入りません。

正確に言うと

炭水化物73.9gのうち、どこまでが遊離糖類にあたるかは公表されていません。ただし原材料の1番目が水飴、2番目が砂糖なので、大部分がそれにあたると考えられます。「1袋で50gを確実に超える」とまでは言い切れませんが、超える可能性が高い量であることは確かです。

競合の記事では「炭水化物73.9g=ほとんど糖質」と単純化されていますが、実際はここまで慎重に読む必要があります。

1回に食べる量の決め方

では、どうすればよいのか。答えは単純で、1袋を一度にあけないことです。

公式の数値を割るだけで、1回分の目安が出せます。

1回に食べる量エネルギー炭水化物
1袋まるごと(100g)319kcal73.9g
半分(50g)160kcal37.0g
1/3(33g)105kcal24.4g
1/5(20g)64kcal14.8g
カバヤ食品の公式表示を等分して計算
量エネルギー炭水化物
1袋(100g)319kcal73.9g
半分(50g)160kcal37.0g
1/3(33g)105kcal24.4g
1/5(20g)64kcal14.8g
公式表示を等分して計算

1/3にすれば24.4gで、WHOがより望ましいとする25g以内に収まります。

3回に分ければいいんですね。

袋ごと机に置かない。これがいちばん効きます。

噛みごたえという設計

タフグミには、量を抑えるうえで有利な特徴があります。硬さです。

噛む回数が増えるぶん、1粒あたりに時間がかかります。やわらかいグミのように次々と口に入りにくいという性質です。

この特徴を生かすなら、小皿に出して食べるほうが袋から直接つまむより減りやすくなります。

硬さは売り文句であると同時に、歯止めにもなります。

スクラロースの評価

スクラロースの実際の摂取量が上限の0.11%だと伝えるバナー

タフグミに使われている甘味料はスクラロース1種類です。

人工甘味料は不安の的になりやすく、発がん性の噂も繰り返し流れます。ただ、この成分については国際機関の評価と日本人の実際の摂取量の両方が公表されています。

噂ではなく、その2つの数字で判断します。

実際にどれくらいとっているかまで分かるんですか。

毎年調べています。見ると拍子抜けするはずです。

JECFAが決めたADI

スクラロースは、FAO(国連食糧農業機関)とWHOの合同専門家会議であるJECFAが評価しています。

ラットの長期試験で得られた無毒性量1,500mg/kg体重に安全係数100をあてはめ、ADI(1日摂取許容量)は0〜15mg/kg体重/日と設定されました。

日本でも平成11年に食品添加物として指定され、同じADIが使われています(日本食品化学研究振興財団の一覧)。

安全係数100とは、動物で影響が出なかった量をさらに100分の1にするという意味です。

日本人の実際の摂取量

では、日本人は実際にどれだけとっているのか。

消費者庁の令和6年度 マーケットバスケット方式による甘味料の摂取量調査では、スクラロースの推定一日摂取量は0.98mg/人/日でした。

この調査は、実際に売られている食品を買い集めて分析する方法で行われています。

スクラロースの1日の上限882mgに対して実際の摂取量が0.98mgであることを示した図

対ADI比0.11%の意味

同じ調査で使われている20歳以上の平均体重は58.8kgです。

15mg×58.8kgで、1日の上限は882mgになります。実際の摂取は0.98mgですから、上限の約900分の1という関係です。

項目数値
ADI(上限)0〜15mg/kg体重/日
平均体重58.8kgでの上限882mg/日
日本人の実際の摂取量0.98mg/人/日
対ADI比0.11%
出典:消費者庁 令和6年度マーケットバスケット方式による甘味料の摂取量調査
項目数値
1日の上限882mg
実際の摂取0.98mg
対ADI比0.11%
出典:消費者庁の令和6年度調査

