「ビールに近い味でアルコールもカロリーもゼロ」として、運転前や休肝日の定番になっているアサヒドライゼロ。
一方で、「人工甘味料が入っているから体に悪い」「ゼロなのに味がするのは添加物のせい」という口コミを耳にして、毎日飲んでいいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
- 人工甘味料が気になる
- カラメル色素の発がん性が心配
- カロリーゼロの理由を知りたい
- 甘味料なしのノンアルと迷う
そこで、アサヒビールの公式表示をもとに、同じアサヒの「甘味料を使っていないノンアル」やビールと1缶ずつ並べてみました。
結果、甘味料を避けてアサヒゼロに替えると、糖質はビールの約2.3倍になることが分かりました。
甘味料が入っていないほうが、体にいいと思っていました……。
ドライゼロは甘味料で味を補うかわりに、糖質を0にしています。甘味料をやめると、そのぶん糖質が戻ってくるんですよ。
- 1缶の栄養成分と原材料
- 甘味料なしのノンアルとの比較
- プリン体の量
- アセスルファムKとカラメル色素
使う数字は、メーカーの公式表示と、国や公的機関の資料に限りました。
まずは、なぜ「体に悪い」と言われるのかから見ていきましょう。
アサヒドライゼロが体に悪いと言われる理由


アサヒドライゼロは、アサヒビールが2012年2月に発売したアルコール分0.00%のビールテイスト飲料です。ノンアルコール飲料の売上でNo.1と公式サイトで案内しています。
「体に悪い」と言われる理由をたどると、4つに分かれました。数字で確かめられるものと、イメージが先行しているものが混ざっています。
アルコールが入っていないのに、体に悪いと言われるのは意外です。
アルコールのかわりに何で味を出しているかを、1つずつ見ていきましょう。
人工甘味料が入っている
いちばん多いのが、「人工甘味料のアセスルファムKが入っている」という声です。原材料の最後に「甘味料(アセスルファムK)」と書かれています。
国が決めた1日の許容量と比べてどのくらいなのかは、5章で計算しました。
人工甘味料が入っていると聞くと、つい身構えちゃいます。
国が決めた1日の許容量と比べてどのくらいかを、5章で計算しました。
カラメル色素の発がん性
ビールらしい黄金色を出すために、カラメル色素が使われています。「カラメル色素には発がん性がある」という話を見かけて、心配になる人もいるようです。
ただし、問題とされる成分ができるのは4種類あるカラメル色素のうち一部だけです。こちらも5章で確かめます。
カラメル色素も、全部が心配なわけではないんですね。
問題とされる成分ができるのは、4種類のうち一部だけです。
ゼロなのに味がする
「カロリーも糖質もゼロなのにビールの味がするのは、添加物だらけだから」という声もあります。
ドライゼロの添加物は6つで、ほかのノンアルと比べて特別に多いわけではありません。ゼロの理由は、麦芽を使わない作り方にありました。2章でくわしく見ていきます。
ゼロなのにビールの味がするのは、作り方の工夫なんですね。
麦芽を使わないのがポイントです。2章でくわしく見ます。
ビールと同じでプリン体が多そう
ビールの味がするぶん、「プリン体もビールと同じくらいあるのでは」と気にする人もいます。
実際は1缶0〜3.5mgで、同じアサヒのビールの約6分の1以下でした。4章の比較で確かめましょう。
ビールの味でも、プリン体はずっと少ないんですね。
同じアサヒのビールの約6分の1以下でした。
アサヒドライゼロの原材料と栄養成分


ここからは、アサヒビールの商品情報にある100mlあたりの表示を、1缶350mlに換算して見ていきます。
栄養成分を見ると、エネルギーも糖質も0で、中身のほとんどは食物繊維でした。


