砂糖ゼロ・カロリーゼロで、仕事や勉強の前に手に取りやすい「レッドブル シュガーフリー」。
ところが「人工甘味料が体に悪い」「エナジードリンクは危ない」という声を耳にして、気になっている方もいるのではないでしょうか。
- 人工甘味料が2種類も入っている
- 毎日1本飲んでも平気か不安
- 普通のレッドブルのほうが安全そう
- 何本までなら大丈夫か知りたい
そこで、レッドブル・ジャパンの公式表示と、厚生労働省・農林水産省・WHOの資料を使って、通常のレッドブルと同じ250ml 1本で並べて比べます。
結果、甘味料を避けて通常のレッドブルに替えると、カフェインは同じ80mgのまま糖分が26.8g増えることが分かりました。
甘味料が怖いから、普通のレッドブルにしようかと思っていました。
中身を比べると、違うのは甘味料と砂糖だけです。カフェインは1mgも減りません。
- 栄養成分と原材料の中身
- 通常のレッドブルとの糖分の差
- 甘味料2つの量と安全性の目安
- カフェイン80mgと1日の本数
使う数字は、メーカーの公式表示と、国や国際機関の資料だけです。
まずは、なぜ「体に悪い」と言われるのかから見ていきましょう。
レッドブル シュガーフリーが体に悪いと言われる理由


レッドブル シュガーフリーは、通常のレッドブルから砂糖類を抜き、代わりに甘味料で甘さをつけたエナジードリンクです。
「体に悪い」と言われる理由をたどると4つに分かれ、数字で確かめると心配の大きさはそれぞれ違いました。ここで先に仕分けておきます。
カロリーゼロなのに、どうして体に悪いと言われるんでしょう。
甘味料とカフェインの話がほとんどです。1つ、事実と違う話も混ざっています。
人工甘味料が2種類入っている
原材料には、スクラロースとアセスルファムKの2つの甘味料が使われています。
「人工甘味料は体に悪い」というイメージが、いちばん大きな理由です。量は非公表ですが、国が決めた上限から最大値は計算できます。
くわしくは4章で、1日に食べてよい量の目安と比べます。
甘味料の量が書いていないと、心配になります。
国が決めた上限から、最大値は計算できます。4章で比べてみましょう。
カフェインが入っている
2つ目はカフェインです。250mlの1本に80mg入っています。
エナジードリンクと聞くと強い印象がありますが、80mgはドリップコーヒー1杯より少し少ない量です。
大人・妊娠中・子どもで1日何本までかは、5章で計算します。
炭水化物27gという情報
ネット上には「シュガーフリーでも炭水化物が1本27gある」と書かれた記事や通販ページがあります。
しかし、レッドブル・ジャパンの公式表示ではシュガーフリーの炭水化物は0gです。27gは、通常のレッドブルの数字でした。
えっ、私もその数字を見て不安になっていました。
2章で、公式の表示をそのまま書き出しますね。
エナジードリンクのイメージ
海外での健康被害のニュースなどから、「エナジードリンクは危ない」というイメージを持つ方もいます。
厚生労働省も、カフェインのとりすぎでめまい・心拍数の増加・不眠などが起こると注意を呼びかけています。問題になるのは「1本」より「1日の合計」です。
気をつけるのは、1本より1日の合計なんですね。
コーヒーやお茶のカフェインも合わせて考えるのが大切です。
レッドブル シュガーフリーの栄養成分と原材料


まずはレッドブル・ジャパンの公式サイトに載っている、シュガーフリーの数字を書き出します。
表示は100mlあたりなので、250mlの1本に直して読むと分かりやすくなります。
原材料は、販売店に掲載されている商品表示を使いました。