報告書には「ADIが設定されている甘味料の推定摂取量は、いずれもADIを大きく下回っていた」と書かれています。

900分の1なら、気にする意味がないですね。

タフグミを何袋食べても、この差は埋まりません。

発がん性の噂の出どころ

それでも「スクラロースは発がん性がある」という情報は消えません。

この種の話は、動物に人間ではありえない量を与えた実験や、査読前の研究が独り歩きして広まる形がほとんどです。

判断の材料にすべきなのは、次の2つだけです。

  • 複数の試験をまとめて評価した国際機関の結論(JECFA)
  • 実際にどれだけとっているかを調べた公的な摂取量調査(消費者庁)

この記事で使った数字は、どちらもここから取っています。

「危険と言っている人がいる」は、根拠ではありません。

着色料4つの正体

着色料4つの由来が植物と糖だけだと伝えるバナー

原材料には着色料が4つ並びます。カラメル、紅花黄、クチナシ、パプリカ色素です。

数だけ見ると多く感じますが、着色料は大きく2種類に分かれます。石油から合成するタール色素と、植物などから取り出す色素です。

タフグミに入っている4つが、どちらなのかを見ていきます。

タフグミの着色料4つがすべて植物や糖に由来し合成タール色素がゼロであることを示した図

そんな区別があるんですね。

ここを知ると、裏面の読み方が変わります。

カラメル色素

1つ目のカラメルは、糖類を加熱して作る褐色の色素です。

プリンのカラメルソースや、しょうゆ・ソース・コーラの色も同じ系統になります。

家庭で砂糖を焦がしても同じものができるという意味で、もっとも身近な着色料です。

コーラ味の色はこれで付けています。

紅花黄色素

2つ目の紅花黄は、ベニバナの花から取り出す黄色の色素です。

ベニバナは古くから染料や食用油の原料として使われてきた植物で、口紅の語源になったという説もあります。

合成品ではなく、植物由来の既存添加物にあたります。

ベニバナの花の黄色なんですね。

合成品ではなく、植物由来の既存添加物です。

クチナシ色素

3つ目のクチナシは、クチナシの果実から取り出す色素です。

栗きんとんやたくあんの黄色に使われているもので、和食にも広く使われてきました。

抽出の仕方で黄色・青色・赤色と色を変えられるため、菓子の色づけによく登場します。

おせちの栗きんとんの色ですか。

同じです。昔から食べているものですよ。

パプリカ色素

4つ目のパプリカ色素は、その名のとおりパプリカの果実から取り出す赤橙色の色素です。

ドレッシングや水産練り製品の色づけにも使われています。

全部どこから来たか分かるものなんですね。

この4つを並べると、石油由来の合成タール色素は1つも使われていないことが分かります。

着色料の数だけを見て身構える必要はありませんでした。

残る添加物3つの役割

添加物は保存料ではなく味と食感のために使われていると伝えるバナー

着色料と甘味料を除くと、残る添加物はソルビトール・酸味料・ゲル化剤・香料・光沢剤です。

原材料表示のスラッシュより後ろに並ぶのが添加物で、タフグミでは全部で7つになります。

名前だけでは何をしているか分からないので、役割と評価を確かめます。

7つは多いほうなんでしょうか。

菓子としては普通です。中身を見れば判断できます。

ソルビトールと還元パラチノース

この2つは糖アルコールと呼ばれる甘味成分です。

還元パラチノースはスラッシュの前にあるので食品、ソルビトールは後ろなので添加物という扱いになります。

名前表示上の区分はたらき
還元パラチノース食品砂糖より吸収されにくい甘み
ソルビトール添加物甘みと保湿・乾燥を防ぐ
スクラロース添加物(甘味料)砂糖の代わりの甘み
出典:カバヤ食品の原材料名と東京都保健医療局の食品安全FAQ
名前区分
還元パラチノース食品
ソルビトール添加物
スクラロース甘味料
表示上の区分