0kcalなのに、食物繊維は入っているんですね。
食物繊維でビールのようなコクやボディ感を出しているんです。麦芽を使わないから、糖質が0になるんですよ。
1缶の栄養成分
| 1缶(350ml)あたり | アサヒドライゼロ |
|---|---|
| アルコール分 | 0.00% |
| エネルギー | 0kcal |
| たんぱく質 | 0g |
| 脂質 | 0g |
| 炭水化物 | 1.4〜4.9g |
| (うち糖質) | 0g |
| (うち食物繊維) | 1.4〜4.9g |
| 食塩相当量 | 0〜0.14g |
| プリン体 | 0〜3.5mg |
炭水化物はすべて食物繊維で、糖質は0gです。食塩も1缶で多くて0.14gと、ごくわずかでした。
麦芽を使わない原材料
| 区分 | アサヒビールの表示 |
|---|---|
| 原材料(「/」の前) | 食物繊維(米国製造又は仏国製造又は国内製造)、大豆ペプチド、ホップ |
| 添加物(「/」の後ろ) | 炭酸、香料、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(アセスルファムK) |
原材料は食物繊維・大豆ペプチド・ホップの3つだけで、ビールの主原料である麦芽が入っていません。
発売時のニュースリリースでも、麦汁を使わずにビールの成分を再現する独自の技術で、余分な甘みや雑味をおさえたと説明しています。麦芽を使わないから、麦芽由来の糖質やプリン体がほとんど入らないのです。
「0」は表示のきまりによるもの
ただし、「0kcal」「糖質0g」はまったく入っていないという意味ではありません。100mlあたり5kcal未満・糖質0.5g未満なら「0」と書けるのが、食品表示基準のきまりです。
1缶350mlに直すと、多くても17kcal・糖質1.7g未満の計算になります。それでも、ふつうのビール1缶147kcalと比べればほぼゼロと考えてよい量と言えるでしょう。


アサヒドライゼロとアサヒゼロの比較


「甘味料が気になるなら、甘味料を使っていないノンアルにしよう」と考える人もいるでしょう。
そこで、同じアサヒのアサヒゼロ・アサヒゼロ<カロリーゼロ>・スーパードライを1缶350mlで並べました。結果、甘味料なしのアサヒゼロの糖質は、ビールの約2.3倍でした。


ノンアルなのに、ビールより糖質が多いんですね。
アサヒゼロは麦芽を使って、ビールを作ってからアルコールを抜く作り方です。甘味料を使わないかわりに、麦芽の糖質が残るんです。
1缶で比べた糖質とカロリー
| 1缶(350ml)あたり | エネルギー | 糖質 | プリン体 | 甘味料 |
|---|---|---|---|---|
| アサヒドライゼロ | 0kcal | 0g | 0〜3.5mg | あり |
| アサヒゼロ<カロリーゼロ> | 0kcal | 3.2g | 15.4mg | なし |
| スーパードライ(ビール) | 147kcal | 10.5g | 17.5〜21mg | なし |
| アサヒゼロ | 98kcal | 24.2g | 21.0mg | なし |
アサヒゼロの原材料は、麦芽・スターチ・麦芽エキス・ホップなどで、添加物は炭酸と香料だけです。甘味料もカラメル色素も入っていません。
そのかわり、1缶の糖質は24.2gで、角砂糖に直すと約6個分になりました。カロリーも98kcalあります。
不安どおりに替えると損をする
「人工甘味料は体に悪い」と考えて、ドライゼロをアサヒゼロに替えたとしましょう。
甘味料はなくなりますが、糖質は0gから24.2gへ増え、スーパードライ1缶の10.5gも上回ります。血糖値やダイエットのためにノンアルを選んでいた人ほど、損が大きくなりかねません。何を減らしたいのかを決めてから選ぶことが大切です。


甘味料なしで0kcalならカロリーゼロ版
甘味料も糖質も気になる人には、アサヒゼロ<カロリーゼロ>という選択肢があります。甘味料を使わずに0kcalで、糖質は1缶3.2gでした。
ただし、麦芽を使うぶんプリン体は1缶15.4mgで、ドライゼロの4倍以上あります。甘味料・糖質・プリン体のすべてが0のノンアルは、今回の4つにはありませんでした。
全部がゼロのノンアルは、なかったんですね。
何を一番減らしたいかを決めて選ぶのがいちばんです。
アサヒドライゼロのプリン体


次に、ビールを控えている人が気にするプリン体です。プリン体は体のなかで尿酸に変わり、とりすぎると尿酸値が上がる原因になります。
1缶で比べると、ドライゼロは0〜3.5mgで、4つのなかでいちばん少ない結果でした。