0がたくさん並んでいますね。
ええ。エネルギーも炭水化物も0です。数字が入っているのは食塩とカフェインなどです。
100mlと1本あたりの数値
| 項目 | 100mlあたり | 250ml 1本あたり |
|---|---|---|
| エネルギー | 0kcal | 0kcal |
| たんぱく質 | 0g | 0g |
| 脂質 | 0g | 0g |
| 炭水化物 | 0g | 0g |
| 食塩相当量 | 0.20g | 0.50g |
| カフェイン | 32mg | 80mg |
| アルギニン | 120mg | 300mg |
| ナイアシン | 3mg | 7.5mg |
| ビタミンB6 | 2.0mg | 5.0mg |
| ビタミンB12 | 2.0μg | 5.0μg |
| 項目 | 250ml 1本 |
|---|---|
| エネルギー | 0kcal |
| 炭水化物 | 0g |
| 食塩相当量 | 0.50g |
| カフェイン | 80mg |
エネルギーと炭水化物は0で、数字の上で気にするのはカフェインの80mgです。
食塩相当量は1本0.5gで、日本人の食事摂取基準(2025年版)の成人男性の目標量7.5g未満の約7%にあたります。
原材料は添加物が中心
| 区分 | 原材料名 |
|---|---|
| 原材料名 | 酸味料、炭酸、炭酸水素ナトリウム、香料、L-アルギニン、着色料(カラメル)、カフェイン、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、増粘剤(キサンタンガム)、ナイアシン、パントテン酸Ca、V.B6、V.B2、V.B12 |
| 役割 | 主な原材料 |
|---|---|
| 甘さ | スクラロース、アセスルファムK |
| 刺激 | カフェイン、アルギニン |
| ビタミン | ナイアシンなどB群 |
水と炭酸のほかは、ほぼ添加物とビタミンでできています。
砂糖・果糖ぶどう糖液糖は使われておらず、甘さはスクラロースとアセスルファムKの2つだけで出しています。
炭水化物27gは通常版の数字
「シュガーフリーの炭水化物は100mlあたり10.8g、1本27g」という数字を見かけることがあります。
公式サイトで通常のレッドブルを見ると、炭水化物は100mlあたり10.7gで、1本にすると26.8g。ほぼ同じ数字です。
シュガーフリーの公式表示は0gなので、この数字は通常のレッドブルと取り違えたものと考えられます。
ネットの数字は、必ずメーカーの公式表示と見比べてください。
通常のレッドブルとの比較


甘味料が気になる方が真っ先に考えるのは、「普通のレッドブルに戻す」という選択でしょう。
そこで、同じ250mlの1本で、シュガーフリーと通常のレッドブルを並べました。
比べると、変わるのは糖分とエネルギーだけでした。


普通のレッドブルなら、甘味料は入っていないんですよね。
そのぶん、砂糖類が1本で26.8g入ります。
1本で糖分26.8gの差
| 250ml 1本あたり | エネルギー | 炭水化物 | カフェイン | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|---|
| シュガーフリー | 0kcal | 0g | 80mg | 0.50g |
| 通常のレッドブル | 115kcal | 26.8g | 80mg | 0.50g |
| 250ml | kcal | 炭水化物 |
|---|---|---|
| シュガーフリー | 0 | 0g |
| 通常 | 115 | 26.8g |
通常のレッドブルは1本で115kcal、炭水化物26.8gです。
甘味料を避けて通常版に替えると、1本ごとに糖分が26.8g増えることになります。
WHOの目安の半分以上
WHOは、砂糖などの遊離糖類を成人で1日50g未満、できれば25g以下にするよう勧めています。
通常のレッドブル1本の26.8gは、50gの目安の半分以上です。より望ましい25gは1本で超えてしまいます。
毎日1本飲む方なら、1か月で約800gの差になります。


カフェインと食塩は同じ
カフェインはどちらも1本80mg、食塩相当量も0.5gで同じでした。
つまり、「エナジードリンクだから心配」という部分は、通常版に替えても何も変わりません。
甘味料が気になるなら、選び直すべきはレッドブルの種類ではなく、飲む回数です。
人工甘味料2つの安全性


ここからは、いちばん気にされている甘味料のスクラロースとアセスルファムKを見ていきます。
レッドブルは甘味料の量を公表していません。ただし、清涼飲料水に入れてよい量には国の上限があるため、上限いっぱい入っていたと仮定して計算できます。
その最大値を、1日に食べ続けても健康への影響がないとされる量と比べました。


量が分からないのに、計算できるんですか。
「これ以上は入れてはいけない」という上限が法律で決まっているんです。
国が決めた使用量の上限
厚生労働省の食品添加物の使用基準では、清涼飲料水1kgあたり、スクラロースは0.40g以下、アセスルファムKは0.50g以下と決められています。
250mlの1本(約250g)に直すと、スクラロースは最大約100mg、アセスルファムKは最大約125mgです。
実際の商品は、これより少ない量で作られていると考えられます。
上限から計算すると、最大でも100mgくらいなんですね。
実際は、それより少ない量で作られていると考えられます。
上限でも許容量の2割未満
農畜産業振興機構の解説によると、国際機関(JECFA)はどちらの甘味料も、1日に体重1kgあたり15mgまでを一日摂取許容量(ADI)としています。
体重50kgの人なら1日750mgです。上限いっぱい入っていたとしても、1本でスクラロースは約13%、アセスルファムKは約17%にとどまります。
日本では、スクラロースは1999年、アセスルファムKは2000年に使用が認められています(全国清涼飲料連合会)。