糖アルコールは砂糖の代わりに甘みを出しつつ、エネルギーになりにくい性質があります。

お腹がゆるくなる量の目安

その一方で、糖アルコールには一度に多くとるとお腹がゆるくなる性質があります。

小腸で吸収されにくく大腸まで届くため、浸透圧で腸に水分が引き込まれるからです。

東京都保健医療局の食品安全FAQには、緩下作用が出ない一度の量が体重1kgあたりで示されています。

体重男性(0.15g/kg)女性(0.3g/kg)
40kg6.0g12.0g
50kg7.5g15.0g
60kg9.0g18.0g
70kg10.5g21.0g
ソルビトールの最大無作用量から計算。出典:東京都保健医療局 食品安全FAQ
体重男性女性
40kg6.0g12.0g
50kg7.5g15.0g
60kg9.0g18.0g
70kg10.5g21.0g
ソルビトールの最大無作用量から計算

タフグミにソルビトールが何g入っているかは公表されていません。ただし原材料の並びでは添加物の1番目です。

同じFAQには病原性のあるものではなく、長期的に続くものでもありませんとも書かれています。

体質もありますよね。

個人差が大きい部分です。心配なら半袋までにしてください。

ゲル化剤と酸味料

ゲル化剤(増粘多糖類)は、グミの弾力を作る役割です。

原材料のゼラチンだけでは出せない食感を、植物由来の多糖類で補っています。タフグミの硬さはここで作られています。

酸味料はクエン酸などで、甘さだけでは単調になる味を締めるために使われます。コーラ味やソーダ味の後味はこれによるものです。

どちらも味と食感をつくる材料で、日持ちのために入れているわけではありません。

光沢剤と香料

光沢剤は表面のつやを出し、粒どうしがくっつくのを防ぎます。カルナウバロウなど、植物のろうが使われるのが一般的です。

香料はコーラ・ソーダ・エナジードリンクの香りを作る部分で、一括名で表示できる14種類のひとつにあたります。

この読み方はマルシンハンバーグの記事でも扱っているので、表示の仕組みが気になる方はそちらもどうぞ。

光沢剤は、粒どうしがくっつかないようにする役目もあるんですね。

植物のろうが使われるのが一般的です。

トランス脂肪酸という誤解

1袋分の脂質は0.4gで心配する量ではないと伝えるバナー

タフグミの原材料には植物油脂が入っています。

この4文字から「トランス脂肪酸が入っているのでは」と心配する記事を見かけますが、これは数字を見れば簡単に確かめられます。

結論から言うと、量として成立しない心配でした。

油が入っていると聞くと身構えます。

では、どれだけ入っているか見てみましょう。

脂質0.4gという数字

カバヤ公式の表示では、タフグミ1袋100gの脂質は0.4gです。

先ほどの比較表でも、果汁グミとピュレグミは0gでしたから、菓子としてはもともと脂質がほとんどない部類にあたります。

1袋まるごと食べても脂質は0.4gしかありません。

1袋食べても、脂質は0.4gしかないんですね。

グミはもともと脂質がほとんどないお菓子です。気にするなら糖質のほうです。

WHOの目標1日2g

トランス脂肪酸についてWHOが示している目標は、総エネルギーの1%未満です。

農林水産省は、日本人の平均摂取エネルギー約1,900kcalなら1日約2gにあたるとしています。

項目数値
トランス脂肪酸の目標(WHO)1日 約2g
日本人の平均摂取量1日 0.92〜0.96g
タフグミ1袋の脂質(全体)0.4g
出典:農林水産省「トランス脂肪酸に関する情報」/カバヤ食品の公式表示
項目数値
目標(WHO)1日 約2g
日本人の平均0.92〜0.96g
タフグミ1袋の脂質0.4g
出典:農林水産省/カバヤ食品