ノンアルなら、どれもプリン体は少ないと思っていました。
プリン体の多くは麦芽から来ます。麦芽を使うかどうかで、ノンアルでも大きく変わるんですよ。
1缶0〜3.5mgはほぼゼロ
ドライゼロのプリン体は100mlあたり0〜1.0mgです。アサヒは100mlあたり0.5mg未満を「プリン体0」と表示するきまりにしています。
1缶に直しても多くて3.5mgで、スーパードライ1缶の6分の1以下でした。ビールのかわりに飲むなら、プリン体はほぼ気にしなくてよい量です。
ドライゼロなら、プリン体はほとんど気にしなくていいんですね。
ビールのかわりに飲むなら、ほぼ気にしなくてよい量です。
麦芽を使うとプリン体が増える
アサヒゼロは1缶21.0mgで、スーパードライの17.5〜21mgと同じくらいでした。アルコールは入っていなくても、麦芽からプリン体が来ているためです。
カロリーゼロ版も15.4mgあります。「ノンアルだからプリン体も少ない」とはかぎらないので、成分表のプリン体の欄を見てから選びましょう。


尿酸値が気になる人の選び方
日本痛風・尿酸核酸学会のガイドラインでは、食事からとるプリン体を1日400mg程度までにすることを勧めています。
ドライゼロなら3缶飲んでも多くて10.5mgで、400mgのごく一部です。尿酸値が気になる人がビールのかわりを探すなら、麦芽を使わないドライゼロのほうが向いていると言えます。
尿酸値が気になる人には、ドライゼロが向いているんですね。
3缶飲んでも、1日の目安400mgのごく一部です。
アサヒドライゼロの甘味料と添加物


最後に、「体に悪い」と言われるいちばんの理由である甘味料のアセスルファムKと、カラメル色素を見ていきます。
国の資料で確かめると、日本人がふだんとっているアセスルファムKは、許容量の0.20%でした。


0.20%なら、かなり少ないんですね。
はい。ドライゼロを毎日飲む人でも、許容量に届くのはかなり難しい計算になります。
アセスルファムKの1日の許容量
食品安全委員会の資料によると、アセスルファムKは1999年に旧厚生省の部会で評価され、2000年に食品添加物として指定されました。1日の許容量(ADI)は体重1kgあたり15mgで、国際機関のJECFAも同じ値です。
体重50kgの人なら、1日750mgまでは毎日とり続けても健康への影響はないとされる量です。同じ資料では、ヒトは飲んでから24時間以内に97.5〜100%を形を変えずに尿から出すと書かれています。
体重50kgなら、1日750mgまでは大丈夫なんですね。
毎日とり続けても健康への影響はないとされる量です。
1缶の量は非公開でも上限は決まっている
ドライゼロ1缶にアセスルファムKが何mg入っているかは、公式サイトに書かれていません。ただし、清涼飲料水に使える量は法律で1kgあたり0.50gまでと決まっています。
上限いっぱいだとしても、1缶350mlで約175mgの計算です。体重50kgの人の許容量750mgに届くのは1日4缶を超えたときで、実際の量は上限よりずっと少ないと考えられます。厚生労働省の調査では、日本人の推定摂取量は1日約1.8mgでした。