WHOは体重管理に使わないよう勧告
一方で、WHOは2023年5月、体重を減らす目的や病気の予防のために甘味料を使わないよう勧めるガイドラインを出しました。
長く使っても体重を減らす効果が見られなかったためで、甘味料そのものの毒性を評価したものではありません。糖尿病の方は対象外とされ、「条件付き」の勧告です。
「砂糖の代わりに甘味料をとればやせる」とは言えない、と受け取るのが正確です。
甘味料が毒だから使わないで、という意味ではないんですね。
やせる効果が見られなかったための勧告です。
スクラロースの新しい研究
2023年には、スクラロースの製造時にわずかに残る成分(スクラロース-6-アセテート)について、細胞を使った実験で遺伝子への影響を示した報告も出ています。
ただし、これは試験管の中の実験で、人が飲んだときの影響を調べたものではありません。今のところ国やJECFAの許容量は変わっていません。
新しい研究は出てきます。気になる方は、本数を減らすことで量を調整できます。
カフェイン80mgと1日に飲める本数


シュガーフリーで数字として気にするべきなのは、カフェインの80mgでした。
日本にはカフェインの公式な上限がないため、農林水産省が紹介している海外機関の目安を使って、1日に何本までなら収まるかを計算します。
あわせて、コーヒーや紅茶、ほかのエナジードリンクとも1本・1杯あたりで比べました。


エナジードリンクって、コーヒーよりずっと強いと思っていました。
レッドブル1本は、ドリップコーヒー1杯より少し少ないくらいです。
コーヒー1杯とほぼ同じ
| 飲み物 | 量 | カフェイン |
|---|---|---|
| 紅茶(家で淹れる) | 150ml | 45mg |
| 午後の紅茶 おいしい無糖 | 500ml | 50mg |
| レッドブル シュガーフリー | 250ml | 80mg |
| ドリップコーヒー | 150ml | 90mg |
| モンスターエナジー ゼロシュガー | 355ml | 142mg |
| 1本・1杯 | カフェイン |
|---|---|
| 紅茶150ml | 45mg |
| レッドブルSF | 80mg |
| コーヒー150ml | 90mg |
| モンスター0 | 142mg |
レッドブル シュガーフリー1本の80mgは、ドリップコーヒー1杯(90mg)とほぼ同じでした。
同じゼロシュガーでも、モンスターエナジーは缶が355mlと大きいため、1本のカフェインはレッドブルの約1.8倍になります。
健康な大人は1日5本
欧州食品安全機関(EFSA)とカナダ保健省は、健康な大人のカフェインを1日400mgまでとしています。
シュガーフリーなら、400mgは250ml 5本分です。ただし、コーヒーを2杯飲んだ日は約180mgが加わるので、残りは2本になります。
飲み物のカフェインは、その日に飲んだものを全部足して考えてください。


妊娠中・授乳中は2本
妊娠中・授乳中の目安は、EFSAが1日200mg、カナダ保健省が300mgです。
厳しいほうの200mgで計算すると、シュガーフリーは1日2本までです。
妊娠中は、ほかの飲み物も含めて、できるだけカフェインの少ないものを選んでください。
子どもは体重で決まる
子どもの目安は体重で変わります。カナダ保健省は、体重1kgあたり1日2.5mgまでとしています。
体重30kgの子どもなら1日75mgで、シュガーフリー1本で目安を超えてしまう計算です。
全国清涼飲料連合会のガイドラインでは、カフェインを100mlあたり21mg以上加えた飲料に、子ども・妊娠中・授乳中の方などへの注意書きを表示するよう定めています。レッドブル(32mg)も対象です。
体重30kgの子だと、1本で目安を超えてしまうんですね。
子どもには、カフェインの入っていない飲み物を選びましょう。
レッドブル シュガーフリーのよくある質問