仮に0.4gがすべてトランス脂肪酸だったとしても、目標の2gには届きません。

実際にはその一部ですから、さらに小さい話になります。

植物油脂が入っている理由

では、なぜ油脂が入っているのか。

グミの表面がくっつかないようにするためと、口に入れたときのなめらかさを出すためです。

果汁グミにも「食用油脂」が同じ目的で入っており、グミという菓子では一般的な材料でした。

油脂は、くっつき防止となめらかさのためなんですね。

果汁グミにも同じ目的で入っている、一般的な材料です。

数字で確かめる習慣

この章で見たことは、トランス脂肪酸そのものより読み方の話です。

心配を数字にする3ステップ
  • 心配な成分が1袋に何g入っているかを表示で見る
  • 1日の目標量や上限がいくつかを公的資料で探す
  • 2つを割り算して、何%にあたるかを出す

この3つをやると、名前だけで不安になっていた成分のほとんどは量の話に変わります。

名前じゃなくて量なんですね。

成分ラボで毎回やっているのは、これだけです。

タフグミのよくある質問

太るか歯は子どもはなど6つの疑問に回答すると伝えるバナー

ここまでで数字の話は終わりです。最後に、買うときや食べるときに迷いやすい点をまとめました。

どれも公式の表示と公的な資料の範囲で答えています。

持病があって食事制限を受けている場合は、必ず主治医や管理栄養士の指示を優先してください。

タフグミ1袋のカロリーはどれくらいですか

1袋100gで319kcalです。同じ重さなら果汁グミ(331kcal)より少なめです。

ただし袋が大きいため、1袋で比べると果汁グミ1袋(179kcal)の約1.8倍になります。

毎日食べても大丈夫ですか

量を決めていれば、毎日でも大きな問題が起きる根拠は見当たりません。問題になるのは1袋をまるごと食べる習慣のほうです。

1袋100gの炭水化物73.9gは、WHOが示す遊離糖類の目安50gを上回る量です。1/3の33gなら24.4gに収まります。

毎日食べるなら、袋のまま机に置かず、小皿に分けてから食べる形をおすすめします。

子どもに食べさせても平気ですか

添加物7つはいずれも公的機関の評価を受けており、子どもだから避けるべきという根拠は見当たりません。

注意が必要なのは量です。WHOは子どもについても遊離糖類を総エネルギーの10%未満、できれば5%未満としています。体の小さい子どもほど1袋の重みは大きくなります。