カラメル色素は4種類ある
カラメル色素には製法の違いでⅠ〜Ⅳの4種類があり、海外の食品当局の資料では、Ⅲ類とⅣ類を作るときに4-メチルイミダゾール(4-MEI)という物質がわずかにできるとされています。
日本の表示では「カラメル色素」とだけ書けばよいので、ドライゼロがどの種類かは表示からは分かりません。アメリカの食品医薬品局(FDA)は、食品にふくまれる程度の4-MEIで健康に害が出ると考える根拠はないという立場です。気になる人は、カラメル色素を使っていないアサヒゼロ<カロリーゼロ>を選ぶ手もあります。
どの種類のカラメル色素かは、表示では分からないんですね。
気になる方は、カラメル色素を使っていないカロリーゼロ版を選ぶ手もありますよ。
アサヒドライゼロのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、アサヒドライゼロについて多い疑問にまとめて答えます。
いずれもメーカーの公式表示と、公的機関の資料にもとづいた回答です。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
アサヒドライゼロは体に悪いですか
1缶350mlで0kcal・糖質0g・プリン体0〜3.5mgです。添加物は6つで、甘味料のアセスルファムKとカラメル色素が入っています。
アセスルファムKは国の許容量が決まっていて、日本人の推定摂取量はその0.20%でした。ふつうに飲む量で心配するほどのものではありません。
1日に何本まで飲んでいいですか
メーカーは本数を決めていません。アセスルファムKが法律の上限いっぱい入っていたとしても、体重50kgの人が許容量に届くのは1日4缶を超えたときです。
実際の量は上限より少ないと考えられますが、水分補給の中心は水やお茶にして、ドライゼロは1日1〜2缶までにしておくと安心です。
ダイエット中に飲んでも太りませんか
1缶0kcal・糖質0gなので、ドライゼロそのものが太る原因になることはほとんどありません。表示のきまりで、1缶に多くても17kcal未満です。
気をつけたいのは、ビールの味でおつまみが進むことです。揚げ物や塩気の強いものと合わせる量に注意しましょう。
甘味料なしのノンアルのほうが体にいいですか
甘味料なしのアサヒゼロは、1缶で糖質24.2g・98kcalあり、スーパードライの糖質10.5gを上回ります。
糖質もカロリーも0にしたい人はドライゼロ、甘味料を避けたい人はアサヒゼロ<カロリーゼロ>と、何を減らしたいかで選ぶのがおすすめです。
痛風や尿酸値が気になっても飲めますか
ドライゼロのプリン体は1缶0〜3.5mgで、スーパードライの6分の1以下です。麦芽を使わないため、ノンアルのなかでも少ない部類でした。
ただし治療中の方は、飲みものの量も含めて医師の指示を優先してください。
車の運転前に飲んでも大丈夫ですか
アルコール分は0.00%で、1缶の純アルコール量も0gと表示されています。
ビールと見た目が似ているので、職場や運転の場面では周りに誤解されないよう気をつけましょう。なお、ビールテイスト飲料は20歳未満の飲用を想定して作られていません。
妊娠中や授乳中に飲んでもいいですか
アルコール分は0.00%なので、アルコールの心配はありません。アセスルファムKも国の許容量の範囲で使われている添加物です。
ただし、ほかの飲みものや食べものの甘味料も合わせて考えたい時期です。心配な場合は、かかりつけの医師に相談してください。
アサヒドライゼロは体に悪いかのまとめ


アサヒドライゼロは体に悪いのかを、アサヒビールの公式表示と公的機関の資料で確かめてきました。
答えは「甘味料もカラメル色素も、ふつうに飲む量なら心配は小さい。0kcal・糖質0・プリン体ほぼ0は、麦芽を使わない作り方のおかげ」です。
- 1缶0kcal・糖質0g
- 原材料に麦芽を使わない
- アサヒゼロは糖質24.2g
- 糖質はビールの約2.3倍
- プリン体は1缶0〜3.5mg
- 甘味料は許容量の0.20%
甘味料を避けてアサヒゼロに替えると、糖質はビールの約2.3倍になるというのが、今回いちばんの発見でした。
糖質を減らしたいならドライゼロ、甘味料を避けたいならカロリーゼロ版、と選べばいいんですね。
そのとおりです。何を減らしたいかを決めて、成分表の糖質とプリン体の欄を見る。これだけ覚えておいてください。
次にノンアルを選ぶときは、缶の裏の「/」の後ろと、糖質の数字を見比べてみてください。
甘味料が気になる人には、ミンティアやラカントの記事もあります。
甘味料入りのお酒では、こだわり酒場のレモンサワーの記事もあります。甘味料なしのタコハイに替えると、350ml缶で糖類が約5.9g入り、カロリーは約11kcal増えました。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの公式表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。
同じアセスルファムKを使うレッドブル シュガーフリーや、アサヒ飲料のドデカミンの記事もあわせてどうぞ。












本記事のアサヒドライゼロ・アサヒゼロ・アサヒゼロ<カロリーゼロ>・アサヒスーパードライの原材料と栄養成分は、アサヒビール公式サイトの商品情報の100mlあたりの表示を350mlに換算したものです(2026年10月4日確認)。プリン体の一部はメーカーの分析例です。アセスルファムKの許容量と性質は食品安全委員会「アセスルファムカリウムの概要」、推定摂取量は厚生労働省「令和元年度 マーケットバスケット方式による甘味料の摂取量調査」の値です。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。持病のある方や治療中の方、妊娠中の方は、医師の指示を優先してください。