ここまでの数字をふまえて、レッドブル シュガーフリーについて多い疑問にまとめて答えます。
いずれもメーカーの公式表示と公的機関の資料にもとづいた回答です。
気になる質問だけ拾い読みしてください。
レッドブル シュガーフリーを毎日1本飲んでも大丈夫ですか
1本のカフェインは80mgで、健康な大人の目安(1日400mg)の5分の1です。1日1本なら目安に収まります。
コーヒーやお茶も飲む日は、その分も足して考えてください。
通常のレッドブルとどちらが体にいいですか
カフェイン(80mg)と食塩(0.5g)は同じで、違いは糖分と甘味料です。
通常版は1本で糖分26.8g・115kcal。糖分を減らしたいならシュガーフリー、甘味料を避けたいなら通常版ですが、どちらを選んでもカフェインは変わりません。
人工甘味料は体に悪くないのですか
スクラロースとアセスルファムKは国が使用を認めた甘味料で、清涼飲料水に入れてよい量に上限があります。
上限いっぱい入っていたとしても、体重50kgの人の1日の許容量の2割未満です。
シュガーフリーなら太りませんか
エネルギーは0kcal・炭水化物は0gなので、飲んだ分がそのまま太る原因にはなりません。
ただしWHOは、甘味料を体重を減らす目的で使っても長期的な効果は見られなかったとしています。
妊娠中に飲んでもいいですか
妊娠中・授乳中のカフェインの目安は、欧州食品安全機関で1日200mgまでで、シュガーフリーなら2本分です。
ほかの飲み物のカフェインと合わせて少なめにし、心配なときは主治医に相談してください。
子どもに飲ませても平気ですか
子どものカフェインの目安は体重1kgあたり1日2.5mgまでで、体重30kgなら75mgです。
シュガーフリー1本(80mg)で目安を超えるため、子どもには飲ませないでください。
レッドブル シュガーフリーについてのまとめ


レッドブル シュガーフリーが体に悪いのかを、公式表示と公的機関の資料で確かめてきました。
答えは「甘味料は上限でも許容量の2割未満。気にするのはカフェインの本数」です。
- 250ml 1本で0kcal・炭水化物0g
- 「炭水化物27g」は通常版の数字
- 通常版に替えると糖分が26.8g増える
- カフェイン80mgはどちらも同じ
- 甘味料は上限でも許容量の約13〜17%
- 大人5本・妊娠中2本が上限の目安
甘味料を避けて通常のレッドブルに替えても、カフェインは減らずに糖分だけ増えるというのが、今回いちばんの発見でした。
甘味料より、1日に何本飲んでいるかを気にすればいいんですね。
そうです。コーヒーやお茶と合わせて、1日の合計で考えるのがコツです。
次にレッドブルを手に取るときは、その日にすでに飲んだコーヒーやお茶の杯数を思い出してみてください。1日の合計が分かれば、安心して選べます。
同じスクラロースとアセスルファムKを使った商品では、アイスボックスの記事もあります。甘味料を避けて砂糖の氷菓に替えると、1個の糖質は約4.4倍に増えました。














「ライト」と名の付く甘味料入りの飲み物では、ヨーグルッペの記事もあります。500mlのライトを飲みきると糖分は47.0gで、元の200ml(27.4g)より増えていました。
アスパルテームの評価をくわしく知りたい方は、ミンティアの記事もどうぞ。IARCの「2B」分類と、WHOの専門家会議が据え置いた1日の許容量の違いを整理しました。
甘味料の発がん性が心配な方には、ラカントの記事もおすすめです。砂糖に戻すと大さじ3杯でWHOの1日の目安を超えることを、同じ重さで比べました。
小さな瓶の炭酸栄養ドリンクでは、オロナミンCも調べています。100mlあたりの糖質はコーラの約1.4倍と濃く、カフェインは1本19mgでした。
同じアセスルファムKを使う飲みものでは、アサヒドライゼロの記事もあります。甘味料を避けて甘味料なしのノンアルに替えると、糖質はビールの約2.3倍になりました。
お酒と一緒に飲まれることもある飲み物では、キンミヤ焼酎の記事もあります。25度を100ml飲むと純アルコール20gで、厚生労働省が示す1日の目安にちょうど届く量でした。
コーラのゼロ飲料については、コカコーラゼロの記事もあります。同じスクラロースとアセスルファムKを使っていて、普通のコカ・コーラに替えると500mlで糖分56.5gになりました。
成分ラボでは身近な食品を、メーカーの公式表示と国の資料をつき合わせて1つずつ調べています。
カフェイン入りの飲み物や、甘味料を使った飲み物の記事もあわせてどうぞ。


本記事の栄養成分値はレッドブル・ジャパンとモンスターエナジーの公式表示(2026年9月29日確認)、原材料名は販売店の商品表示、家で淹れる飲み物のカフェインは農林水産省がまとめた値です。甘味料の量は非公表のため、国の使用基準の上限から最大値を計算しています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。妊娠中の方や持病のある方は、医師の指示を優先してください。