また糖アルコールの影響も体重が軽いほど出やすくなります。体重40kgなら、ソルビトールの目安は男児で6.0gです。少量ずつ与えるのが確実です。

タフグミを食べると太りますか

1袋319kcalは、1日2,000kcalの人にとって約16%にあたります。これを毎日追加すれば増えていく計算です。

ただし同じ100gで比べると、タフグミは果汁グミやピュレグミより低い数字でした。商品を替えても太りやすさはほとんど変わりません。

効くのは量のほうです。1/3袋の105kcalなら、同じ満足感でカロリーは3分の1になります。

歯には悪くないですか

主原料は水飴と砂糖なので、虫歯のリスクはあります。とくにタフグミは噛む時間が長いぶん、糖が歯に触れている時間も長くなります。

一方で、還元パラチノースやソルビトールなどの糖アルコールは虫歯の原因になりにくい性質を持っています。

食べたあとに水を飲む、歯みがきをするという基本の対処が確実です。だらだらと長時間食べ続けるのは避けてください。

食べるとお腹がゆるくなるのですが

糖アルコールの働きによるもので、体質によって起こります。東京都保健医療局の資料には「病原性のあるものではなく、長期的に続くものでもありません」と書かれています。

ソルビトールの目安は体重1kgあたり男性0.15g・女性0.3gです。体重60kgの男性なら9gが一度の目安になります。

一度に食べる量を半分にして様子を見てください。それでも起こるなら、糖アルコールに敏感な体質だと考えられます。

妊娠中でも食べられますか

スクラロースを含む甘味料は、妊娠中に避けるべきものとしては挙げられていません。日本人の実際の摂取量は上限の0.11%です。

むしろ気をつけたいのは糖質とカロリーのほうです。妊娠中は体重管理の指導を受けることが多く、1袋319kcalは無視できない量になります。

主治医から体重や血糖の指示を受けている場合は、その指示を優先してください。

タフグミについてのまとめ

今日からできるのは小皿に3分の1だけ出すことだと伝えるまとめのバナー

タフグミが体に悪いのかを、公式の表示と公的な資料で確かめてきました。

答えは「商品の問題ではなく、袋の大きさの問題」でした。

この記事のポイント
  • 1袋100gは319kcal・炭水化物73.9g・脂質0.4g
  • 同じ100gなら果汁グミ331kcal・ピュレグミ343kcalより低い
  • ただし1袋では他の約1.7〜1.8倍。袋が倍近く大きいため
  • スクラロースの摂取量は上限の0.11%。約900分の1
  • 着色料4つはすべて植物や糖が由来。合成タール色素はゼロ
  • 脂質は0.4gしかなく、トランス脂肪酸の心配は量として成立しない

「タフグミだから体に悪い」という判断は、この商品については当てはまりませんでした。

ただし1袋の炭水化物73.9gがWHOの目安50gを超えることは事実です。ここだけは譲れません。

替えるんじゃなくて、分ければいいんですね。

袋ごと手に持たない。それだけで数字は3分の1になります。

次にタフグミを買ったら、封を開ける前に小皿に3分の1だけ出してみてください。105kcal・炭水化物24.4gで、WHOがより望ましいとする25g以内に収まります。

ソルビットや甘味料をもう一度たどったのが蒲焼さん太郎の添加物4つです。甘草のグリチルリチン酸だけは副作用の仕組みがあり、そこは正直に書きました。

スクラロース以外の甘味料はぐんぐんグルトのアスパルテームとアセスルファムKで調べています。どちらも実際の摂取量は上限の0.1%前後でした。

スクラロースとカラメル色素はカレーメシの添加物にも入っています。こちらは12種類を1つずつ確かめました。

甘味料で糖分を抑えた飲み物の例がドデカミンの記事です。三ツ矢サイダーの1本55gに対して、ドデカミンは23.5gでした。

グミの赤い色は、虫由来のコチニール色素ではないかと気になる方もいるでしょう。大手メーカーの原材料表示を実名で調べたコチニール色素の食品一覧では、今コチニールが見つかるのはお菓子よりハムと赤いかまぼこが中心でした。

お菓子の1日の目安200kcalで見ると、ジャイアントコーンは5つの味すべてが1個で目安を超えていました。

飲み物の糖については、ドクターペッパーの記事で調べています。500ml1本の糖は55gで、WHOが示す1日の上限50gを1本で超えていました。

グミと並んでよく食べられるスナック菓子は、油の割合と袋の大きさが要点になります。キャベツ太郎の記事では、大袋1袋で脂質が1日の目標の半分を超えることを確かめています。

グミの色が気になる方には、コチニール色素のお菓子の記事もおすすめです。コチニール入りのグミは輸入品に多く、大手のいちご菓子はビーツなど植物の赤を使っていました。

同じグミでは、ハリボーの記事もあります。ゴールドベア1袋80gの糖類は36.8gでした。砂糖を避けて干しぶどうにすると、100gあたりの糖類はむしろ約1.3倍になります。

成分ラボでは身近な食品を、メーカーの公式表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。

同じように「体に悪い」と言われがちな商品も調べているので、あわせてどうぞ。

数値についての注記

本記事の栄養成分値は各メーカーが公表する数値です。製品規格や原材料の変更により変わることがあるため、購入時はお手元の商品の表示をご確認ください。

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。糖尿病などで糖質の制限を受けている方は、医師や管理栄養士の指示を優先してください。

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